本日発売のイブニングに掲載された皆川亮二の「ADAMAS-アダマス-」がダイアモンドの話で、そこで出てきたのが「Dカラー IF*1」の原石ってことなんですが、お高いですよー。
実例
某オークションカタログから引っ張ってきた実例。
これはD color、IF、5.05Carat、cushion-cutのリングで、$150,000*2くらい。
こっちはD color、IF、11.88Carat、Emerald-cutで、手数料加算前の落札価格が$794,500*3。
蛇足な解説
まず、ダイアモンドの価値を決めるのは「4C」と言われてまして
- Color(色)
- Clarity(透明度、不純物の混入度)
- Cut(カット)
- Carat(重量)
今回のは原石ですから、Cutは無関係、Cutの仕方で最終的なCaratは変化しますからそこはまあ置いておくと。
Dカラーとはどういうことか
これはもっともポピュラーなGIAでのColor(色)の呼び方で、大まかに言えば「一番透明」という意味です。
ダイアモンドは、基本的には透明なほど価値が有るため、色基準でいえば最も高価なランクに属するということですね。
色はアルファベットで表現して、Dから始まってZまで*4。
Dに近いほど透明で、Dは「Blue White」とも呼ばれます*5。
D〜Fが「COLORLESS」で、特に高価です。G〜Jが「NEAR COLORLESS」となってまして、まあ普通に買えるのはこの辺からですかね。
ちなみに、CIBJOではまた別の色の呼び方をしており、Dカラーは「Exceptional White+」になります。
IFとはどういうことか
Clarity(透明度、不純物の混入度)は、一番上がFl(Flawless)、その次がIFで、この二つが最上位クラス。
以下、VVS1,VVS2(Very Very Small inclusion)、VS1,VS2(Very Small inclusion)、SI1,SI2(Small Inclusion)、I1,I2,I3(Inclusion)と続いてます。
ですから、これもまた最も高価なランクに属するということです。
Flawlessは、拡大鏡をつけても不純物が無いか、殆どまったく見つからないというレベルで、まず普通にお店では売ってません。
また、原石が大きければ不純物の入る可能性は大きくなりますし、不純物部分を削ればCaratが損なわれてしまう、というように他の条件と両立しがたいんですね。
そういえば、FSSではファティマの格付けにこれを使おうとして一寸変なことになってましたが、ダイアモンドの場合は複数の鑑定士による客観的な鑑定基準で評価付けされますので、途中で変わったりということはまずありません。
#もう少しわかりやすい解説やものすごい値段のを見てみたいならChristies - Collection guide | Christie's (要フラッシュ)あたりがよろしいかと。英語ですが、基本は画像なんであんまり関係ないです。
(2008/05/01追記)
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