情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

「噺の処方箋」(稲田和浩・編)を読んで、人間ってそうそう変わらない、だからこそ今でも落語は面白いというのを再確認



 人生相談と回答ってあるじゃないですか。ネットだと「発言小町」とか「はてな匿名ダイアリー」とか「Yahoo!知恵袋」に出てくるような。



落語長屋 噺の処方箋
落語長屋 噺の処方箋



 この本は、そういった人生相談のありがち(とは限らないけど)質問を、落語と結びつけて演目を紹介しつつ、人間って昔っからこんなことで悩んでるんだ、でもそういうのが落語にあるんだよ、そう変わんないんだよって思わせてくれるんです。
 人間ってしょうがねえ。落語って面白っ!というのがメインではあるんですけど、如何にしてその質問とその噺が結びつくのか、ってのがまた楽しい。
 例えば、


  • Q:仕事もせず、家でぶらぶらしています。最近、家人から冷たい目で見られます(男性・無職 22歳)
    • 対応する噺「湯屋番」
  • Q:中2の娘が、コスプレっていうんでしょうか?ゴスロリにはまってしまったようなんです。親として、どう指導したらよいのかわかりません(女性・主婦 44歳)
    • 対応する噺「宗論」
  • Q:貧乏ですが、気持ちだけでもゴージャスな生活を送りたいと思います。何かいい方法はありませんか?(男性・フリーター 23歳)
    • 対応する噺「だくだく」
  • Q:友達として仲の良かった男子を本気で好きになってしまいました。思い切って告白してもいいものでしょうか(女性・高校生 17歳)


 てな感じで、恋、お金、仕事、家族、人生、夫婦、その他、と七章に分けて全部で100の質問に100の噺。
 回答はどんなことになってるか、は是非本編でご確認ください。


 その発想は無かった、ってのも結構あります。
 「品川心中」とCFNMは結びつかねーだろ、常識的に考えて。