情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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今から15年前(1992年)の週刊少年ジャンプはこんな感じ その2 ゲーム関連広告・記事




  ということで、今から15年前(1992年)の週刊少年ジャンプはこんな感じ その1 基本データと次号予告の続き。


 1992年夏、家庭用ゲーム機の主流はスーパーファミコンでした。


 そして、その普及率をさらに押し上げる要因となったのがこの年9月に発売されたスーパーファミコン初のドラクエドラゴンクエストV 天空の花嫁」だったのです。


週刊少年ジャンプ1992年38号 020 DQ広告

 定価は9600円。この時点では消費税率は3%ですから、税込みで\9,888。かろうじて一万円は超えてなかったんですね。
 売り上げは270万本以上。スーパーファミコン用の全ソフトの中で第6位*1
 2004年にはPS2にも移植されこちらも150万本以上売れる大ヒット、現在も遊ぶことが可能です。*2

 

 SFC版>ASIN:B000068HWJ BEST版>ASIN:B000FNY5F8




 画像は別ウィンドウで拡大表示(フォト蔵を使用)。開いた先で画像をクリックするか、「元画像」リンクでさらに大きい画像が開きます。
 フォト蔵は時々不安定なので、画像が表示されない場合は時間を置いてみるか、右クリックから画像を再度読み込むかしてみてください。

広告

 この号でのゲーム関連広告は2ページ。
 上に挙げたドラクエV、もう1ページはNECエレクトロニクスPCエンジンDuoで、「スナッチャー(パイロット版)」「ファージアスの邪皇帝」。


週刊少年ジャンプ1992年38号 016 DUO広告


 PCエンジンDuoは1991年9月に発売された、世界初*3のCD-ROM対応(内蔵型)ゲーム機。定価は59,800円。
 ソフトは「SNACHER Pirot Disc」が1500円、「ファージアスの邪皇帝」が7500円。


 一応ソフトは中古でも売ってるみたいですが、ゲーム機本体のほうが・・・。
 SNACHER Pirot Disc>ASIN:B0000ZPSWU ファージアスの邪皇帝>ASIN:B0000ZPOX8


 スナッチャーはプレステ版なら今でも遊べるか。メタルギア・ソリッドなどで小島秀夫を知った人はやってみても良いんじゃないでしょうか。

 

スナッチャ-

スナッチャ-

記事ページ


週刊少年ジャンプ1992年38号 003 袋綴じ表紙

 今でも時々ある巻頭のカラー袋綴じが10ページ、2色ページが5ページで合計15ページ。
 タイトルは「V-NET'」(バーチャル・ネットワーク・ダッシュ)
 Vジャンプは1993年5月創刊なので、まだゲーム情報もすべて本誌で扱ってた頃ですね。


 取り上げられているタイトルは以下のとおり。

人気ゲームランキング

 週刊少年ジャンプ1992年38号 041



 2色ページに「TVゲームマルチランキング」として、読者からのハガキ投票による好きなゲームランキング。
 以下、1位から順に

  1. ストリートファイターII 1206票
  2. マリオペイント898票
  3. キャプテン翼III 303票
  4. 星のカービィ 94票
  5. びっくり熱血新記録 85票
  6. パロディウスだ! 81票
  7. DBZ 超サイヤ人伝説 55票
  8. らんま1/2 町内激闘編 48票
  9. ファイナルファンタジーIV 42票
  10. ロマンシング・サガ 36票

 この中では、4位の星のカービィゲームボーイ、5位のびっくり熱血新記録がファミコン、それ以外は全てスーパーファミコンです。


 圧倒的に強いのがストII。第一次(?)2D格闘ゲームブームの影響でしょう。
 マリオペイントは、マウスを使って絵を描いてそれで遊ぶゲーム、って言えば簡単ですが当時としては非常に斬新でした。ただ、その後シリーズ作品は出ていません。Wiiのキャラクター作成とかはこの流れ?


 あとは、驚いたのがこの「星のカービィ」が未だに現役商品であること。
 白黒ゲームボーイ時代の作品ですよ、これ。

 

星のカービィ

星のカービィ

 しかし、スーパーファミコンは本体がもう生産終了してるんですね。 




ドラゴンクエストV


 ドラクエ情報といえばジャンプ、というイメージがある方も多いと思います。
 しかし、このVの頃にはエニックス少年ガンガンを創刊*4していたこともあり、そちらにジャンプより早く情報を掲載する*5、ということも行われていたようです。
 が、やはり部数が10倍以上違うのと週刊雑誌の強み(情報の鮮度・宣伝効果がものすごい)というのもありまして、やはりこちらに多くの情報が掲載されていたんですね。





