情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

ジョーも悟空もルフィも居なかった時代の「マンガの主人公」(1965年、至誠堂)



 先日、古書店でこんな本を買いました。


 「マンガの主人公」(作田啓一多田道太郎・津金沢聡広)昭和四十年(1965年)、至誠堂発行。
  

 マンガの主人公 (1965年) (至誠堂新書)


 大正時代(1923年)から当時(1965年)までの日本の漫画の主人公を、時代順に47人選び、描かれた背景とそのありかたから世代を論じるというもの。
 赤穂四十七士に見立てて「47人」なんですね。


 しかし、書かれたのが1965年とあって、流石に古いのなんの。
 1970年代以降に書かれた漫画論的なものが「あしたのジョー」「巨人の星」なんかを抜かせない事を考えると、なるほどなあ、とも思えるのですけどね。


 取上げられているのは

  1. 唯野人成(岡本一平)
  2. 団子串助(宮尾しげを)
  3. 正チャン(織田信恒×樺島勝一)
  4. ひね子さん(長崎抜天)
  5. ズク小僧(巌谷小波×岡本帰一)
  6. ノンキナトウサン(麻生豊)
  7. 長靴の三銃士(井本水明×牧野大誓)
  8. のらくろ(田河水泡)
  9. 黄金バット(永松武雄加太こうじなど)
  10. スピード太郎(宍戸左行)
  11. 蛸の八ちゃん(田河水泡)
  12. 男やもめの厳さん(下川凹天)
  13. 甘辛新家庭(田中比左良)
  14. 運藤一家(柳瀬正夢)
  15. あわてものの熊さん(前川千帆)
  16. 只野凡児(麻生豊)
  17. 無軌道父娘(下川凹天)
  18. 荒馬奥さん(前川千帆)
  19. 冒険ダン吉(島田啓三)
  20. 赤ノッポ青ノッポ(武井武雄)
  21. 半田半介(サトウハチロー×田中比左良)
  22. タンクタンクロー(坂本牙城)
  23. コグマノコロスケ(吉本三平)
  24. ハツメイハッチャン(武井武雄)
  25. 日の丸旗之助(中島菊夫)
  26. 思ひつき夫人(平井房人)
  27. 推進親爺(松下井知夫)
  28. ガンガラがん太(帷子進)
  29. フクちゃん(横山隆一)
  30. サザエさん(長谷川町子)
  31. ヤネウラ3ちゃん(南部正太郎)
  32. プッチャー(横井福太郎)
  33. デンスケ(横山隆一)
  34. あほだら兄弟(加藤芳郎)
  35. おトラさん(西川辰美)
  36. 轟先生(秋好馨)
  37. かっぱ川太郎(清水昆)
  38. プーサン(横山泰三)
  39. 少年ケニア(山川惣治)
  40. アッちゃん(岡部冬彦)
  41. まっぴら君(加藤芳郎)
  42. 月光仮面(川内康範×井上球二)
  43. ポンコツおやじ(富永一朗)
  44. ロボット三等兵(前谷惟光)
  45. 鉄腕アトム(手塚治虫)
  46. 影丸*1(白土三平)
  47. クリちゃん(根本進)


 とまあ、過去には映画化されたような有名作品も多いのですが、現在では殆どが忘れ去られた作品でしょう。
 (参考記事>なんと主演は女装!あのメイド漫画がTBS系で実写ドラマ化!!)


 図版をみても、なんだろうなあこれ感が凄い。
  
 
 


 ちなみに、この本の筆者たちによるベスト5は「長靴の三銃士」「男やもめの巌さん」「只野凡児」「あほだら兄弟」「ポンコツおやじ」だそうですが、2013年現在ではもはやどれも通じないというか読むだけでも困難。


 現代でも一般的に名前が通じそうな5作は「のらくろ」「サザエさん」「フクちゃん」「鉄腕アトム」「月光仮面」あたりでしょうか。
 「フクちゃん」よりも「ロボット三等兵」かなあ?


