任侠が漫画を描くとはどういうことか。
漫画家を目指す、まんが道を歩くとはどういうことか。その究極の漢の姿がここにある。
ということで本日、日本文芸社より山口正人「龍の進撃」が発売されました。(Kindle版も同時に配信開始)
中身は全然「進撃」かすりもしてないけどこのタイトルデザインは・・・・。いやいや。
これまでに描かれた任侠作品のオムニバスで、下記の5作品が収録されています。
巻末には、「アストロ球団」などで知られる中島徳博の同門アシスタントであった、さとう輝との対談形式作品解説も収録。
脚注含め、これもまた楽しい。
メイン作品紹介
メインの「任侠まんが道」は、「任侠沈没」のスピンオフと言うかスターシステム的な作品でして、作品解説でもその辺色々語られています。
東京の片隅、おんぼろアパートで漫画家を目指す・・・・元ヤクザ!
持ち込む先は日本文芸社別冊漫画ゴラク。編集者も「漢」を貫く編集部。(こんなですが、編集者です)
そこから、アシスタント先として紹介されるは、山口正「入」の所。(こんなですが、漫画家です)
アシスタントの先輩方も、これまた任侠な面構え。(こんなですが、漫画家のアシスタントです)
師匠となった山口正入の言葉が龍に漫画魂の熱さを伝えてくれる。
この辺は実際に読んでそのパルスを、熱気を、味わってほしい。
そして、最終章、かつてない、任侠とまんがの融合が向かう先が示されるのです。
描かずにはいられない!
といった所で今回はここまで。
余談
ヤクザで漫画家、というと、古くは「熱くんの微熱」(立原あゆみ)の風岡翔(「本気!」の風岡翔とはパラレル別人。)もそうでした。
少女漫画家だから少し違うかな。
最近だと、「極☆漫 極道漫画道」(横山了一)の主人公なんてのも。
ヤクザ漫画家、というのはジャンルとしてあり、なのかな。