情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

フルカラーコミックでボンバヘッ!m.c.A・Tが主人公のオールカラー漫画「FUNKY GUTSMAN」




 燃え出すような 熱い魂!(挨拶)




 その昔、m.c.A.T.を主役にした漫画があったんです。
 1995年初版の「FUNKY GUTSMAN」*1




 


 作画を担当したのは「SYUFO」こと板橋しゅうほう*2
 ただ、この作品、m.c.A・Tの公式サイトにも板橋しゅうほうの公式サイトにもファンページにも存在自体が書かれていません。黒歴史なんでしょうか。





 

 帯付の表紙はこんな感じ。サイズ比較として新書版コミックスと重ねたのも。結構薄いです
 (ムックだから?かAmazonにはありません。これです>http://books.yahoo.co.jp/book_detail/07912788)







 
 主人公「A・T」は宇宙にあふれるリズムとメロディーのエネルギー「ビートリノ」で敵と戦う「自動正義」。
 デフォルメが効いてて結構カッコイイ、かつ可愛い感じに???仕上がってます。Everytime 踊る夢が踊る。





 
 中はかなりアメコミを意識した感じの作りで、擬音は全部英語*3。ピュアな程に 熱い魂!






 
 
 必殺技は当然「ボンバー・ヘッド」止められないさ熱い魂!






 
 最終ページには「See you again!」と書かれていますが、残念ながら2007年11月現在まで続編は出ておりません。かきけすためのダンス2ダンス!






 
 使用機材やソフトを見ると流石に古い・・・のかな?ソフトのバージョン番号が若いのは時代を感じさせます。
 ファイル形式がTiffってのはどうなんでしょう。Macはよく分かりませんが、当時としては普通なんですかね。





  
  

 巻末には付録として、対談やら、ファッションやら、初期稿やら。クレイジーと言うならそれでもかまわない 愛よりグループのMy Lift。
 対談の最後には「事前の打ち合わせが一切なかったにも関わらず、『ファンキーガッツマン』がこんなに素晴らしい作品に仕上がった」って一寸まて、てなことも書かれてます。無茶して知った本当の俺を!





おまけ 「m.c.A・Tのこれだけは聴いてほしい10枚」


 


 っても1995年時点なんで、今見ると流石に古めですな。

  1. Live at the Beverly Theatre in Hollywood (P-Funk All Stars) Live at the Beverly Theatre
  2. ZAPP II (ZAPP) Zapp II
  3. Atomic Dog (George Clinton) Atomic Dog
  4. In the Night (Cheryl Lynn) イン・ザ・ナイト
  5. SMOOTH (SMOOTH) SMOOTH
  6. FATHER'S DAY (FATHER MC) Father's Day
  7. The Show, The After Party, The Hotel (Jodeci) Show the After Party the Hotel
  8. 2Pacalypse Now (2Pac) 2PACALYPSE NOW
  9. Juicy Fruit (MTUME) Juicy Fruit
  10. Ready to Die (The Notorious B.I.G.) レディ・トゥ・ダイ


 でも2枚しか聴いた事無いや。




余話 CG漫画の歴史をちょっと確認

 
 


 この帯のアオリには「世界初!!オール・コンピューター・カラーリング書き下ろしコミック」とあるんですが、これはどうなんでしょう。



 1995年と言うともう寺沢武一あたりはコンピューター使ってなかったっけ、1994年に「マッキントッシュの電脳マンガ術」なんて本出してるし、と思って調べてみるに、これは「全頁カラー」かつ「CG着色」かつ「書き下ろし」という限定条件でなら世界初を名乗れた時期っぽいです。


  • 全頁にCG彩色を用いたのは、アメリカ版AKIRA(スティーブ・オリフによる)があり、1988年10月には日本でも発売されています。(ISBN:4063645002。日本では「国際版」というタイトルで売られたもの。ISBN:40630501148巻)
  • 日本国内でも1990年には同じくAKIRA@大友克洋ヤングマガジンの表紙でチントレップ彩色を用いてる(これは本人曰く日本初とのこと)ので、日本でのCGカラーリングはこっちが先でしょう。
  • 寺沢武一は1992年に「TAKERU」でフルCG漫画を謳ってますから、全頁CGはこれになるはず。ただし基本白黒で、寺沢武一のフルCGカラー漫画は同じく1995年のコブラ(旧作に彩色)か1996年の「ギャラクシー・ナイト」「BAT」になると思われます。


 ということで、1995年だと世界初にも色んな条件が必要だったってのはしょうがないのかな。


 それから10数年、現在ではプロ・アマチュア問わずフルCGで作業する人も多く、印刷所側でもデジタルデータでの入稿が当たり前になってきています。
 逆に、まったくコンピュータを使用しないで書籍を作る方が難しい、いやもう不可能に近いことになってるのか。


 といったところで今回はここまで。ボンバヘッ!




#CG漫画の歴史については、BUICHI.T >>寺沢武一履歴年表 - buichi.comAkira club―The memory of Akira lives on in our hearts!、などを参考にしました。間違ってたらご指摘お願いします。

*1:ワニブックス・ワニムックシリーズ26。ワニブックス・デジタルコミックス1、とありますが2以降は出ていないはず

*2:現在はコミックガンボで「G-Cup」を連載中

*3:開きは日本風に右開き