 こういう見立てを現在やろうとすると、47人じゃあとても足りないでしょうね。1年1作とかの縛りでも昭和〜平成だけで88年、88人。
 ジャンプだけ、マガジンだけ、チャンピオンだけ、みたいのだと47人でいけるだろうか。
 試しにやってみて、喧々諤々とするのも面白いかもしれませんが、世代間の断絶と好みが出すぎて偏るだろうなあ。
 108人で水滸伝にしてみるか、いやそれも厳しいか。


 漫画周辺書籍も、時代によって色々ですね、といった所で今回はここまで。

*1:「忍者武芸帖」の方

「浅草 染太郎の世界」(1983年、かのう書房)は、常連さんが寄ってたかってこしらえた凄い本だった



 良い飲食店てのは、良い常連さんに恵まれるもんだ、と言いますな。
 そういう店に一見の客として行った時には、常連の席を借りてるようなものなので短め・早めに引き上げるのが心得ってもんかもしれません。


 そんな良い常連に恵まれたお店だと、こんな風に商業出版されちゃう本が出るなんて事もあるようです。



 染太郎の世界 (1983年)
染太郎の世界 (1983年)


 さて、この本は、浅草で今も営業しているお好み焼き屋「染太郎」の開店50周年、および、初代店主である崎本はるさんの米寿を記念して、1983年に出版されたもの。



 そもそも、お店の命名が高見順によるもので「如何なる星の下に」の舞台になってる店だとか、坂口安吾もこの店の常連で、「モンアサクサ」や「青春論」に名前が出てきていたり、と文人との関わりが深いんですね。
 その常連たちによる寄せ書き的な本なので、その内容も面子も濃いんだこれが。


 わかりやすい名前を挙げると(目次とイラスト関連より抜粋、敬称略、あいうえお順)


 他にも、普通の常連さん(主婦、魚河岸勤務、銀行員、医師、新聞記者、などなど)からの寄稿も多く、この店が、女将さんが如何に慕われてたのかってのがよくわかります。


 お店や作家との思い出話、盛り場としての浅草の話、芸人の思い出などなど、場所・お店・人・歴史が多角的に切り取られ、書かれているんですね。
 いや、面白い。

内容から一部紹介


 目次より寄稿者名一覧。
 
 
 
 
 
 



 表紙・裏表紙の見返しには昭和10年代の浅草絵地図。
 
 


 「染太郎お好み焼き教室」てなイラスト解説も。
 
 


 また、出版当時のお店紹介は当然。
 


 作家などからの色紙、芸人さんの写真なども色々。
  
  



 坂本九ですかね。
 

 常連さんたちとの集合写真?
 


 現在のお店の様子などは、HPや食べログからどうぞ。


 といった所で今回はここまで。



「ニンジャスレイヤー」ファンにもオススメ!?勘違いジャポネスク系ニンジャ小説、E.V.ラストベーダー「ザ・ニンジャ」(1980年、アメリカ)



 ニンジャがオマエをハラゲイで殺す!


 ザ・ニンジャ


 ということで、30年ほど前にアメリカで書かれたニンジャ小説をご紹介。


 この「ザ・ニンジャ」1980年に発売されると、NYタイムズのベストセラーリストに22週間にも渡って載り続けたという大ヒット作。
 日本では、1982年に講談社から邦訳が出版されています。
 キン肉マンの超人とは関係ありません。


 目次の章立てからして、なるほど忍者。
 

 「五輪の書」から「空」を抜いて無理矢理忍者。


 しかし、内容はかなりの勘違いジャポネスクというかなんというか。
 「ニンジャスレイヤー」の原作および翻訳にも影響してるんじゃあないの、という部分もあったりします。
 ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上1 



 主人公は、日本育ちのアメリカの忍者、ニコラス・リニーア。うん、もう意味がわからんよね。


 


 WWIIの戦後処理のために日本に父とともに渡った際、庭師アタキ*1から「ブジュツ」の概念を教わり、ブジュツと忍術の達人にして武士道を受け継ぐカンサツ師匠に付き従って忍術を極めた男なのです。


 アメリカの西海岸で起きた連続殺人、それには「忍者」が絡んでいる!
 てなのから始まり、過去編とかを交えつつライバル忍者(日本人)と戦っていくんだけど、なんかもう色々ね。



 狙った敵はかならず殺し、姿も見せずに逃げてしまうのが忍者なのです。

 同書P62


 てな説明に始まり、なんかの体術や剣術になると武蔵の発明した技だ、って事になってたりする。
 名称もなんか不可思議。十字手裏剣?の事を「シャケン」と書いてたり。


 忍者の七つ道具の一つ、刃の短い手裏剣の一種でしてね。星の形をした金属片をシャケンというんです。
 こいつが忍者の手で空中に投げられるとき、必殺の恐そるべき武器になります。

