情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

1994年の週刊少年マガジンはこんな感じ その1 基本データと次号予告と歴史的ポイント




 これなんか自分としては結構最近のような感じもするんですが、この年に生まれた人がもう中学生になろうかという、そのくらい昔。
 週刊少年マガジンの1994年23号です。


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表紙と目次

 週刊少年マガジン 1994年23号 001 表紙 週刊少年マガジン 1994年23号 430 目次

 目次より

 ■表紙/葉月里緒菜 撮影/高橋良一 デザイン/千葉俊幸 製版/小島鎮

奥付より

週刊少年マガジン 5月25日号

  • 第36巻 第28号
  • 平成6年5月25日発行(毎週一回水曜日発行)*1
  • 昭和34年3月26日第三種郵便物認可
  • 編集人兼発行人 五十嵐隆夫*2
  • 特別定価二一〇円(本体二〇四円)
  • 雑誌 20654-5/25

ページ数など


連載作品21作品。


総ページ数:432ページ*3

  • 漫画作品ページ数:393ページ
  • 記事ページ:17ページ*4
  • 広告:10.5ページ*5
  • 自社広告:11.5ページ


 ページ単価は0.4861円。合併号明けで休載無しとはいえ安め。
 全頁に対する漫画ページ数は90.9%。かなり多い。

この週の漫画*6


 今も続いてるのは、はじめの一歩1作品ですが、金田一少年の事件簿はつい最近も復活してたし、終わってないとみなせるかも。


 表紙に絵が載ってるのは2作品。A・Iが止まらない!と学校の怖い噂で、新戦力!とのアオリ付。

週刊少年マガジン 1994年23号 001 表紙 ハイライト
週刊少年マガジン 1994年23号 001 表紙 部分拡大1 週刊少年マガジン 1994年23号 001 表紙 部分拡大2



個々の作品について


 巻数は、確認できなかったものは大体そのくらいということで。Amazonに画像が無いのは文庫版などで代用も。
 標準は19ページだったようですが、ページ数が多いのが結構あるため各サブタイトルにあわせて書き出しました。
 「第〜話」だけじゃなく独自カウント(はじめの一歩の「Round」とか)が多いのが確認できます。でもまだサブタイトルの無い作品もありますね。
 連載開始時期だけでは無いみたい。話数表記・サブタイトルのある作品と無い作品の差はなんだろうか。


 ジャンプから1位を奪い返した1997年時点まで連載されていた作品はタイトル横に、同漫画家で別作品の場合はをつけてみました。


  • カメレオン (加瀬あつし)
    • 第21巻/全47巻 2000年まで
    • 第193話 「YAZAWA・スタンド物語」19P。 キュウがガソリンスタンドでバイトしてる回。主人公出てないや。OZ結成前あたり。
    • 現在は連載無し。ただ、少年画報社ヤングキングにてイラストの予告。移籍かも?

カメレオン (21) (講談社コミックス (2042巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 024 週刊少年マガジン 1994年23号 033



将太の寿司(4) (講談社漫画文庫) ISBN:4063122808
週刊少年マガジン 1994年23号 035 週刊少年マガジン 1994年23号 041 週刊少年マガジン 1994年23号 053



BOYS BE・・・ 18 (少年マガジンコミックス)
週刊少年マガジン 1994年23号 056 週刊少年マガジン 1994年23号 074



  • はじめの一歩 (森川ジョージ)
    • 第25巻/現在81巻 2008年度現在連載中。
    • Round216 「80年代―――アツイ季節」19P。 木村と青木が80年代に高校生・・・ってまあいいか。
    • 現在も連載中。

はじめの一歩(25) (講談社コミックス)
週刊少年マガジン 1994年23号 083 週刊少年マガジン 1994年23号 086



疾風(かぜ)伝説特攻(ぶっこみ)の拓 (14) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (2062巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 102 週刊少年マガジン 1994年23号 108 週刊少年マガジン 1994年23号 105 週刊少年マガジン 1994年23号 116


Jドリーム (4) (講談社漫画文庫) ISBN:4063120538
週刊少年マガジン 1994年23号 119 週刊少年マガジン 1994年23号 131



金田一少年の事件簿 (9) (講談社コミックス (2052巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 141 週刊少年マガジン 1994年23号 150




A・Iが止まらない! 1 (少年マガジンコミックス)
週刊少年マガジン 1994年23号 178 週刊少年マガジン 1994年23号 167 週刊少年マガジン 1994年23号 161


  • 学校の怖い噂 (亜樹直×ひきた美幸)
    • 第1巻/全5巻 1995年まで。
    • 第8話 「トカゲ先生と宇宙人(前編)」24P。 タイトルまんまです。大伴昌司の流れを汲んでいると思うべきなんでしょうか。
    • 原作者は週刊モーニングで「神の雫」を連載中。id:agitadashiキバヤシ。漫画家のほうは不明。

学校の怖い噂 (1) (講談社コミックス (2037巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 186 週刊少年マガジン 1994年23号 196 週刊少年マガジン 1994年23号 203



湘南純愛組! (20) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (2081巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 225 週刊少年マガジン 1994年23号 208 週刊少年マガジン 1994年23号 222



