パロディ、オマージュ、リスペクト、どれでもなくて、「パチ漫」なんです。
- 作者: かわかずお
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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ウォー!B組でパチ漫の連載が始まったのは2000年ですかね。2年か3年くらい連載後打ち切られ、裏BUBUKAに移動し、新・パチ漫として連載再開したと記憶しています。
合計で約6年に亘って連載され、現在までにトータルで60数話が発表されていたと思いますが、この単行本には裏BUBUKA掲載分から16篇が収録されています。
ウォー!B組時代はエロ漫画枠での連載だったため、必ず(?)エロシーンが入っていたのですが、この単行本ではエロシーンは一切無し。
その頃のには(タイトルを正確に記憶しているわけではないので間違ってたらごめんなさい)、男塾ネタで「魁!おめ○塾」とか、銀河鉄棒999999*1とか、ケケケの毛太郎とか、えーっと、チン肉マンとか性闘士性矢とかそんなのがあったような記憶が。
エロシーン・エロ担当キャラはかわかずお本人の絵、というギャップもあったのですが、あれはあれで面白かったので、単行本出してくれないもんでしょうかね。
閑話休題。
この単行本の内容はというと、パチ漫です。いやもう、そうとしか言いようが無い。
以下の図版はいずれも単行本内から。
大体にしてネタが古いのは仕方の無いところですか。
そうそう、解説と帯はパロディ漫画の大先輩?、長谷邦夫が書いてます。
さて、同じような(?)ネタをやっている田中圭一はコミック・キューの手塚治虫Rimix*2で「神は天にいまし世はすべてこともないわきゃあない」*3を描いた時の巻末コメントでこう書いています
(略)
パチモンっぽくならないよう、手塚タッチを模写ではなく目鼻の記号から線の強弱にいたるまで、私の利き腕に憶え込ませてひとコマひとコマ、伝統工芸を今に伝える飛騨の職人のごとく丁寧に作画しています。
オチャラけることでしか愛情表現できない悲しい性と知りつつも、最大限の敬意と感謝の念を込めてペン入れしました。
(略)
かわかずおもパチモンであることを表明しつつ、それでも作中の自分自身にこう言わせてしまうのです。
元の作品と作者に対する愛が(ちょっと歪んだ形で)溢れまくってるこの作品集、機会がありましたら是非ご一読を。
#今気になっているのは、この単行本の構成自体何か別の作品のパロディになっているのに、それに私だけ気付いていないのではないのか、ということだったり。あと、243Pと244Pは逆のような気もするんだけど、どうなんでしょう。