 同書P62


 忍術は、ブジュツに含まれているものとそうでないもがあるのですが、ブジュツドウジョウの師範は<ハラゲイ>の達人であり、<ハラゲイ>とは何かてな話では


 集中と統合を意味するハラと、エネルギーの拡張されたかたちを意味すると、この二つの言葉に由来するハラゲイの概念は直感もしくは第六感を越えたもので、テリーの先生が言ったように「現実を認識する真の方法である。」

 同書P106


 全然意味の異なる概念になってたり。
 この概念を正しい日本語でなんて言えばいいのか・・・。
 明鏡止水のなんとかみたいなのか、念能力の「円」っぽいのをさらに拡張したようなの。



 他にも、日本の忍術には、善なるものと悪なるもの。黒い術と赤い術が存在し、ニコラスは「黒い術」側を師匠に与えられているのですが、それの対であり悪である「赤い術」を説明した部分を引いてみると


 赤い術の中で、ずばぬけて危険な、ずばぬけて邪悪なのは<九字切り>だと彼は行った。


 この手によるジェスチュアはこの世界に今も残る魔術の最後の名残りであると多くの人の間で言われている。


 まるく線で囲んだ中に9個の菱形が黒々と描かれているのである。それぞれの菱形はさらに「虚無僧」という漢字をその中に囲んでいた。

 同書、P409〜411


 ・・・絵にするとこういう事か。ナニコレ。
 


 「臨・兵・闘・者・皆・陳・烈・在・前」や#っぽく切る説明は資料になかったんだろうか。



 日本人として出て来る名前は、こういうのの常として、やっぱりおかしい。
 

  • アタキ
  • イタミ
  • カンサツ
  • サイゴウ
  • サツガイ
  • タンカ
  • ツウコウ
  • ハンシチロウ
  • ヒデヨシ
  • フカシギ
  • ムロマチ


 などなど、一体どこから引っ張ってきた名前なんだろう。



 日本国内の旅行シーンもあって、これも何を参考資料にして書いたんだか。


 大阪の人間は非常に勘定高い商売人だと一般にいわれている。
 雑踏する街角で知人と出会ったときなども、「モーカリ マッカ」と、あまりにも知られたこの文句で挨拶をかわすのが大阪人のやり方だというくらいだ。

 同書P374


 あんま間違ってはいないか。


 スパイ小説に無理矢理に忍者とか武士道とかジャパネスクを放り込んだらこうなったんだなあ、としか言いようがないのですよ。
 こんなん読んでたら、そりゃ勘違いも拡大するよねえ。


 ちょっと厚めで、ハードカバー2段組550ページ。文庫化されてないんで、重いというのが最大の弱点。
 機会があったら読んでみてもいいかもしれません。


 ザ・ニンジャ

作者について


 作者のエリック・ヴァン・ラストベーダーは、最近では、故・ロバート・ラドラムの「ジェイソン・ボーン」シリーズ(日本でのタイトルは「暗殺者」。映画「ボーン・アイデンティティ」などの原作)を衣鉢を継いで執筆していたりもする実力派作家。


 ボーン・レガシー〈上〉 (ゴマ文庫) ボーン・ビトレイヤル〈上〉 (ゴマ文庫)




 過去作としてはヒロイックファンタジー小説「黄昏の戦士」シリーズでも、『サムライ』が『ブシドー』をなんとかかんとかみたいな勘違いジャポネスクをやってます。
 夕映えの戦士 (1984年) (ハヤカワ文庫―FT 黄昏の戦士〈1〉) 真夜中の戦士 (ハヤカワ文庫 FT 66)


勘違いジャポネスクについて


 「勘違いジャポネスク」ってのは私が勝手にそう呼んでるだけなので正式な言い方は他にあると思います。なんていうかは知らない。


 こういう「勘違いジャポネスク」はジャンルとして存在してるって面もありまして、「SHOGUN」など一連の実写ドラマ・映画からのブームがアメリカでは大きかったんじゃあないかなと。

 将軍 SHOGUN スペシャル・コレクターズ・エディション (初回限定生産) [DVD]


 つーか、書かれてるのは日本ではなく「ジパング」かもしれませんね。



 B.J.ベイリーの「禅銃 ゼンガン」や、「ニンジャタートルズ」みたいな例もあるし、楽しきゃいいんだよ、ってな部分は大きいでしょう。
 禅銃(ゼンガン) (ハヤカワ文庫 SF (579)) ミュータント・タートルズ -TMNT- 特別版 [DVD]


 逆に、日本人が書いた海外が舞台の作品でも、こういう勘違い満載にしか読めないの一杯あるだろうし。


 また、逆にそれらのパロディとして書かれた、W.C.フラナガン*2素晴らしき日本野球」「ちはやふる奥の細道」なんてのも。


 素晴らしい日本野球 (新潮文庫) ちはやふる奥の細道



 とはいえ、トレヴェニアン「シブミ」、ウィンズロウ「サトリ」みたく、タイトルだけだと勘違いっぽいけど中身はしっかりしたのもありますね。
 シブミ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV) サトリ (上) (ハヤカワ文庫NV)



 あんまりめくじら立てずに楽しむのが一番かなあ。
 といった所で今回はここまで。


*1:アキタではない!

