画像はありません。きりがなくなるので。
「サラリーマン麺太郎」とは
少し古めの漫画をパロディーのモトネタとし、それが全部ラーメンに集約されている、という体の作品でした。
現在連載されている作品で言えば、唐沢なをき「電脳なをさん」(週刊アスキー)や、上野顕太郎「夜は千の眼を持つ」(コミックビーム)の「○休さんシリーズ」などが近いでしょうか。
掲載誌が掲載誌だったので知名度こそ低いものの、時々うちのブログに検索してくる方が居る、隠れファンの多い作品かも。
そして、絶対単行本にはならないとも思われるので、読みたい場合は相応の手段を使う必要があります。
掲載データリスト
連載期間において、別冊漫画ゴラクは毎月1・3水曜日発売の隔週雑誌。
初期は不定期、月1掲載でしたが、途中から毎号連載に。
号数は奥付表記に拠るもので、発売日はその2週〜3週間前。
モトネタが「不明(特になし)」となってる回は、漫画パロディではなく、普通のグルメ漫画っぽい薀蓄回。
掲載号 | 話数*2 | サブタイトル | モトネタ |
2000年8月2日号 | 1 | ラーメン大将!? | 男一匹ガキ大将(本宮ひろ志)*3 |
2000年8月16日号 | 2 | 栄光のもと課長・・・! | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2000年9月20日号 | 3 | 想い出の味 | 銀河鉄道999(松本零士) |
2000年10月18日号 | 4 | ランチ戦争 | 不明(特になし) |
2000年12月6日号 | 5 | 激論!ラーメンバトル | 不明(特になし)*4 |
2001年1月3日号 | 6 | 悩殺!?チャーシュー物語 | 不明(特になし)*5 |
2001年2月7日号 | 7 | ラーメン暇進化論! | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2001年3月7日号 | 8 | ラーメン男道! | 不明(特になし)*6 |
2001年4月4日号 | 9 | ラーメン純愛山河!? | 愛と誠(梶原一騎×ながやす巧) |
2001年5月2日号 | 10 | 明朗新入社員!? | 釣りキチ三平(矢口高雄)*7 |
2001年5月16日号 | 11 | メガヒットの神様!? | リボンの騎士を中心に手塚治虫総合(手塚治虫)*8 |
2001年6月6日号 | 12 | マニアがゆく! | 不明(特になし) |
2001年7月4日号 | 13 | 旋風〔かぜ〕かえる! | ハリスの旋風・あしたのジョー(ちばてつや) |
2001年8月1日号 | 14 | カウンターの狼!? | サーキットの狼(池沢さとし) |
2001年9月5日号 | 15 | キョーフの特訓!? | 猫目小僧をメインに楳図かずお(楳図かずお) |
2001年10月17日号 | 16 | 非情のライセンス!? | ドーベルマン刑事(平松伸二) |
2001年11月7日号 | 17 | あのアイドルは、今・・・・・・!? | 魔法使いサリー(横山光輝) |
2001年11月21日号 | 18 | 社内恋愛に熱湯を・・・!? | 翔んだカップル(柳沢きみを) |
2001年12月5日号 | 19 | 空にそびえる激戦区・・・!? | ゲッターロボ(原作漫画版)(石川賢) |
2002年1月2日号 | 20 | 親分、子分、栄養分! | 男一匹ガキ大将(本宮ひろ志) |
2002年2月6日号 | 21 | 超人ラーメンにシビレろ・・・!? | アストロ球団(遠崎史朗×中島徳博) |
2002年2月20日号 | 22 | 麺道の極意! | 六三四の剣(村上もとか) |
2002年3月6日号 | 23 | 青春の限定解除!? | 750ライダー(石井いさみ) |
2002年3月20日号 | 24 | サラリーマン武士道!? | おれは直角(小山ゆう) |
