最近の騒動で、ジャンプがジャンプがって話ばっかりだけど、ジャンプだけが漫画雑誌じゃないんだよなあ。
ジャンプの話はもう散々されてるので、「ジャンプ以外の週刊漫画誌」で2019年11月現在連載されている、女性が主人公の漫画がどれだけあるのかを見てみましょう。
現在、週刊の漫画雑誌は全部で10誌。
最も多かった時が14誌ですから、かなり減っています。
女性主人公かどうかは、(非人間系主人公も居るので)キャラデザ的に女性ならというゆるめ判定。
ちょっとコメントもします。
また、「ドラえもん」的に、タイトル上女性キャラがメインでも実態は、というのがあって、その辺迷ったのは「ドラ迷」と別にしました。
これは違うのではとか、これも入れたほうが良いだろってのがあったらコメントでもtwitterでもはてブでもいいのでご指摘ください。
ただ、ですね、週刊少年ジャンプは現在最も発行部数が多い漫画誌で、最新の集計では紙だけで165万部*1発行されてるんで、日本における紙の漫画雑誌の1/3はジャンプとも言えるんですけよね。
2018年の漫画雑誌の総発行部数が23,511万部。ジャンプは年に48回発行されるので、165*48万=7,920万部(かもう少し)発行されてる事になる。全体の33%位がジャンプという計算になるのです。
そら、あんまり漫画を読まない人からすれば、漫画=ジャンプにもなるのもわからなくはない。
参考記事:2018年のコミック市場は電子の伸びが続いて全体は微増。しかし、紙は減少しつづけ、雑誌数も部数も激減で崖っぷち
簡単なまとめ
- 現在発行中の週刊漫画雑誌では、全ての雑誌で、女性が主人公の漫画が複数本掲載されている
- 執筆してる漫画家も、男性女性入り交じってて、どっちかだけって事はない
まずは少年誌。
週刊少年マガジン(講談社)
五等分の花嫁の主人公は女性では無いと判断してます。
描かれ方的にダブル主人公な作品ってのもあるし、なかなか難しい。
- マガジン
- 川柳少女@五十嵐正邦。
- 主人公は七々子だな。
- それでも歩は寄せてくる@山本崇一朗。
- これは部長だろ。
- ランウェイで笑って@猪ノ谷言葉。(2019/11/07追記)
- 男女ダブル主人公では、という指摘がid:kalmalogyさんより。言われてみれば確かに。
- 川柳少女@五十嵐正邦。
週刊少年サンデー(小学館)
高橋留美子が居るという強さですわ。
らんま以降*2は女性主人公の作品を描き続けてるわけで。
- サンデー
- ドラ迷
- 天野めぐみはスキだらけ!@ねこぐち。
- これはどっちだろうなあ。観察対象だから主人公ではないか。
- 古見さんは、コミュ症です。@オダトモヒト。
- これもどっちだろうなあ。只野君は狂言回し的な場合も多いし。
- ノケモノたちの夜@星野真。
- これは悪魔のほうが主人公だと思うけど、どうでしょうかね。id:terazzoさんの指摘より(2019/11/07追記)
- ポンコツちゃん検証中@福地翼。
- 意見が分かれてる……。けど、福地翼先生のつぶやきを検索すると、やっぱり男子のほうが主人公らしい(https://twitter.com/search?q=from%3Afukuchi_tsubasa%20%E4%B8%BB%E4%BA%BA%E5%85%AC&src=typed_query&f=live)(2019/11/07追記)
- 天野めぐみはスキだらけ!@ねこぐち。
週刊少年チャンピオン(秋田書店)
古くを見れば、「あばしり一家」「キューティーハニー」といったのから始まり、割と早い時期から女性主人公の作品を載せてると言えそう。
フルットは雄だけど、鯨井先輩メイン回も多いし、迷うので各自で判断してください。
ここから青年誌。
ヤングマガジン(講談社)
ヤンマガといえば不良と走り屋というイメージがあるかもしれないが、今はこんだけある。
「ギャルと恐竜」のアニメ楽しみですね。
- ドラ迷
- 手品先輩@アズ。
- これは後輩の方が主人公だろうか?
