ということで1969年の週刊少年サンデーはこんな感じシリーズ
- 前々回(その1 基本データと次号予告)
- 前回(その2 アポロ!アポロ!!アポロ!!)
の続き。結構間があいてしまいましたが、まだもう少し残ってます。
その1でも書いた様に、漫画以外の読み物や記事が沢山載っていたのはこの頃まで。
70〜71年くらいには殆ど無くなり、サンデーもマガジンも「漫画雑誌」へと変貌していくことになります。
ページ数が多いものは一部抜粋。
画像はクリックで別ウィンドウ表示(フォト蔵を使用)。そこで画像をクリックするか「拡大画像へのリンク」でさらに大きい画像が開くものもあります。
フォト蔵は時々不安定なので、画像が表示されない場合は時間を置いてみるか、右クリックから画像を再度読み込むかしてみてください。
- 怪奇昆虫園「怪奇フクロチョウ」「恐怖のバッタ地獄」(巻頭折込グラビア裏表)
今だとこういう折込ポスターはグラビアアイドルかアニメ化作品と相場が決まっていますが、こういうのもあったということです。
何時頃まであったんだろうなあ。非グラビアの写真記事は70年代後半まであったんじゃないかな。
- まぼろしの海底都市大発掘(9P)
絵と写真でカリブ海の海賊のお宝をサルベージする様子をレポートしています。
サメはともかく、タコは大した事無いんじゃなかろうか。
- 決死の大空戦(4P)
ユナイト映画「空軍大戦略」(ASIN:B000VRXIRY)の宣伝を兼ねての記事。
バトル・オブ・ブリテン -イギリスを守った空の決戦- (リチャード・ハウ&デニス・リチャーズ) ISBN:4102430016むと面白いかも。
- 第2回新人まんが賞作品募集(1P)
審査員が、赤塚不二夫、楳図かずお、さいとう・たかを、白土三平、手塚治虫、水木しげる、少年サンデー編集長ってすごいですな。
とまあ、このように1960年代から投稿型漫画賞が既に存在してたわけですね。これは4大少年誌だけど、あだち充がCOMの投稿出身だった*1り、どおくまんがガロ出身なんてのは有名ですよね。*2 *3
- キミの頭脳に挑戦するチャレンジクイズ(3P)、頭の特訓ハードトレーニング(3P)
クイズが2つもあります。人気があったんでしょう、やっぱり。
例として少し。答えは一応反転。
・問題1
テレビのタレントが6人、動物園の前にやってきました。
6人のうち、右のチャレンジ動物園のいりぐちから入ったのはだれかな?
答えは
小川知子とピンキー。ほかの人は動物でいりぐちからはいった。前田武彦はカワウソ。芳村真理はナマズ。藤田まことは、ウマ。いかりや長介はゴリラ。わかるね?
現代では全然意味が分からない問題ですね、これ。
- 日本に、プロサッカーのチームはいくつあるか
- イ:二チーム
- ロ:八チーム
- ハ:一つもない
この辺は時代を感じさせる質問ですね。
答えは
上の答えは「ハ」ですが、問題文に「ソ連」なんて単語が出てるのと、スウェーデンでなくスェーデンという表記。
下の答えも「ハ」ですね。Jリーグ発足まではこの後24年ほどかかります。
キミはいくつできた!!の「全部できた」に対する評価が「キチガイとひとえ」ってどうなんだ。
- 雪男追跡 第4回「雪男のすみか」(6P)
これは連載読み物。アラスカで雪男を追う!という話。
残念なことに2008年現在まで雪男は発見されていませんね。
- カバゴンのなやみ相談室(答える人 阿部進)(1P)
TVの人気番組の出張版みたいです。「文通」の項は現在のメールに通じるかな?
小学5年生がエロ本を見て悩んでます、なんてな質問もあります。媒体以外は40年前からそう変わってない様な。
- ワイド特集「日本にいるスパイ」(4P)
ワイシャツのボタンが隠しマイクなのだ!とか、極小テープレコーダーだ!、なんて言われても、現在の携帯電話はそれ以下の大きさで動画まで撮れちゃったりするんですよね。
今でもスパイは居るんでしょうけど、仕事のやり方や使う道具は随分と様変わりしてるんじゃないでしょうか。
この辺はスポーツ新聞のノリですかね。
ベンツのロータリーエンジン車とか、北海道で400年前のキリスト教レリーフが見つかっただとか。
- 12球団ニュース「くたばれ!!2年目のジンクス」(1P)
この時代だと現代と球団名が結構違います。
セ・リーグは巨人(ジャイアンツ)・阪神(タイガース)・中日(ドラゴンズ)・広島(カープ)・大洋(ホエールズ)・アトムズ。
パ・リーグは西鉄(ライオンズ)・阪急(ブレーブス)・南海(ホークス)・ロッテ・近鉄(バファローズ)・東映(フライヤーズ)。
なにせ、ロッテの村田(兆治)が2年目だってんですから。
あれ、でもあぶさんはこの時もう選手なのか・・・。
- 科学特ダネ「地底超特急」(2P)
このネタは定期的に見るなあ。
というか、何時頃からあるアイデアなんでしょう。
- 学校なんでもNo.1(4P)
松下電器産業(ナショナル)の協賛記事。
この高校が凄い!みたいなのを投票企画で各月に1高決めて、上半期でどうこう、みたいな。
- ズバリ100シリーズ「ミイラの怪100」(15P)
ミイラって文字でゲシュタルト崩壊を起こしそうです。エジプト以外にも世界各国のミイラネタなども。
しかし、中には数合わせのため強引なネタもちらほらと。毎週このレベルでやるってものすごく大変そう。
サンデークラブの方は普通の読者ページ。お便りにネタ、文通募集とかあります。
まん劇道場では「まんが仲まあつまれ!!キャラクター大会」として読者のキャラクターを批評してたり、「今週のまんがグループベスト8」として、同人グループとその紹介をしています。
既に「オフセットで刊行」やら「コピー会誌」*7という言葉が出てますが、この頃だと印刷代ものすごいことになったんじゃなかろうか。
といったところで今回はここまで。
あとは自社・他社広告関連です。
※当ブログの関連記事
- 去年の記事まとめ内の「古雑誌」関連など:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/20071231
- 過去記事一覧を[古雑誌]で検索:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/archive?word=%2a%5b%b8%c5%bb%a8%bb%ef%5d
#こういうのは単行本にならないから、現物でしか残らないんですよね。でも、何年か置いて使いまわされてても分からんだろうな。
*1: とかね。これは1968年のCOMより。
*2:この辺、ちょっと誤解されてる場合もありますか。こちらの場合は、10〜15年くらい認識がおかしい。>それ以前のマンガ志望者は、フツーに出版社に持ち込みをするしかなかったし、エロマンガ誌が増えてようやく持ち込み先が増えて4大少年誌(ジャンプ、マガジン、チャンピオン、サンデー)以外でもデビューができるようになった、ってのが80年代のエロマンガ誌ブームだったワケですよ。<これをトンデモといわずして何という。 : ゲームセンターに明日はあるの? - livedoor Blog (一応魚拓)
*3:もう少し言えば、さらに前でも田河水泡は画壇出身だし、その弟子の滝田ゆうなんかは住み込み弟子から貸本屋に紹介されてのデビューだし、藤子不二雄を含めトキワ荘メンバーだって殆どは地方から投稿してたのが最初だ。「持ち込みが普通」なんていうのはおかしな幻想としか言いようが無い。
*5:読者ページ、文字ネタ
*6:読者ページ、絵と同人