先日、某古書店のアメコミコーナーでこんな本を購入しました。
荒木飛呂彦「バオー来訪者」の英訳ペーパーバック版(以下、「旧訳版」とします)の3巻。
全部で52ページ(本文48ページ)しかない薄さで、ジャンプ本誌と同じサイズ。(少し細い)
定価は、$2.95 USA。当時のレートだと450〜400円くらい。
1冊2〜3話掲載・絵は左右反転・月刊で全8巻で刊行されたようです。
本文より。
※現在出てる英語版(以下「新訳版」とします)は日本の単行本と同じ全2巻。ペーパーバックサイズです。
それでですね、この旧訳版の表紙に使われてるイラスト、他で見たことが無いものなんですよ。
ジョジョ3部頃っぽい、というかスタンド使いとスタンドを、バオーと橋沢育朗で模したような、ジョジョ立ちの一種と言ってもいいイラスト。
他の巻はどうかと見てみたところ、全8巻のうちいくつか、私が知らない、またはもっと後に描かれたのだと思ってた絵があったんです。
謎だ。
ということで、追ってみました。
基本時系列
調べて判明した事と、推測になってしまった部分
検索して旧訳版の他の巻を探してみると、こんな絵です。
参考サイト>http://connect.collectorz.com/comics/database/baoh
左上から右下に、1〜8巻。
やはり後に描かれた絵っぽいのが3巻以外にもある。
まず、1,5,6,7,8巻は初出がわかりました。
- 1巻
OVA時にパッケージ&パンフレットの表紙イラストとして使用されていたイラスト。(左右は反転)
参考記事>「バオー来訪者」のアニメ劇場公開時(1989年)パンフレットはこんなだった
- 5巻
OVAのオリジナルサウンドトラックLPのカバー絵。後に、ジョジョ展限定ポストカードに流用。
(四角いのでLPかLDだろうな、と探したらドンピシャ)
- 6、7巻
オリジナルのジャンプコミックス版1,2巻表紙の流用(1巻のみ左右反転)
- 8巻
月刊ファンロード1986年5月号に掲載された描き下ろしイラスト。
画像検索で探せばわりとすぐ見つかります。
と、ここまではいいんです。しかしやっぱり、2,3,4がわからんのですわ。
- 2〜4巻
ここが初出不明。
ただし、2巻は後に文庫版のカバーに使用(2000年)。その10年前には描かれていたって事ですよね。
1990年時にアメリカ版表紙としての描き下ろしだったのでしょうか。
しかし、しかしですね、OVA発売時の予約特典として「描き下ろしポストカードプレゼント」として、新イラスト3枚があった筈なのですよ。
その絵だとすると、枚数も3枚で合うし、しっくりくるんだよなあ。
誰か、本当にそうなのかわかる方いませんかね?
といった所で今回はここまで。
ちなみに、巻末にはコブラの広告が。洒落てるわ。