現在はKADOKAWAグループの一部となり社名自体が消えてしまったのですが、新人物往来社といえば歴史関連本をメインに出版していた出版社。
そんな出版社からもう20年もの昔、世にいう「女子高生ブーム」の頃に「歴史読本」の別冊として出版されたのがこの『「女子高生」解体新書』です。
「歴史読本」は、現在もKADOKAWAから発売されてますが、基本的に硬派。
同時期にどんな特集や別冊があったかについては、こちらのページが参考になるのですが、やっぱり浮いてますよね>歴史読本に関する情報
現在までも、ブランド価値的には引きずられつつ残ってる部分も多いのですが、言葉として「ウリ」なんてのが顕在化したのはこの頃ですかねえ。
ブームであるという事が報道されることで拡散・拡大していって定着、という流れの過渡期だったのかな。
内容
大きく四章立てになってまして、PART1〜4のタイトルは以下のとおり。
- 「女子高生文化」の変容と終焉
- 女子高生の心理と行動
- 思春期の悩みとカウンセリング
- 「女子高生」という幻想
「終焉」には至らなかったよな。
執筆者としては、藤井良樹、宮台真司、中森明夫、小田晋など、その辺の人はもちろんですが、女子高生による座談会*1、大川興行の大川総裁のブルセラ論てのも。
さらには、睦月影郎(ならやたかし)のブルセラショップレポ+レポ漫画なんてのもあって、当時の空気がわかる。
普段「歴史読本」読んでた、その頃のオッサン向け読物として固めの体裁をとってるふりをしてるんだけど、やっぱりブームに流されちゃった企画だろうなあ、と思えますね。
そうそう、ならやたかしの「ケンペーくん」は、イカレっぷりが面白いので未読の方は是非読んで見てください。
といった所で今回はここまで。
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*1:ライターが適当に書いた疑惑もあるが