- 手品先輩@アズ。
モーニング(講談社)
OL進化論は今年で連載30周年。
古くは「この女に賭けろ」「夏子の酒」とかもありましたね。
- モーニング
- ドラ迷
- ストロベリー@サラ イネス。
- これはどっちだろうか主人公は父か?それとも猫か?
- ストロベリー@サラ イネス。
ここからオヤジ漫画誌。
週刊漫画TIMES
現在の最長連載「なみだ坂診療所」が女性主人公ですね。
シリーズ作品にも結構多いので、実は今回最多。
- 週漫
- うそびっち先輩@音井れこ丸。
- 女には3年に一度どうにかされたい日がある@村山渉。(2019/11/07追記)
- オムニバス形式だけど、女性主人公ではという指摘が[twitter:@sukebeaki]さんより。主体は確かにそうか。
- かよちゃんの駄菓子屋@東元。
- 経理の夏谷さんはガマンできない@財政ろろ。
- こいくちルームシェア@ハルミチヒロ。
- ごほうびごはん@こもとも子。
- 神客万来!@ねむようこ。
- つぐなう肌@村生ミオ×優斗。
- つつみさんの罪なスイーツ@山本喜子。
- 妻、小学生になる@村田椰融。
- 茗荷谷なみだ坂診療所@宇治谷順×向後次雄。
- ねこだまり@郷本。
- 主役は猫、と考えると違うか。でも飼い主が語り手だし。
- まどろみバーメイド@早川パオ。
- もういちどスポットライト@沼ちよ子。
- 夜のおねえさんは食べることばかり考えている@藤川よつば×FURICO。
ということで
なんとなく知ってるつもりでいても情報がアップデートされて無い人は多いのではないでしょうか。
2019年11月現在、週刊の漫画雑誌は男性を対象としたものしかありません。
しかし、「現在発行中の全ての週刊漫画雑誌で、女性が主人公の漫画が掲載されている」んですね。
漫画家さんについても、男性作家さんも女性作家さんも入り交じって執筆しています。
逆に少女誌やレディス誌ではどうなのか。それはちゃんと調べてみないとわかりませんが、多分作家の男女比率は5:95とかじゃあないかなあ。
四コマ誌や、本当にあった~系、ごほうびごはんとかの食コンビニ誌系はは女性作家の方が多い気がする。細かくはわからない。
けど、読む側はあんま意識してない場合も多そうだし、噛みつきたい人はもう少し調べてからなんかすればいいんじゃあねえかなあ。
ちなみに
現在発行されてる週刊漫画雑誌は、少年、青年、オヤジ向けで、少女・女性向けの週刊漫画誌はありません。
少女向け週刊漫画誌は、かつて、1960~1988年まで週刊少女コミック・週刊マーガレット・週刊少女フレンドの3誌が存在していました*3が、それ以降は無し。
女性向けの週刊漫画誌はそもそも存在したことが無く、週刊での女性向け漫画の連載は、週刊女性・女性セブン・女性自身・週刊明星*4などに掲載されたことがあるだけです。
この辺、どうしてそうなったのかという違い、通勤や通学で読んだりとか、中綴じと平綴じの文化の差とか、着目点は色々ありそうなんですよね。
婦人誌や週刊女性紙に掲載された漫画作品の調査してみたりすると、見えてくるものがあったりますし。
研究成果はこの辺で>COMIC ZIN 通信販売/商品一覧ページ、id:soorce booth支店 - BOOTH
と言った所で今回はここまで。
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*1:1,655,833部、https://www.j-magazine.or.jp/user/printed2/index を参照
*2:らんまはどっちなんだろうね。心は男だけど。
*3:3誌とも週刊だったのは1970~1974年
*4:1991年休刊