情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
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講談社が「講談社文庫」レーベルからコミックを発売し始めるという大改革を実行した件について




 今月の新刊から、「講談社文庫」で文庫版サイズのコミックが刊行開始されました。
 「講談社漫画文庫」ではなく、本家レーベルです。


 僕はビートルズ1 (講談社文庫) カレチ 車掌純情物語 1 (講談社文庫) コミック 獣の奏者1 (講談社文庫)


 タイトルは「僕はビートルズ」「カレチ」「コミック獣の奏者」の3作品。普段漫画を読まない中高年読者狙いでしょうか。
 元の連載雑誌では、モーニング2作、シリウス1冊。「僕はビートルズ」「カレチ」は初の文庫化。(獣の奏者は、青い鳥文庫にも入ってる)


 講談社のサイトでも、まったく違うページに。


 これ、結構大きな出来事なんです。
 書店や駅売店への配本、陳列でも、レーベル差でまったく異なる場所に置かれるわけですよ。
 コミック文庫と別路線の顧客を拡大しようとしてるってのはもちろんだけど、文芸とコミックって編集部が違ってたり色々あるじゃあないですか。
 日本一の総合出版社が、そういうのを超えて、本家レーベルでコミックを出すというのは、かなりの大改革なわけですよ。


 ああ、まあ、一時期のらくろマーク使ってたか。いやそれでもコミックは別レーベルだったな。


 漫画文庫は、1970年代中期の第一次ブーム、1990年代の第二次ブームの後、コンビニコミックの隆盛などもあって落ち込んでいましたが、
 こうして一般レーベルで、活字文芸に交じって並べられれば新しい読者を確保できる、という考えもあるのかもしれません。


 この仕掛けが成功するのか、他社も追随するのか、そういった点を気にしていきたいところです。