情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

年間1000ページという壁




 あんまりまとまってない。



 ちょっとした調べ物の最中に気付いたんだけど、漫画家さんにとって「年間1000ページ」を雑誌(と単行本)で描くってものすごく大きな転回点になる数字なんじゃないのかと。
 単行本で年5冊以下か年6冊以上かって壁ですね。あ、4コマとかショートは別ね。
 全盛期の永井豪1.5か月分、とかそういう無茶な話抜きで。


 週刊連載1本の場合だと、年48回。全く休載無しで19ページ×48週で912ページ。超えない。(1回18ページだと864ページです)増ページとか2本立てやっても結構厳しい。オヤジ雑誌みたく1回20ページ平均で増ページ頻繁ならどうにか超える。
 隔週だと、年24回。1回32ページと大目でも768ページ。1回24ページを2本なら1152なんで超える。
 月刊なら、年12回。1回84ページって実際ありえないような数字になっちゃう。1回32ページでも年384ページ。月刊3本て週刊1本より実際はつらそうだと思うんで実際どうかね。


 今は少女/女性雑誌は隔週以下しかないから余計厳しいと思う。
 「週刊女性」や「女性セブン」みたいな女性週刊誌に連載してる人なら超えることもあるか、くらい。



 複合だと、週刊は他に何足しても多分超える。(休載率が無茶に高くなければ、だけど)
 隔週2つだと、問題なく超えるだろう。隔週24P2本持ってると、24*24*2で1152ページになる。
 隔週+月刊だとギリギリ超えるか、ってライン。24*24+32*12=960なんで他に読切とか増ページあれば超えるでしょう。


 実際は、売れてる人ほど表紙とかアニメ用とかゲーム用とか別のにエネルギー使わされるって面もあるからキツかろう。



 現在においてこの壁を越えてる漫画家さんって何人位いるのかというと、えーと、自分の観測範囲で32〜40人くらいかな。原作あわせるともっと多いけど、漫画家だとそんなもんのはず。
 休載率なんかは考えない印象での数字だから、もっと居るかも。
 例えば、大暮維人なんかはどうなんだろうかと考えると、休載も多いけど、週刊+月刊だし、多分超えてるよねくらいの考え。


 単行本売り上げ部数とかとはあまり関係ないと思う。
 安定感というか安心感というか、そういう点もあるだろうし。
 爆発的に売れるか、一定数が見込めるか、とか。


 過去の達成者、という視点で考えても面白そうだけど時代的・専属なんかの制約もあるからなあ。意外な人が行ってるかも知れないし。


 秋本治は、週刊で落とさず年に1〜2本結構長い読切描くってのをやってるから、多分ずーっと超え続けてるか丁度くらいをキープしてると思います。やっぱりすげえ!
 あとは水島新司も無茶な値をキープし続けてると思う。常に週刊(チャンピオン)+隔週(あぶさん)があって、それ以外に複数持ってますからねえ。