2002年4月3日号 | 25 | 愛の新メニュー!? | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2002年4月17日号 | 26 | ホールイン麺!? | プロゴルファー猿(藤子不二雄A) |
2002年5月1日号 | 27 | 歓迎!新入社員 | おいら女蛮、他永井豪作品(永井豪) |
2002年5月15日号 | 28 | 華麗なる激闘 | エースをねらえ!(山本鈴美香) |
2002年6月19日号 | 29 | ロマンのかけら!? | 宇宙戦艦ヤマト(松本零士) |
2002年7月3日号 | 30 | 麺道の好敵手〔とも〕! | 六三四の剣(村上もとか) |
2002年7月17日号 | 31 | 試練の道を・・・!? | 新・巨人の星(梶原一騎×川崎のぼる) |
2002年8月7日号 | 32 | オフィスにかけろ! | リングにかけろ(車田正美) |
2002年8月21日号 | 33 | 冷たい男・・・!? | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2002年9月4日号 | 34 | 炎の派遣社員!? | 炎の転校生(島本和彦)*9 |
2002年9月18日号 | 35 | 味噌の魔術師 | エコエコアザラク(古賀新一) |
2002年10月2日号 | 36 | 食欲の秋なのじゃ!! | がきデカ(山上たつひこ) |
2002年10月16日号 | 37 | 仮面舞踏会? | ベルサイユのばら(池田理代子) |
2002年11月6日号 | 38 | スパイスの冒険者 | コブラ(寺沢武一) |
2002年11月20日号 | 39 | 元気でがんばれ!? | がんばれ元気(小山ゆう)*10 |
2002年12月4日号 | 40 | 麺の左腕を見よ!? | アストロ球団(遠崎史朗×中島徳博) |
2002年12月18日号 | 41 | 股郎が食う!? | 魔太郎が来る!(藤子不二雄A) |
2003年1月1日号 | 42 | 冬の人事・・・!? | 釘師サブやん(牛次郎×ビッグ錠) |
2003年1月15日号 | 43 | 博多っ子麺情!? | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2003年2月5日号 | 44 | 神奈川を制す店・・・!! | ドカベン・大甲子園(水島新司) |
2003年2月19日号 | 45 | 白いカップのジャングルに!? | タイガーマスク(梶原一騎×辻なおき) |
2003年3月5日号 | 46 | ラーメンの王子様!? | キャンディ・キャンディ(水木杏子×いがらしゆみこ) |
2003年4月2日号 | 47 | 年度末救世主伝説!? | 北斗の拳(武論尊×原哲夫) |
2003年4月16日号 | 48 | 子連食狼〔くうかみ〕!? | 子連れ狼(小池一夫×小島剛夕) |
2003年5月7日号 | 49 | 進化するカップめん! | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2003年5月21日号 | 50 | フード・オブ・ドリーム・・・!? | サイボーグ009(石森章太郎) |
2003年6月4日号 | 51 | 老人と麺・・・!? | 男一匹ガキ大将(本宮ひろ志) |
2003年6月18日号 | 52 | 仮面の営業・・・!? | 仮面の忍者赤影(横山光輝) |
2003年7月2日号 | 53 | 麺そ〜れ沖縄!? | ドーベルマン刑事(平松伸二) |
2003年7月16日号 | 54 | リングにつけろ | リングにかけろ・すけ番あらし(車田正美) |
2003年8月6日号 | 55 | ビッグ・セールス作戦 | ゴルゴ13(さいとう・たかを) |
2003年8月20日号 | 56 | あしたはどっちだ!? | あしたのジョー(梶原一騎×ちばてつや) |
2003年9月17日号 | 57 | 麺ぞん一刻!? | めぞん一刻(高橋留美子) |