  • Dr.NOGUCHI (むつ利之)
    • 第3巻/全17巻  1997年まで。
    • 第23話 「予定変更」20P。 試験を受ける決意をする回。
    • 最近はマンサンで描いたりもしてました。講談社MouRa(Web)で「復活!第三野球部」を連載中。

Dr.Noguchi―新解釈の野口英世物語 (2) (講談社漫画文庫) ISBN:4063120465
週刊少年マガジン 1994年23号 229 週刊少年マガジン 1994年23号 239



  • シュート! (大島司)
    • 第21巻/全33巻(続編を入れると全67巻) 2003年まで。
    • 話数・サブタイトル無し。19P。 豊川高校を破って国立競技場が決まったところ。
      • この頃、丁度アニメ放送中。また、この年の春にはSMAP主演で実写映画(ASIN:B00005G2V4 )が公開されました。*10
    • 現在はコアミックスコミックバンチで「アタック!」連載中。

シュート! (21) (講談社コミックス (2060巻))
週刊少年マガジン 1994年23号 249


Let’sぬぷぬぷっ 2 (少年マガジンコミックス)
週刊少年マガジン 1994年23号 270 週刊少年マガジン 1994年23号 266


スーパードクターK 手術不能編 (プラチナコミックス) ISBN:4063120791
週刊少年マガジン 1994年23号 284 週刊少年マガジン 1994年23号 277 週刊少年マガジン 1994年23号 287


  • コータローまかりとおる (蛭田達也)
    • 第58巻/全59巻(柔道編、Lを合わせると現在94巻) 2002年まで。
    • 話数・サブタイトル無し。19P。 最終決戦手前の天光寺が褌一丁になった回。残り10回くらい。
    • マガジンSPECIALで「コータローまかりとおるL」を連載していましたが2004年より無期限休載中。

コータローまかりとおる! 第31集 (KCスペシャル) ISBN:4063120597
週刊少年マガジン 1994年23号 309 週刊少年マガジン 1994年23号 300[1] 週刊少年マガジン 1994年23号 306



  • 覇王伝説 驍 (島崎譲)
    • 第14巻/全20巻 1995年まで。
    • 第2部第29話「最後の決断」19P。 悪徳商人じゃなかったんだ、みたいな回。
    • 現在は「花かんざし捕物帖」(原作:山田風太郎)を講談社MouRa(Web)で連載中。あ、この方女性ですよ。

覇王伝説驍 (6) (講談社漫画文庫) ISBN:4063120457

週刊少年マガジン 1994年23号 329 週刊少年マガジン 1994年23号 326 週刊少年マガジン 1994年23号 324



  • 破壊王ノリタカ (刃森尊)
    • 第18巻/全18巻 この時点で残り5回くらい。
    • 話数もサブタイトルも無し。19P。 トーナメントのはずが9回戦突破、という回。次が10回戦って、1000人以上参加してるのかよ。
      • ポイントとしては、原作表記が無くなっちゃってること(初期は村田ひでお原作とあったはず)。見限ったのかループだからもういらないってことになったのか。
    • 最近は別冊ヤングマガジンとか。一部で特異な支持を受けてる気もしますが・・・。

破壊王ノリタカ! 全米ストリートファイト決勝戦! (プラチナコミックス) ISBN:4063120589
週刊少年マガジン 1994年23号 334 週刊少年マガジン 1994年23号 332



  • ラソンマン (井上正治)
    • 第6巻/全19巻 1997年まで。
    • 第45話「策士ベイルマンの挑戦」19P。 まだ父が走ってます。
    • 競馬漫画を描いたりしてましたが現在は・・・?

Policeman 4 (少年マガジンコミックス) ISBN:4063120546
週刊少年マガジン 1994年23号 354_0 週刊少年マガジン 1994年23号 354 週刊少年マガジン 1994年23号 356


  • HI 5 ! (松田尚正)
    • 第6巻/全6巻 この次で最終回。
    • ショット51 「頼もしき相棒」19P。 最終回直前。
    • 最近はあんま描いてないような・・・。

HI 5! 6 (少年マガジンコミックス)
週刊少年マガジン 1994年23号 373 週刊少年マガジン 1994年23号 375


ポチのへなちょこ大作戦 3 (ワイドKCモーニング)
週刊少年マガジン 1994年23号 394 週刊少年マガジン 1994年23号 395 週刊少年マガジン 1994年23号 396





  • 少年よラケットを抱け (ちばてつや)
    • 第12巻/全12巻 残り3号。
    • 話数表記、サブタイトル無し。24P。 (連載上)最後の試合でジャンプサーブが決まり始めたあたり。
    • 現在は連載無し。GOLFコミックの表紙はずっとやってますね。

少年よラケットを抱け (6) (講談社漫画文庫) ISBN:4063120392
週刊少年マガジン 1994年23号 404 週刊少年マガジン 1994年23号 421 週刊少年マガジン 1994年23号 408








