情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

集英社で執筆してる漫画家が他社で描いてた例(弓月光、1981年)と専属契約の話とか




 参考:


 昨日発売のサンデーに掲載されてた、絶対可憐チルドレンに某社で専属契約してるはずの人の絵が、てな話がありました。
 こういうお遊びは昔から結構あったはず、どっかにコピー持ってたよな・・・と探したら出てきました。




  
 小学館の「小学四年生」1981年7月号に掲載された、宮のぶなお「四年おまけ組」より。*1




  
 同じく8月号掲載分より。



 どうみても弓月光の絵です、ありがとうございました。
 1981年ですから、弓月光週刊マーガレットで描いてた頃ですね。
 ただ、名前はもちろんクレジットされず、ある種のお遊びとして描かれたものなんでしょう。




 実は、この宮のぶなおという漫画家は弓月光の元アシスタント。なので逆アシスタントをした回とでもいうのかな。
 別年度の別冊付録でもこんなお遊びがされていたようで、読者からのハガキで「弓月光の真似して女の子を描いたろう!」とツッコミが入ったのに対して「本人に描いてもらったんだもんね」というような回答をしていました。*2


 実際、ここまではっきりしたのじゃなくても、他にも探せば色々出てくるんじゃあないでしょうか。


 ただ、漫画家の「全仕事」を追おうとすると、この辺がすごく困難な部分なんじゃあないのかなー、などと思ったりするわけです。
 本当に。



専属契約の話

 で、当時週刊マーガレットに執筆してたってことは当然専属契約していたはずなんですね。
 集英社における専属契約は、先週号の「バクマン。」では

 

 これで1年間は「ジャンプ」集英社以外の雑誌には
 マンガは描けない


 となってました。これって「漫画」限定なんですかね。
 どうなんでしょう。実際の契約内容ってのは漫画家当人と集英社の人しか分からないし、全体はそれこそ集英社の内部の人しか分からないんじゃないかとは思うのですが、

  • 今、何人くらいが専属契約してるのか
  • 契約料は最低幾らで、最高幾らなのか(というか、差はあるのか?)
  • 一回の契約期間は最短どの位で、最長どの位なのか(半年契約とか、3年契約とかあるのか?)
  • どこまでが漫画を描いていい範囲なのか(「ジャンプ」?集英社一ツ橋グループ?)
  • 専属契約をしないままジャンプで連載することもあるのか(契約をしない・更改しないと打ち切り、とか)
  • 一度専属契約を解除された作家が再度契約をすることはあり得るのか(ゆでたまごとかどうなんだろう)
  • 専属契約中にやっていい漫画関連ってどこまでか(アシスタントをやるのはOK?)

 なんてあたりも謎。

最長継続記録は?


 ちなみに、現在までに最も長い期間専属契約をしてるのは誰なんだろうかというと


 弓月光一条ゆかり


 なんじゃあないでしょうか。
 この二人、りぼん新人賞を1968年に受賞して以来集英社以外で漫画の仕事を一切していないはず。
 弓月光のほうは結構最近「また契約更改したよ」ってなことを書いてたような記憶があります。
 とすると、40年以上ってことになるんですが、他に誰か居ますかね。


イラスト・挿絵なんかは他社もOKっぽい


 小畑健は早川文庫の表紙新しい太陽のウールス  (ハヤカワ文庫 SF ウ 6-9)やなんかで色々イラストを描いてたりします。
 赤塚不二夫展(http://www.fujio72.com/)のニュースでは、悟空やジャガーさんヒル魔がシェーをしてました*3


 実際、そういうの無しだとインタビュー受けて色紙イラスト、なんてのもダメになっちゃいますしね。


 講談社でも専属契約ってあるみたいですが、同人誌出してたりするしなあ。
 でも、ウルトラジャンプに(ネギま!の)エヴァンジェリンのイラストが載った時*4赤松健じゃなくてアシスタントのまぎぃ名義でしたっけ。あれは特殊な例外かも。

その他

  • インタビューや対談も多分OK

 宣伝効果も見込めるし、そこにイラストや色紙を出すのも特に問題なさそう。
 編集部経由じゃなきゃ駄目かも。

  • ゲームのキャラクターデザインとか


 自作品以外をやってるのがそんな居ないし、そんなヒマが無いというのが実情かもしれませんが。
 衣装や武器デザインなんかは編集部経由で来るんじゃあないかと思いますが。