*2:小林信彦

2013年の紀伊国屋「文庫売り上げ著者別ベスト250」にランクインしてたライトノベル系作家はこんな感じ




 東京国際ブックフェア2013で配られていた「文化通信BB」の増刊でも、昨年同様の特集記事が載ってました。
 「KINOKUNIYA PubLineデータで見る文庫の著者別ランキング250 読まれているのはこの作家」



 昨年、一昨年の順位は、以下の参考記事を参照ください。

 今や、文庫全体の25〜30%はライトノベルが占めているという現状(参考記事>2011年のライトノベル市場は274億円。販売部数は約5000万冊で、文庫本の4.3冊に1冊はラノベだった。)の中、やはり多くのライトノベル系作家が上位に顔を見せています。
 



 昨年までと少し形式が変わって、100位までは「期間中一番売れたタイトル」を併記し、250位まで。

 ライトノベル系の作家を抜き出してみるとこんな感じ。
 注意点としては

  • 紀伊国屋書店全店の2013年1〜5月の売り上げ(コミック文庫は除く)が元データ
    • アニメ化のタイミングや新刊出たかの影響が大きい
    • オタク向けの専門店やネット書店とは客層が異なるであろう
  • ライトノベル系作家」って定義はなんか明確じゃないので、Wikipediaとか見て私がそう思った人、程度です
    • ライトノベルレーベルじゃあないけど、層が重なってそうなのは入れてます
    • BLも入れてます
  • 昨年300位以内だった場合、その順位を記載。昨年300位圏外だった場合は「NEW!」としてます。


順位名前昨年順位
2有川浩4
5三上延8
8川原礫18
20鎌池和馬45
31岡崎琢磨NEW!
36和ヶ原聡司NEW!
43香月日輪29
71佐島勤123
79竜ノ湖太郎NEW!
96じん(自然の敵P)NEW!
97井上堅二96
99渡航NEW!
104米澤穂信24
121時雨沢恵一195
132裕時悠示NEW!
141鴨志田一NEW!
147冲方丁57
157高殿円NEW!
164清家未森173
165仁賀奈225
169森岡浩之NEW!
171崎谷はるひ149
174平坂読146
175葵せきな132
182桜庭一樹91
183上橋菜穂子197
186赤松中学216
202石踏一榮63
208新木伸NEW!
214川上稔205
216さがら総NEW!
223唯川恵73
235入間人間128
238逢空万太133
239糸森環NEW!
249関裕二NEW!
250日日日NEW!


 ドラマ化・アニメ化などの映像系メディアミックスなしで上位に入ってるのは、岡崎琢磨、佐島勤、香月日輪など。
 珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 魔法科高校の劣等生 (10) 来訪者編(中) (電撃文庫) 妖怪アパートの幽雅な日常(10) (YA!ENTERTAINMENT)


 この辺、アマゾンでは、アニメイトでは、とらのあなでは、みたいな差はどのくらいあるのやら、
 ラノベってコンビニ販売は無いと思う(一部ヒット作はある?)ので、そんな有意な差はなさそうだと思ってるんだけど。


 不思議なペンネームも多いよな。「じん(自然の敵P)」とか「渡航」とか。
 twitterやブログやってる率も他ジャンルと比べると多目だろうか。はてなユーザーは少なそう(偏見)


参考:著者別トップ10とキリ番


 1〜10位と、100,200,250位の部数付き。東野圭吾は三年連続トップ。
 強すぎる・・・。



順位名前部数
1東野圭吾95,861
2有川浩73,618
3佐伯泰英61,517
4百田尚樹60,005
5三上延47,016
6湊かなえ39,519
7村上春樹32,085
8川原礫27,103
9伊坂幸太郎25,021
10司馬遼太郎24,053
100高村薫5,306
200成田良悟2,741
250日日日2,263

