「酒は涙か溜息か」を作詞した高橋掬太郎が1946年に新興音楽出版*1で著した一冊。
これは面白い。
作詞を志す人向けに書かれているのだが、言葉と言葉の音の数のつながりを「音格」として説明する項などはなるほどとうならせる。
歌謡の歌詞のみならず、短歌や俳句、詩歌を多く引き合いに出しながら、起承転結のありかたを述べ、技法と心情とを分析しつつも、その志を高く持て、と叱咤激励してもいます。
私は、作詞の段階を、正しく、深く、よく、の三語にあると思ってゐる。
これは正しく観、深く掴み、よく表はすの意である。
同書P167より
どこかで見かけたら、読んでみると面白いかもしれません。
国会図書館には無くて、広島の野地潤家文庫に所蔵されてるくらいっぽいですが・・・。