  • 同人誌


 ・・・はどうなんだろうねえ。
 漫画じゃなくてイラスト&エッセイ集とかなら例があるか。

  • HPとかブログとか


 漫画を描いて載せたりってのはあんま無いわな。
 イラストやラフなら良いんでしょうか。四コマ漫画ならどうなの、ってあたりは疑問。


 とぐだぐだになってきたので今回はここまで。


*1:6月号〜10月号の回にあった、とメモにあります。

*2:ごめんなさい、この部分のコピー紛失なんで記憶から

*3:これは編集部経由で依頼が行ったのかもしれないけど

*4:2005年9月号

読んだ本

  1. 週刊少年チャンピオン
  2. 週刊モーニング
  3. 週刊ヤングジャンプ
  4. 隔週プレイコミック
  • チャンピオン
    • 短期集中新連載。トリビュートであってトリビュートでない、というか名前と人物そのものが違うのは新しいパターンではある>ゴッドハンドBJ@浜岡賢次
    • キャバクラでのゲームっぽいというかなんというか>釣り屋ナガレ@竹下けんじろう
    • どっかの団体から抗議が来そうな絵ではあるが、このくらいパンチが効いててこそ>ギャンブルフィッシュ@青山広美×山根和俊
    • 最終回。ローギアスタート型とはいえ、難しいのかなあ>畳の上のミクロ@吉木まさかず。
    • 次号最終回か。結局、楽しかったけどなんだか迷走してた感は免れない。うーん>ムラマサ@哲弘。
  • モーニング
    • 一気に時間飛びましたな。多少ズレたとしても、投資や株で物凄く稼げるというのはあろう>ジパング@かわぐちかいじ
    • どんどん死んでいく。最終回近いかな、これも>ディアスポリス-異邦警察-@リチャード・ウー×すぎむらしんいち
    • 最終回。物語は続く。不思議な方向に行った作品だった。>ケンとメリー@吉田聡
    • 新シリーズ開始。芝居道具を変にリアル化せず、そういうことが出来るもの、として描いちゃうのに好感。>風と雷@市川海老蔵×樹林伸×星野泰視
    • 「仕事場への差し入れ」か。小説家でもそういうのをエッセイに書いてる人がいるけど、結構あこがれなのは確かだ>ひまわりっ@東村アキコ
  • ヤンジャン
    • あっさり抜けていく。マムシさんはここにすら来れてなかったのか・・・>ハチワンダイバー@柴田ヨクサル
    • この時代のアメ車は、今の日本で乗ろうと思うと駐車場の確保が大変そうだ。いや、そういうことを気にしない人じゃないと乗れないんだろうけど、出先とかでね>カウンタック@梅澤春人
    • 体感機だかなんだかそういうのかしら>嘘喰い@迫稔雄
    • 思い切った。>SIDOOH/士道@高橋ツトム
    • この世界は不況とか関係なさそうでいいですね>夜王@倉科遼×井上紀良
    • 特別読切。懐かしいというべきか、変わんないなあ、というべきか>のぞみ・ウィッチィズ PURE ESSENCE-覚醒-@野部利雄
  • プレイコミック
    • 競走馬自身の意志で止まっちゃうって、実際のレースでは危険すぎるだろ、というかあり得るのかね?あと、そんなら馬を売ればいいだけで殺すまではないだろ、とも>優駿の門-ピエタ-@やまさき拓味
    • こういう貞操帯のノリってここ何十年(もっと?)変わってないんじゃないのかね。もう少し画期的な形態のがでてこないものかか>ビューティーマン@伊月慶悟×叶精作
    • オールカラー!雑誌で東陽片岡のカラーを見たのは、以前なんかで2P見開きオールカラーやってた時以来かも>ほどよい男たちのバラード@東陽片岡
    • 読切。脳梗塞かあ。よくここまで復活出来たもんだ。北見けんいちの弟子ってことは赤塚不二夫の孫弟子になるのね>たおれる!@原野空丸
    • 脂と甘みは強く感じるっていうけど、年齢と嗜好で大きく変化するかも。跡取り息子が〜ってのは、今の時代でもあるんだろうなあ>極道の食卓@立原あゆみ