情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

巨匠たちの知られざるエピソード満載。倉田よしみ「味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行」1巻が出たぞ。




 今日発売されたこの「味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行」はですね、漫画家が漫画家に取材して、食の思い出や、漫画家として独り立ちするまで、どうして漫画家に、などの話なんかを聞いてる作品です。


味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行 1 (ビッグコミックス)
味いちもんめ 食べて・描く! 漫画家食紀行 1 (ビッグコミックス)

 一応、「味いちもんめ」の番外編という体裁で、取材役は伊橋とボンさんになってますが、やはり取材者の姿が重なってしまいますね。
 実際、ほとんど食い物の話してなくて、何で漫画家になったのか、何を描きたいのかって話だけしてる人もいます。


 それにしても、登場してる漫画家が豪華極まりない。
 帯裏表紙側
 


 谷口ジローは、このインタビューからほとんど間を置かずに亡くなられたんですね。


 同業である倉田よしみだからこそ聞けたんだろうなあ、というのも多い。


 各回の扉絵は、取材対象の漫画家さんの現在の仕事机で、おおっ!と思わせてくれます(これは谷口ジローの回)
 


 仕事場に訪問してる場合など、それも背景として描かれてるんですが色々と興味深いんですわ。
   


 現在もビッグコミックスペリオールで連載中。
 次巻も楽しみです。

余談


 食べ物の事、食の事を描いたグルメ漫画というのは、それこそ星の数ほど存在しているわけですが、最近なんだか多いのが漫画家さん自身が食べてるものについて描く、いわば「漫画家めし」というジャンル。


 もちろん、古くを辿るなら藤子不二雄まんが道」のラーメンやチューダーに始まり、自伝漫画やエッセイ漫画的なもので食事シーンが描かれてたりするのですが、そういうのじゃあなくて。

 コンビニなんかで売ってるごちそう食堂系のエッセイ漫画っぽいのから、小林銅蟲めしにしましょう」、ハナムラ「おとりよせミッドナイト」、秀良子「おしゃべりは、朝ごはんのあとで。」、村田雄介「マンガ家 夜食研究所」、モーニングの読切シリーズ「脱稿めし」、漫画家本人ではなくその家族を通しての話である、田中圭一「ペンと箸」なんかもそのジャンルに入るのかもしれないし、入らないのかもしれない。
 物語の主人公としての漫画家を作る場合もあるけど、本人が色濃く出てるタイプというか。エッセイ漫画ともまた違うくくりっぽいんだよな。


  めしにしましょう(3) (イブニングKC) おとりよせミッドナイト (ヤンマガKCスペシャル) マンガ家 夜食研究所 (モーニング KC) 田中圭一の「ペンと箸」: -漫画家の好物- (ビッグコミックススペシャル)


 といったところで今回はここまで。