情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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「イエロー・サブマリン航海記 ビートルズ・アニメーション全記録」はYoutubeで補完しながら読むと倍以上面白い

 

イエロー・サブマリン航海記

イエロー・サブマリン航海記

 まず、この本自体ものすごい傑作。ただ、一寸高めだしサイズも大きいので、手元に持っとくのがどうもな、という方は図書館でリクエストとかした方がいいかも。
 40年近く前に作られたアニメ映画「Yellow Submarine」の関係者(ジョン・レノンを含めた物故者は残念ながら除くが)の証言を集めて纏められたものだけど、興味深いことが色々書かれてる。



 たとえばP33より。

 驚くべきことに、映画のすべてのシーンを正確に反映した脚本は、1968年7月17日のロンドンでのプレミア*1の「後」まで、紙に書かれた形では存在していなかった。

  • フィルムが完成するまで最終版の台本は存在していなかった。脚本家が5人も6人も参加し、どこを誰が作ったかも混沌。
  • イギリスでの(当時の)アニメ作成の常識では音声がすべて録音されてから作画にとりかかる(が、この作品では全然無理だった)
  • 1999年にやっとビデオ・DVDが発売できたのはマイケル・ジャクソンのおかげ*2
  • 参加もしていないのに自分が製作の中心だった、みたいなことを言ってる人も居る
  • 世界プレミアに潜り込んだラッキーなファンの話


 等等、色んなシーンのことや、制作秘話が盛りだくさん。
 で、これを映画本編を見ながら、確認しながら読めれば良いんだけど、映画のDVDは今また廃盤になっちゃってるみたいなんですね。
 イエロー・サブマリン [DVD]イエロー・サブマリン [DVD]



 そこでYoutubeの登場です。本の中で興味がわいた部分に関して検索していけば色々と出てくる。
 やっぱり英語圏のだけあって充実してる。法的には結構不味いんだろうけど。


  • 予告編ってどんなだったの?と思えば
  • 「lucy in the sky with diamonds」のサイケデリックな色使い*3ってどんなんだ、と思ったら「Beatles lucy yellow」で検索。
  • 「愛こそはすべて」の手との戦いってどんなだ、と思ったら
  • 追加された「Hey Bulldog」のシーンは、と思ったら


 ビートルズがあまり好きじゃなかった「アメリカでのTVアニメシリーズ」ってどんなんだ、と思ったら「Beatles Cartoon」で検索すれば色々。*4

  • 製作風景付きなんで多分後の特集番組化なんかの
  • 本編。これ、物凄く訛りを(わざと)出してるのね。リンゴの扱い悪いなあ。


 この頃のビートルズの格好ってどんな、と思えば

  • 1963年。これはTV版に近い
  • 1966-1968年を誰かがまとめたの
  • Help!のPV
  • わけわからないのもある。1968年にインドへ行ったビートルズ?白黒。
  • 1968-1970年を誰かがまとめたの

 プレミアの行われたピカデリーサーカスって、どんなとこ、と思えば
 


 と、ちょっと例を挙げただけ(本当にこれらは極一部!)でもこれだけ出てきます。
 ビートルズだからこそってのもありますが、この本が出たのが(私が読んだのが)3年前だったらこうは行かなかったというのを考えると、なにやら恐ろしいやら楽しいやら。



#ビートルズが来日したのは1966年。40年以上前になるんですねえ・・・。これは流石に行けてない。でもこれもちゃんとyoutubeにある。(「beatles japan」で検索),

*1:soorce註:試写会

*2:ビートルズ関連の著作権がまとまったことで

*3:彩色を複数のチームにわけてやらせ、各チームに異なった色指定を与えることでこの効果を出したそうです。 なにジョジョ?色が上手く揃わなくて変に見える? ジョジョ、それは無理矢理合わせようとするからだよ 逆に考えるんだ、「バラバラの色になっちゃってもいいさ」と考えるんだ

*4:日本ではアニメ・ザ・ビートルズのタイトルで放映されたことがあった。吹き替えだったはずだ