2003年10月1日号 | 58 | 閉ざされたラーメン道!? | まんが道、他藤子A作品(藤子不二雄A) |
2003年10月15日号 | 59 | 〽誰だッ誰だッ誰だッ・・・!? | 科学忍者隊ガッチャマン(吉田竜夫) |
2003年11月5日号 | 60 | 兄弟船・・・!? | タッチ(あだち充) |
2003年12月3日号 | 61 | 未来の大物だ!? | いなかっぺ大将(川崎のぼる) |
2003年12月17日号 | 62 | 人生でありんす!? | 浮浪雲(ジョージ秋山) |
2004年1月7日号 | 63*11 | 新超人!?への道 | アストロ球団(遠崎史朗×中島徳博) |
2004年1月21日号 | 64 | オヤジの壁!? | 美味しんぼ(雁屋哲×花咲アキラ) |
2004年2月4日号 | 65 | 友情・努力・美味! | キャプテン(ちばあきお) |
2004年2月18日号 | 66 | 試練のリング! | リングにかけろ(車田正美) |
2004年3月3日号 | 67 | 男の曲がり角・・・!? | 課長島耕作(弘兼憲史) |
2004年3月17日号 | 68 | 営業賛歌!? | 柔道讃歌(梶原一騎×貝塚ひろし) |
2004年4月7日号 | 69 | TAWARA!! | YAWARA!(浦沢直樹) |
2004年4月21日号 | 70 | サムライの麺! | 侍ジャイアンツ(梶原一騎×井上コオ) |
2004年5月5日号 | 71 | 明日への働志〔どうし〕!? | リングにかけろ(車田正美) |
2004年5月19日号 | 72 | ロボット営業A!? | ロボット刑事(石森章太郎) |
2004年6月2日号 | 73 | 熱いぞ男組・・・!? | 男組(雁屋哲×池上遼一) |
2004年6月16日号 | 74 | ラーメン魂〔ガッツ〕!! | アストロ球団(遠崎史朗×中島徳博) |
2004年7月7日号 | 75 | 虹の伝説 | リングにかけろ(車田正美) |
2004年7月21日号 | 76*12 | また食う日まで | 男一匹ガキ大将(本宮ひろ志)*13 |
同じ作品が複数回モトネタとなっているばあい、シリーズとして話は繋がっている(「オフィスにかけろ」や「アストロラーメン」のラーメン超人など)
最多は梶原一騎作品。逆に、作者の出身誌であるチャンピオン作品は2回しか無いのかな。
ちなみに、この作品の前に漫画ゴラクネクスターで「カラオケ武蔵」という作品が数回掲載されており、これも本宮ひろ志絵をネタにしてたので、そこからの派生作品と考えることも出来そう。
余談
掲載された雑誌は別冊漫画ゴラクで、こうやってパロディネタを載せるのには不釣合いな雑誌であったと思われるかもしれません。
しかし、この雑誌の読者は皆、「漫画を読み続けて来た世代」なんです。
ストーリー漫画の週刊連載が始まったのを、少年マガジン・少年サンデーが創刊された1959年とすると、当時小学一年だった人、つまり、1953年以降生まれならば物心ついた頃には漫画があるのが当たり前。
そして、その世代は70年安保の頃に高校〜大学生。
「右手にジャーナル、左手にマガジン」と言われ、大学生が電車の中で漫画を読むなんて、てなことを言われた世代でもあります。
(そういう年齢や世代で考えると、なんで石原慎太郎がああなのかも少し分かる。もはや、自分に理解できないものを楽しむ人間が圧倒的多数であり、その世代差は彼から見た明治生まれの人間や江戸時代生まれみたいなものなんだから)
とはいえ、上で書いたような安保世代よりはもう少し下がメインってのが多いかな。
上記リストでパロディのモトネタにされている作品は、連載開始時の2000年に40〜45歳くらいの人が丁度中高生で読んだような、ってとこですかね。
結構年代に幅もあるけど、過去の有名作品はカバーしやすいってのも考えると、分からないのはそうそう無かったのではないかと思います。
なんかの機会があったら見てみてはいかがでしょうか。
と言ったところで今回はここまで。