 単行本の巻数で総巻数30巻を超える作品がほぼ半分の10作品。
 続編や設定を引き継いだ作品があるのが11作品かな。
 まあ多いこと多いこと。


次号予告

 この次の号でMMRが登場。「地底王国からの破滅の囁きとは!?」


 定価200円ですね。
 週刊少年マガジン 1994年23号 429週刊少年マガジン 1994年23号 428


 MMRマガジンミステリー調査班 6 神聖大予言~地球はすでに死滅している (少年マガジンコミックス)に収録されてるのかな。



週刊少年マガジンの歴史から見た1994年


 1994年という年ははマガジンにとって歴史的大転回点でした。
 ちばてつやの作品がマガジン誌上から無くなった年なのです。



 ちばてつやがマガジンと講談社にとって非常に大きなウェイトを占めている作家である、というのを一寸確認しておきますと、ちばてつや週刊少年マガジンに登場したのは1961年。*12
 それ以降、少年マガジンの半世紀の歴史のうち2/3、三分の一世紀に渡って*13掲載され続けてきたんです。


 ちょっと分かりにくいと思うんで、他の漫画家も合わせて1959年の週刊少年マガジン創刊から執筆期間を図にするとこんな感じです。
 講談社の単行本総巻数で言えば、梶原一騎の方が多いのかな?


 週刊少年マガジン 1994年 解説



 連載作品を挙げれば、

 と、何れも週刊少年マガジンを語るときには欠かせない作品が並ぶわけです。魔球漫画、戦記もの、学園スポーツ*15 *16、ボクシング、剣道、ゴルフ、テニス。


 また、講談社KC*17における番号でも、1,1000,1500はいずれもちばてつやの単行本です。*18
 (ただ、現在*19キリ番*20は欠番あつかいになってます。次に出るとすれば、はじめの一歩の100巻あたりがキリ番復活かなあ、とか思ってますが。次は4500か5000だし、どうでしょうねえ。)



 さらにいえば、講談社における最も大きな漫画新人賞はちばてつや賞。
 集英社における手塚賞赤塚賞と並ぶ、いや、青年誌部門も併せればそれよりも大きな賞と言っても過言では無いでしょう。


 しかし現在、講談社で現役商品として買えるちばてつや作品は文庫版の「あしたのジョー」のみ。それ以外はすべて品切れ重版未定か絶版。
 以前出版された全集もホーム社(集英社系)だし、何やってんでしょうか。権利関係とか人間関係がそんな複雑なんでしょうかねえ・・・。


 ↓に並べたの、全部講談社以外から出版されてるんですよ。

 ちかいの魔球 (1) (ちばてつや全集) 1・2・3と4・5・ロク (1) (双葉文庫―名作シリーズ) ハリスの旋風 4 国松!サッカーだ。編 ゴマコミックス こんな劇画が読みたかったシリーズ 紫電改のタカ (4) (中公文庫―コミック版 (Cち1-4)) あした天気になあれ 6 プロテストライバルを倒せ!編 (SHUEISYA HOME REMIX)


 まあ、読もうと思えばhttp://www.ebookjapan.jp/shop/author.asp?authorid=245でほとんど全部買えるんですけどね。


 閑話休題


 そしてこの3年後。ライバル誌週刊少年ジャンプの部数急落もあり、週刊少年マガジンは発行部数首位の座を取り返すことになるのです。
 この1994時点での人気作品・作家の作品を温存・延長・続編突入する、という方法で。
 しかし、その時にはちばてつや作品は週刊少年マガジン誌上には存在しなかったのです。



 といった所で今回はここまで。次回は自社広告とかを予定。



当ブログの関連記事



#そうそう、連載開始時期から見れば、赤松健こそがちばてつやに取って代わった作家だとも言えるんですね。この辺見るとはっきりと。




*1:発売日は1992年5月11日

*2:あの「イガラシ記者」です

*3:表紙・裏表紙含む

*4:表紙・目次を含む

*5:4C:6ページ、モノクロ:4.5ページ

*6:この号での掲載順どおり

*7:はこないだ連載終わったか

*8:2007/12/10 22:30 id:mani2さんのコメントより取り消し線+追記

*9:2007/12/10 22:30 id:mani2さんのコメントより追記

*10:ただ、主役の一人(白石役)が現在は居なくなってしまった森且行の為、同じく漫画原作の「聖闘士星矢ミュージカル」と同じく黒歴史扱いっぽいですが

*11:2007/12/10 22:30 id:mani2さんのコメントより追記

*12:少女漫画では少女クラブなどに1958年から

*13:連載の合間以外に、ヤングマガジンやモーニングの創刊に招聘されての連載の影響などで多少の休止期間はあるものの

*14:これは当初、虫プロ虫コミックス秋田書店サンデーコミックスから刊行

*15:しかもスポンサー名(ハリスガム)入りで、アニメ化も

*16:それぞれ、別々にスーパージェッター、ハリス無段という前例はあるが、複合として

*17:500番以降、週刊少年マガジンレーベルはKCM

*18:ハリスの旋風1巻あした天気になあれ19巻あした天気になあれ 背表紙天 19巻、同47巻あした天気になあれ 背表紙天 47巻

*19:2000番以降

*20:〜00とか、〜000とか