情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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東宝名人会と郵政省のちょっと謎なエピソード(1979年)




 昭和五十四年、1979年1月の話。



 (郵政省における労働組合との年末闘争により、1月10日の時点で二億七千万通もの未配達の年賀状が発生したという事態があり)


 このため、お年玉くじの抽選が予定されていた1月15日までに数千万通単位で配達されないままの年賀状が残ることが予想されたため、1月11日になって、郵政省は抽選会を1月31日に延期することを発表。


 郵政省では、今回の抽選会を第三十回のお年玉はがき発売記念として、東京・有楽町の東宝演芸場で「東宝名人会」のアトラクションを交えて盛大に行う予定としていた。


 したがって、通常であれば、抽選会の実施が延期されればアトラクションもそれに合わせて延期となるはずなのだが、開催予定日の5日前になって、急遽、出演者のスケジュールを変更することは不可能であった。
 このため、第三十回のお年玉年賀ハガキ発売記念イベントは、本来の主役であるお年玉くじの抽選会を抜きにして、アトラクションだけ当初の予定通り、1月15日に行うという、笑うに笑えない事態となった。


 内藤陽介「年賀状の戦後史」P162より。


 年賀状の戦後史 (角川oneテーマ21)





 東宝名人会は、1934年〜2005年まで、1260回にわたって開催された落語・演芸の会で、これに出演するのは一流芸人の証だとも言われていたそうです。


 しかし、抽選のアトラクションとしてなんかやるってのも変な話だし、この回の入場者・入場料とかはどういう扱いだったんだろう。
 東宝名人会を見に来た客に抽選を見せる、ってんじゃあないんだから、入場自体は無料の先着順だったとか?
 そうだとすると名人会だけ残った時にどうしたのかがわかんない。


 謎が多いですね。



 といった所で今回はここまで。


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