- 作者: 山松ゆうきち
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
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なんか日本文芸社の本はアマゾンに書影が無いことが多いな。
ので、帯付と帯無しの書影。
もうこちら等で詳しく紹介されてるんで、既に読んだ方は充分かも。
インドへ馬鹿がやって来た: たけくまメモ
また、サイン会が昨日行われたそうです。東京ですか、やっぱり。
山松ゆうきちサイン会に行ってきた: たけくまメモ
概要
この作品は、2005年9月〜2007年12月までの間に漫画ゴラクネクスター(現在は休刊)で連載されました。
連載中にこの作品の感想をWEBで見かけることが*1殆ど無く、また、途中の休載期間(2006年11,12月発売分)には「入院のため休載」という洒落になってない理由が書かれててものすごく不安になったのを覚えています。
「インドには漫画が無い、無いものは売れるに決まってる、インドへ行って漫画本を出すぞ!」
普通こんなこと考えないし、考え付いてもやらない。しかし、それをやってしまった漫画家がいる。
それがこの作者、山松ゆうきち。しかもこの時五十六歳。
知り合いがインドに居るわけでもなく、ヒンディー語が喋れるのでもなく、日本の出版社に企画を持ち込むんじゃなく、知り合いの漫画家に作品を使わせてもらう。
そんな発想が出てくる時点で常人じゃ無い。しかし、この方、やりきってしまった。
詳しくは読んでいただかないとどうしようもないのですが、まったくヒンディー語が出来ない状態から出発し、宿すらまともに探せないところから、翻訳者を探し、インド人の印刷屋を探し、交渉し、本を仕上げ、売るまでの能力を身に付けたり、手品道具を作ったり、セロテープの金具を作ったりとものすごいパワフルかつアクティブに活動する56歳。
めげない、くじけない、あきらめない、おちこんでも立ち直る。
そしてなんだか能天気。
エッセイ漫画としては「自らの体験を描いた」という王道であるのに新奇、実録漫画としては「海外での経験」というありきたりのテーマにしてありえない発想と実行、こんな作品、いやこんな漫画家が、かつてあったでしょうか。
山松ゆうきち59歳、未だ野望を捨てていないとの事。
今後の作品も期待しております。
*1:自分のところ以外に