参考2:全部


 一応、1〜250まで全部だとこうなってます。カンマ区切りにしてあるんで改行に置換するなり行列入れ替え貼り付けにするなりしてご使用ください。
 抜け指摘等ありましたら、コメントなりブクマなりでご指摘くださいませ。

東野圭吾,有川浩,佐伯泰英,百田尚樹,三上延,湊かなえ,村上春樹,川原礫,伊坂幸太郎,司馬遼太郎,誉田哲也,重松清,今野敏,山田悠介,坂木司,堂場瞬一,首藤瓜於,上田秀人,池波正太郎,鎌池和馬,中町信,風野真知雄,宮部みゆき,松岡圭祐,貴志祐介,三浦しをん,西村京太郎,乃南アサ,浅田次郎,西加奈子,岡崎琢磨,赤川次郎,小野不由美,北方謙三,渡辺淳一,和ヶ原聡司,内田康夫,宮本輝,細木数子,朝井リョウ,吉川英治,鳥羽亮,香月日輪,ヴィクトル・マリー・ユゴー,荻原規子,益田ミリ,夏川草介,濱嘉之,島田荘司,木内一裕,藤沢周平,辻村深月,白石一文,越谷オサム,小杉健治,道尾秀介,由良弥生,ジャレド・ダイアモンド,夏目漱石,安部龍太郎,大沼紀子,堀川アサコ,心屋仁之助,松本清張,藤井邦夫,平岩弓枝,ドストエフスキー,J.K.ローリング,矢月秀作,宇江佐真理,佐島勤,浦賀和宏,田中慎弥,池井戸潤,外山滋比古,林真理子,結城光流,本田健,竜ノ湖太郎,森見登美彦,橘公司,坂岡真,吉田修一,塩野七生,海堂尊,高橋由太,畠中恵,東直己,大沢在昌,山本一力,石田衣良,ダン・ブラウン,谷瑞恵,江國香織,青柳碧人,じん(自然の敵P),井上堅二,姜尚中,渡航,高村薫,本間洋平,群ようこ,吉村昭,米澤穂信,中山七里,井沢元彦,万城目学,佐々木裕一,和田はつ子,横山秀夫,中村航,京極夏彦,西澤保彦,ジェームズ・ロリンズ,森博嗣,稲葉稔,松尾清貴,佐々木譲,スティーブ・ハミルトン,中村文則,時雨沢恵一,金沢伸明,宮城谷昌光,ジェフリー・アーチャー,麻耶雄嵩,星新一,綾辻行人,七尾与史,アガサ・クリスティ,中島京子,鈴木英治,裕時悠示,東川篤哉,村山由佳,トム・クランシー,今井絵美子,高田郁,葉室麟,椰月美智子,ウィリアム・シェークスピア,鴨志田一,澤田ふじ子,村山早紀,井上ひさし,小路幸也,パトリシア・コーンウェル,冲方丁,三島由紀夫,あさのあつこ,角田光代,恩田陸,後藤武士,山本周五郎,貫井徳郎,北原亜以子,夢枕獏,高殿円,和田竜,垣根涼介,小池真理子,リー・チャイルド,みゆ,富樫倫太郎,清家未森,仁賀奈,奥田英朗,半藤一利,岡本さとる,森岡浩之,山本兼一,崎谷はるひ,池上彰,太宰治,平坂読,葵せきな,斎藤茂太,近藤史恵,南英男,藤木稟,田辺聖子,ママチャリ,桜庭一樹,上橋菜穂子,アーサー・コナン・ドイル,相場英雄,赤松中学,山崎豊子,辻堂魁,本多孝好,雫井脩介,谷川俊太郎,柳田国男,高杉良,白川道,アレクサンドル・デュマ,早見俊,門田泰明,マイクル・コナリー,松浦弥太郎,成田良悟,井上夢人,石踏一榮,稲盛和夫,室積光,川崎光徳&篠原菊紀,沢木耕太郎,文藝春秋,新木伸,J.D.ロブ,秦建日子,ジェフリー・ディーヴァー,高橋克彦,新野剛志,川上稔,藤原緋紗子,さがら総,丸谷才一,よしもとばなな,碧野圭,大山淳子,高田崇史,姉小路佑,唯川恵,柴田よしき,安部公房,五木寛之,サン・テグジュベリ,山岡荘八,佐藤雅美,浜田文人,伊集院静,黒木亮,興水泰弘/櫻井武晴,川北義則,入間人間,森村誠一,天野頌子,逢空万太,糸森環,阿川佐和子,乾くるみ,城山三郎,立花隆,有栖川有栖,スティーグ・ラーソン,草凪優,植西聡,三雲岳斗,関裕二,日日日

