情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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週刊漫画雑誌59年の歴史上初!同日発売の週刊漫画雑誌3誌の表紙が、全て「野球漫画」という珍事が発生。



 本日発売の、週刊少年チャンピオン週刊ヤングジャンプ週刊モーニングの3誌の表紙はこうでした。


   


 ドカベンドリームトーナメント編、BUNGO-ブンゴ-、バトルスタディーズ、と舞台は違えど全て「野球漫画」。
 ドカベン ドリームトーナメント編 18 (少年チャンピオン・コミックス) BUNGO―ブンゴ― 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) バトルスタディーズ(1) (モーニング KC)



 つまり、「同日発売の週刊漫画雑誌3誌の表紙が全て野球漫画」なんですね。
 これって、週刊漫画雑誌の歴史が1956年に始まってからの、59年間で史上初となる珍事なんです。


本当に史上初なのか検証してみる


 結論から言えば、ほぼ間違いない、週刊漫画雑誌の歴史上初の出来事です。


 今回の事象が史上初か、というのは

  1. 3誌が同日発売
  2. 3誌の表紙が漫画作品
  3. 全ての作品が野球漫


 という3つのポイントから考えることができます。



  • 3誌が同日発売


 週刊漫画雑誌は、最大時に14誌ありました。*1
 発売日は、月曜〜土曜のどこか。しかし、3誌以上が同じ曜日に発売されていたことがあるのは、月・火・木・金です。
 ただし、祝日や年末年始・ゴールデンウィークなどでの発売日ズレは考えていません。


 水曜日週刊少年サンデー週刊少年マガジンの2誌が最高なので「3誌同時」は無いんですね。
 この2誌で言えば、最近でもダイヤのAとメジャー2ndでかぶる、くらいはあったかも。
 

 あ、今週のマガジンはダイヤのA表紙だから、週刊漫画雑誌の内4誌が野球漫画、という史上初でもあるかもしれない。
 
 ダイヤのA(47) (講談社コミックス) MAJOR 2nd(メジャーセカンド) 1 (少年サンデーコミックス)




 現在までに同曜日の発売数の最大で見ると


 ですね。


 火曜日は、3誌同時発売だったのが2001年の一時期だけ、また、週刊漫画サンデーでその時期に野球漫画が連載されていなかったことから、今回の条件にはあてはまりません。


  • 表紙が3誌とも漫画作品


 月曜日は、ビッグコミックスピリッツが2001年までイラスト表紙で、2002年以降グラビア表紙メイン、ヤングマガジンが1989年に週刊化されて以降、基本的にグラビア表紙で、2014年までは漫画作品の単独表紙が無かった事から、これもありえません。
 ジャンプは新連載時必ず表紙になるから、野球漫画表紙の数はそれなりに多いとは思うんですがね。
 (そもそも、ヤングマガジンにもスピリッツにも野球漫画が少ないし、単独表紙も無さそうだしね)



 金曜日は、コミックバンチが2010年に週刊誌ではなくなったこと、コミックガンボは2007年の1年で潰れたこと、2007年には週刊漫画ゴラクで野球漫画を連載していなかった事、週刊漫画Timesは2011年までイラストが表紙だったことより、条件を満たせないです。


 ここまでで、木曜日以外にこの事象が発生しえなかった、ということが分かります。
 また、ヤングサンデーはグラビア表紙だったので、「四誌同時」というのも存在しえなかったとも言えます。

  • 全ての作品が野球漫


 では、木曜日について考えるとどうか。
 チャンピオンでは基本的に水島野球漫画が途切れることなく連載されてるので、どのタイミングもありそうです。


 しかし、ヤングジャンプ、モーニングが週刊化されたのがそれぞれ1980年、1986年なので、1986年以降に絞って考えればいい。
 さらに言えば、1989年までのヤングジャンプは、イラストかグラビア表紙なので、1990年以降まで絞れます。
 そして、2002年以降はヤングジャンプの表紙が全部わかる。


 ここで、確認できるけど、野球漫画が表紙になってるのは、2009年26号のみ。(しかもルーキーズ映画化時のもの)
 (ちなみにその時は、チャンピオンの表紙が真野恵里菜のグラビアなので違う>http://www.akitashoten.co.jp/w-champion/2009/26)


 その後、モーニングがグラゼニ表紙だったりしても、2002年〜2015年まではかぶってないのが確定。
 よって、1990年から2001年までの11年間に絞れるわけですね。


 では、その間にヤングジャンプとモーニングで重なる事ってあったのか。


 モーニングで連載された野球漫画はそれなりに多く、レジ―、ブル田さん、ぶんぶん、熱闘コンドルズ、実録!関東昭和軍、STRAIGHT、新・野球狂の詩ジャイアント、など。
 でも、その11年間だとREGGIE、ジャイアント、ブル田さんくらいかな。
 Reggie (1) (講談社漫画文庫) ジャイアント(1) (モーニング KC) ブル田さん 6―いつか娘に伝えたい話 (モーニングKC)



 それと重なる期間にヤングジャンプで連載されていた野球漫画はあるか。
 無いんですよ、これが。


 ヤングジャンプって、野球漫画で長続きした作品がその時期に全然無いのですよ。ヤングジャンプコミックスを発行年順で調べても、その時期に連載されてた野球漫画が無い。
 その上、表紙は基本グラビアで漫画表紙はほとんどない。


 木曜日でも、今回が初。



 以上から、今回の出来事は「史上初」であると結論付けていいのではないでしょうか。


 見落としがあったらすいません、ご指摘ください。



 それにしても、今年は、ファイブスター物語孤独のグルメよつばと!の新刊が出るというグランドクロスな年になったのですが、こんな事も起きるなんてねえ。
 面白い事もあるものです。


 といった所で今回はここまで。

*1:現在は10誌。ごく短期間で休刊したものや、週刊少女コミック・週刊少女フレンド週刊マーガレットの少女週刊誌は考慮対象外