情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

これは無茶にも程がある。山松ゆうきち「インドへ馬鹿がやって来た」




インドへ馬鹿がやって来た

インドへ馬鹿がやって来た


 なんか日本文芸社の本はアマゾンに書影が無いことが多いな。
 ので、帯付と帯無しの書影。
  



 もうこちら等で詳しく紹介されてるんで、既に読んだ方は充分かも。
 インドへ馬鹿がやって来た: たけくまメモ


 また、サイン会が昨日行われたそうです。東京ですか、やっぱり。
 山松ゆうきちサイン会に行ってきた: たけくまメモ



概要


 この作品は、2005年9月〜2007年12月までの間に漫画ゴラクネクスター(現在は休刊)で連載されました。
 連載中にこの作品の感想をWEBで見かけることが*1殆ど無く、また、途中の休載期間(2006年11,12月発売分)には「入院のため休載」という洒落になってない理由が書かれててものすごく不安になったのを覚えています。




 「インドには漫画が無い、無いものは売れるに決まってる、インドへ行って漫画本を出すぞ!」



 普通こんなこと考えないし、考え付いてもやらない。しかし、それをやってしまった漫画家がいる。
 それがこの作者、山松ゆうきち。しかもこの時五十六歳。


 知り合いがインドに居るわけでもなく、ヒンディー語が喋れるのでもなく、日本の出版社に企画を持ち込むんじゃなく、知り合いの漫画家に作品を使わせてもらう。
 そんな発想が出てくる時点で常人じゃ無い。しかし、この方、やりきってしまった。



 詳しくは読んでいただかないとどうしようもないのですが、まったくヒンディー語が出来ない状態から出発し、宿すらまともに探せないところから、翻訳者を探し、インド人の印刷屋を探し、交渉し、本を仕上げ、売るまでの能力を身に付けたり、手品道具を作ったり、セロテープの金具を作ったりとものすごいパワフルかつアクティブに活動する56歳。
 めげない、くじけない、あきらめない、おちこんでも立ち直る。
 そしてなんだか能天気。



 
 エッセイ漫画としては「自らの体験を描いた」という王道であるのに新奇、実録漫画としては「海外での経験」というありきたりのテーマにしてありえない発想と実行、こんな作品、いやこんな漫画家が、かつてあったでしょうか。


 山松ゆうきち59歳、未だ野望を捨てていないとの事。
 今後の作品も期待しております。

*1:自分のところ以外に

読んだ本

  1. 週刊少年ジャンプ
  2. 週刊ビッグコミックスピリッツ
  3. 週刊ヤングマガジン
  4. 隔週ヤングキング
  • ジャンプ
  • スピリッツ
    • 新連載。ローマですか。戦国自衛隊では現代の装備や技術を持ち込めたけど、刑務所からじゃあ難しいな。ところで、この「義凡」っていういかにも取ってつけたような原作者名は誰かの変名でしょうか?誰だろう。>ヴィルトゥス@義凡×信濃川日出雄
    • 新連載。なんか、見たような絵柄をミックスされたような落ち着かなさ。雑誌全体としてギャグを増やす方針なんでしょうな>エビス式@横山専務。
    • 繰り返しネタが無駄に重層的になってきていいね。コピー・・・はあるのかな?>鬼龍院冴子探偵事務所@三上龍哉。
  • ヤンマガ
    • 隔週休みいれて休載4本。
    • コブラは熱狂的なファンも多い。確かにあの姿にはシビれる。でも、アメリカの広い道路をカっ飛ばしてこそ、とも>アーサーGARAGE@たーし。
    • 短期集中新連載。中澤選手とかだと、丁度マガジンでJドリームやシュート!読んでた世代だよな、などと思うとなかなか感慨深い>中澤佑二物語@塀内夏子
    • 勧誘と裏切りと疑心暗鬼。直接暴力のやり取りが無い分恐ろしい>新宿スワン@和久井健
    • でもって、最後はまた幼児編に。次は何時載るんでしょうかね。>バカ姉弟@安達哲
  • ヤンキン
    • こういうシリアス目の不良漫画でメタネタ使われるとなんか複雑。>ギャングキング@柳内大樹
    • ホーエンツォルレン楓ちゃん!メガネ!眼鏡!じゃなくてだ。モデルが半端にしかわからんけど、相当酷いという事は理解できる。スタンドは・・・ヤン坊マー坊?>ブロッケンブラッドIII@塩野干支郎次
    • 次号から新連載。でも漫画でこういう予告編は珍しいね。トンデモ法律系かな>真犯人!!@門尾勇治。
    • シリーズ読切として復活だそうな。コメディ色は無理に出さなくてもいいと思う。しかし、レストア技術って教えるとか習うとかってものなんでしょうか?>モーティブ-原動機-@一色登希彦