なぜ富士通がこんな本を出したのか。謎の漫画語り本「熱烈オーエン大好きマンガ」(1992年)



 
 初版は1992年7月。
 自分は初見だったが、Amazonにも1円からある(熱烈オーエン大好きマンガ (夢本シリーズ))ので、そう珍しい本という訳でもないのだろう。
 中身はマンガ関連エッセイ、のようなもの。



 奥付上は


 

  • 企画・編集製作:蘭亭社
  • 発行所:波乗社
  • 発売:一季出版株式会社


 となってるのだけれども、帯、表紙、中の紹介ページなどには


  

 富士通夢本シリーズ

 とあり、編集者、協賛の表記上


 


 責任編集:嵐山光三郎


 協賛:富士通株式会社


 また、


 

 本書「熱烈オーエン大好きマンガ」は、一般からの応募原稿と、編集部からの依頼原稿によって構成いたしました。


 てなのが書かれてる。バブル期の文化事業のうち一つとしてやってたのかなあ。


 第一部である「マンガの国へ」が依頼原稿と思われ、結構執筆陣が豪華。


 


 基本的に、1作家か1作品についてのエッセイを書いてる。(書き下ろし?)
 分かりやすい名前を挙げておくと


 第二部は、「大好きマンガBEST5」として、多分応募原稿なのだが、自身の選ぶオールタイムベスト5を色んな人が挙げている。


 


 付録の年表は、ちょい偏ってるかなあ。


 しかし、やっぱり趣旨が良く分からん本ではある。
 たまたま見かけたら、読んでみてもいいかもね、くらいです。


 といった所で今回はここまで。


2012年の記事まとめ




 なんつーか、相変わらずまとまりが無いというか色々書いております。
 トップ5以外でのオススメ記事にをつけています。


漫画単行本関連

書籍、活字、古書関連

漫画関連色々

漫画雑誌関連


 掲載予告などは基本的に除外。

「アオバ自転車店」の宮尾岳が描いた「にんぎょひめ」の絵本なんてあったんだ。ところで「アニメ絵本」ってなんだろう




 これは2002年から出版されているもの。
 今頃知ったんだけど、永岡書店から出てる「日本昔ばなしアニメ絵本シリーズ」「世界名作アニメ絵本シリーズ」で宮尾岳が描いてたんですね。



 自分が今回買ったのは「にんぎょひめ」


 にんぎょひめ (世界名作アニメ絵本 (8))


 中はこんな。アニメ風の絵で、表紙込みで全48ページ(文字ページと絵のページが交互)。
 
 
 


 他にも、「ヘンゼルとグレーテル」「こびととくつや」「ももたろう」「つるのおんがえし」も絵を担当していて、全35冊中5冊を手がけてるんですね。


 ヘンゼルとグレーテル (世界名作アニメ絵本 (3)) こびととくつや (世界名作アニメ絵本 (13)) ももたろう (日本昔ばなしアニメ絵本 (5)) つるのおんがえし (日本昔ばなしアニメ絵本 (15))







 熱心なファンはこういう所まで追いかけてるんだろうな。



「アニメ絵本」ってなんだろう

 ところで、これって絵はセル、アニメ風だけど、動画としてのアニメーションが作られてるわけじゃないですよね。
 でも「アニメ絵本」ってタイトルになってる。
 これってどういう事なんですかね。



 講談社の児童向けの仮面ライダープリキュア本なんかは「テレビ絵本」ですね。これはわかる。


 仮面ライダーウィザード&オールライダー スーパーヒーロー だいしゅうごう! (講談社のテレビえほん)
 スマイルプリキュア!(3) レインボーキュアデコルで、パワーアップ! (講談社のテレビえほん(たのしい幼稚))



 小学館ポケモン本は「コミュニティー絵本」ってなってる。よくわからん。
 ポケモンをさがせ!ゆうえんちはおおさわぎ (コミュニティー絵本)


 徳間書店ジブリので「アニメ絵本」か。これは間違ってないだろう。
 となりのトトロ (徳間アニメ絵本)



 ブティック社って所も「アニメ絵本」としてアニメ風の絵のを出してる。
 くるみわり人形 (よい子とママのアニメ絵本 25 せかいめいさくシリーズ)



 昔はアニメを「テレビまんが」って言ってたこともあるし、間違ってないんだろうか。
 いやしかしどうなんだろう。


 識者の意見を聞きたいところです。