リレー企画ってやっぱり面白!なんですが、今リレー企画やってる雑誌ってどの位あるんでしょう。
ではやってるみたいですね。
ということで、↑2誌と同じ秋田書店「ひとみ」の1983年10月号〜1987年7月号まで続いた企画「リレーまんが教室」の全参加漫画家リストです。
この企画の凄いところは、これ以外に秋田書店で仕事をした事の無い(であろう)漫画家さんが数多く参加していること。
萩尾望都、美内すずえ、和田慎二、たちいりハルコあたりはコアなファンでも気付いてなかったんじゃあないでしょうか。
こちらも、昨年のコミックマーケットで無料配布ペーパーとして作った「第一走者、立原あゆみ」用に調べた物です。
リスト
年/月号 | 回 | 作家名 | 国 | 米 | 内 |
---|---|---|---|---|---|
1983/10 | 1 | 立原あゆみ | × | ○ | ○ |
1983/11 | 2 | しらいしあい | × | ○ | ○ |
1983/12 | 3 | 竹内ゆかり | × | ○ | × |
1984/01 | 4 | いくざわのぶこ | × | ○ | ○ |
1984/02 | 5 | おおの藻梨以 | × | ○ | ○ |
1984/03 | 6 | 英洋子 | × | ○ | ○ |
1984/04 | 7 | 曽根富美子 | × | ○ | ○ |
1984/05 | 8 | 藤田素子 | × | ○ | ○ |
1984/06 | 9 | 中川佳子 | × | ○ | ○ |
1984/07 | 10 | 杉あさみ | × | ○ | ○ |
1984/08 | 11 | 冬本ゆう | × | × | ○ |
1984/09 | 12 | 星合操 | × | × | ○ |
1984/10 | 13 | みやざきひろみ | × | × | ○ |
1984/11 | 14 | 忠津陽子 | × | × | ○ |
1984/12 | 15 | 山岸涼子 | × | × | ○ |
1985/01 | 16 | 萩尾望都 | × | × | ○ |
1985/02 | 17 | ささやななえ | × | × | ○ |
1985/03 | 18 | 美内すずえ | × | × | ○ |
1985/04 | 19 | 和田慎二 | × | × | ○ |
1985/05 | 20 | 山田ミネコ | × | × | ○ |
1985/06 | 21 | 酒井美羽 | × | × | ○ |
1985/07 | 22 | 高口里純 | × | × | ○ |
1985/08 | 23 | 谷地恵美子 | × | × | ○ |
1985/09 | 24 | 長広洋子 | × | × | ○ |
1985/10 | 25 | 神坂智子 | × | × | ○ |
1985/11 | 26 | 市川みさこ | × | × | ○ |
1985/12 | 27 | ひだのぶこ | ○ | × | ○ |
1986/01 | 28 | 西谷祥子 | ○ | × | ○ |
1986/02 | 29 | たちいりハルコ | ○ | × | ○ |
1986/03 | 30 | 木原敏江 | ○ | × | ○ |
1986/04 | 31 | 青池保子 | ○ | × | ○ |
1986/05 | 32 | 辻村弘子 | ○ | × | ○ |
1986/06 | 33 | 吉田まゆみ | ○ | × | ○ |
1986/07 | 34 | 板本こうこ | ○ | × | ○ |
1986/08 | 35 | 石井まゆみ | ○ | × | ○ |
1986/09 | 36 | くりた陸 | ○ | × | ○ |
1986/10 | 37 | 本間千恵子 | ○ | × | ○ |
1986/11 | 38 | 神奈幸子 | ○ | × | ○ |
1986/12 | 39 | 文月今日子 | ○ | × | ○ |
1987/01 | 40 | いがらしゆみこ | ○ | × | ○ |
1987/02 | 41 | 渡辺多恵子 | ○ | × | ○ |
1987/03 | 42 | 藤田和子 | ○ | × | ○ |
1987/04 | 43 | 佐々木淳子 | ○ | × | ○ |
1987/05 | 44 | 佐々木慶子 | ○ | × | ○ |
1987/06 | 45 | 浅川まゆみ | ○ | × | ○ |
1987/07 | 46 | 夢野一子 | ○ | × | ○ |
内容について
ある人は資料集めの大事さを、またある人は何故自分はつい〜を作中に描いてしまうのかということを、またある人はファンレター・批評・批判にどう向き合うかという心構えを、と千差万別百花繚乱。非常に面白いものになっています。
が、別個に調査した範囲では悉く単行本未収録・・・の様です。
漫画家の「全仕事」を追ってる方も、単に読んでみたい方も、興味がある号を探してみてはいかがでしょうか。
ということで、どこで読めるか、という情報も補足してあります。ただし、大阪国際児童文学館の資料が当分閲覧もコピーも出来そうにないので、東京の3館の情報のみです。
「ひとみ」は創刊号から立原あゆみが連載してたこともあり、全て現物確認すべき雑誌だったんですが、1983年12月号が今まで手にとっての確認をできなかったんですね。
それが昨年11月にオープンした米澤嘉博記念図書館に収蔵されてたおかげで、こうやって確認済みデータとして出せるわけです。
解説
この前号(1983年9月号)までは「あゆみ猫のまんが教室」という、立原あゆみ(猫)が漫画の描き方を指導する1ページ漫画が掲載されていました。
これは、「立原あゆみの青空まんが道場」「大ブタ・小ブタ・オオカミさんのまんが教室」「立原あゆみ先生のまんが教室」「じゃっくとべてぃ」(これは少し違う)からコーナー名を変えながら続いていたもの。ひとみ漫画賞の審査員・応募者への講評と合わせ、少女漫画家を目指している人向けに書かれた読み物記事的なものを担当していたんです。
そのコーナーをリニューアルし、リレー企画としてスタートしたのがこの「リレーまんが教室」。ルールとしてスターターである立原あゆみが提示したのは「指名された人には拒否権なし」というものだけ。
それはそれで無茶な気もします。専属契約とかどうなんだろうか。
「ひとみ」とは
「ひとみ」は秋田書店の少女漫画雑誌で、1978年創刊、1991年休刊。*1
主な連載作品として
なんかですね。
付録がかなり重視された雑誌だったらしいんですけど、殆ど現存していません。
次号予告で「こんな付録が付くよ」みたく書かれてる内容から推理するしかない。
*1:同名でさらに前に創休刊したものとは別