情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

永井豪「おいら女蛮」と自雑誌パロディの話(1974年)



 先日、週刊少年サンデー1974年32号を古本屋で買いました。
 永井豪「おいら女蛮」の連載開始号。
 


 「おいら女蛮」って、週刊少年漫画誌における女装男子・男の娘が主人公の作品としては最初期って事になるんですかね。


 この頃の連載作品は
 

 また、読者ハガキにDJが返答する形式のコーナー

  • バハハ大放送(山口琢也、おだ辰夫、矢吹れい子)


 そして34号から第二部再開


 など。


 で、サンデーコミックス版2巻から始まる、学園の各部活による蛮子争奪戦編では、同時期の連載作品達を洒落のめしてるんですね。
 「バイオレンスジャック」が「スーパー永井豪大戦」ならば、これは「スーパー少年サンデー大戦」てな風に。
 

  • 藤村甲子園(男どアホウ甲子園)→ふじむら幼稚園(男バカタレ幼稚園・野球部)

 

  • 巴突進太(柔道賛歌)→巴追珍太(柔道部)

 

  • 雨野ダメ助(ダメおやじ)→甘利ダメ助(便所掃除)

 

   

 

  • バハハ大放送→バハハ放送部

 

 

  • 流全次郎(男組)→ながし金次郎

 

 集合
 


 この中で、分かり難いのは「バハハ大放送」かな。
 読者からの投稿ハガキを中心に構成されたコーナーで、山口琢也がメイン、カットをおだ辰夫・矢吹れい子*1が担当。
 



 (山口琢也はその後こんな雑誌にも→この1号雑誌は謎が多い。奇想天外社「おもしろクイズマガジン」(1983年12月号))


 雑誌リアルタイムだと、共通知識としての前提は必要なく理解されやすいけど、単行本になったり、こうして時代を経ると解説無しにはわからないネタですかねえ。


 現在においてこういうのってあるかしら、と考えてみても殆ど見当たらない。
 雑誌読者が減ってるってだけじゃあなくて、同じ雑誌内のネタでも単行本化時にわかりにくいから敬遠されるってのがあるのかなあ。
 パロディを扱うコメディ作品でも、もっと大きい共通認識ネタ、ドラゴンボールスラムダンクジョジョ(ジャンプばっかりだ)くらい、あと福本作品のざわざわ程度?


 作品ごとのカラーやキャラを切り出しにくいってのもあるのかなあ。
 ちょっと考えちゃいますね。


 といった所で今回はここまで。


 おいら女蛮 1 (ジュネコミックス) 男組 (1) (小学館文庫) ゲッターロボ (1) (双葉文庫名作シリーズ)