 週刊少年ジャンプ1992年38号 005週刊少年ジャンプ1992年38号 004


 ドラクエVの情報は序盤周りを色々と。
 広告ではまだ「ナゾの少女」となっていたビアンカの名前が明かされたり、レヌール城くらいまでをちょこちょこと。
 2色カラーページではサンタローズの洞窟マップ、そして「堀井雄二のゲーム大好き!!II」というコラムも。


 週刊少年ジャンプ1992年38号 007週刊少年ジャンプ1992年38号 006

 週刊少年ジャンプ1992年38号 043週刊少年ジャンプ1992年38号 042


(前略)


 正直いって今、このVファイブが、どんな評価を得られるのか、ボク自身ドキドキです。
 というのも、VファイブIVフォーまでの路線とちょっとちがって、かなりマニアックに作らせてもらった部分も多いからです。


(中略)


 ボクも含め、スタッフ一同、最高のものは出来たと自負しています。
 ドラクエVファイブはやぱり、最高に面白いぜっ!


 これは余談ですが、ドラクエ以前〜ドラクエII・IIIの作成〜ドラクエIVあたりにログインで連載されたコラムなどが「虹色ディップスイッチ」(ISBN:4893660713)に収録されてるので、興味のある方はそちらを読んでみると良いんじゃないでしょうか。
 こちらの本では堀井雄二が1980年代前半のエロゲー*6について考察したり、ネットワークゲームについて(1988年に!)考察したり、さくまあきら中村光一宮本茂と対談してたり。
 今読んでもかなり面白いです(その頃にノスタルジーを感じる年齢の人ならば特に、ですが)


ファイナルファンタジーV


 この時点では価格未定、発売日未定(結果としては、定価9800円、1992年12月6日発売)
 メインキャラクター4人(バッツ、レナ、ガラフ、ファリス)の絵とプロフィール、ジョブシステムからジョブをいくつか。
 青魔道師はこれが初出?
 しかし、スクウェアエニックスが将来合併するなんてこの時点では想像も付かなかったですね。

 週刊少年ジャンプ1992年38号 009週刊少年ジャンプ1992年38号 008


 2色ページにはナイトとすっぴん。
 週刊少年ジャンプ1992年38号 044


 これは今遊ぼうと思ったらゲームボーイアドバンスが良いのかな?プレステでも出来るのか。

 

ファイナルファンタジーV アドバンス

ファイナルファンタジーV アドバンス

 SFC版>ASIN:B000068HD9 PS版>ASIN:B000069SXC

ジョジョの奇妙な冒険


 92年12月発売予定、予価9500円。
 ジョジョの奇妙な冒険第三部 -スターダストクルセイダーズ-をゲーム化したもの。
 これに関してはレビューやらを載せてるサイトが沢山あるのでそちらを参考にしてください。


週刊少年ジャンプ1992年38号 010


 この号の記事では

 うおおっ!今までのRPGとは雰囲気が違う!!
 (略)
 映画のようなシネスコ画面で、マンガそのままの承太郎が動き回るんだぜ!超画期的!!

 ・・・超画期的?


ドラゴンボールZ II


 発売日未定、価格未定
 これは仮称で、「ドラゴンボールZ 超武闘伝」だと思われます。
 これもミリオンセラーなんですね。
 週刊少年ジャンプ1992年38号 011


 実際、ドラゴンボールのゲームは種類が多すぎてどれがどれやら・・・。


ランドストーカー


 予価8700円
 袋綴じの最終ページなので切り開かずに普通に読めるというのは、ちょっと気の毒。

 週刊少年ジャンプ1992年38号 012


 しかし、唯一スーパーファミコンでは無いという点は評価できるのかもしれない。
 

プレゼント

 ゲームコーナーのみで109人にプレゼント。


 週刊少年ジャンプ1992年38号 045


 ドラゴンボールドラゴンクエスト関連で99名分。
 そして既に連載は終わったものの高い人気を誇る作品のゲームが10名分ですね。
 これって、メーカーがプレゼント用に提供するのか、編集部が購入するのか、どんなもんだったんでしょうか。


 おや、FFに「エフエフ」ってルビついてますね。
 ジャンプは「ファイファン」じゃなくて「エフエフ」派だったのか。


 といったところで今回はここまで。
 
 

※当ブログの関連記事

 去年の記事まとめ内の「古雑誌」関連など:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/20061231
 過去記事一覧を[古雑誌]で検索:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/archive?word=%2a%5b%b8%c5%bb%a8%bb%ef%5d




#次は自社広告やゲーム以外の広告かな。

*1:これあってる?

*2:中古品より高いベスト版って意味があるのかどうか・・・。

*3:CD-ROMソフトというだけなら外付けのROM2システムで1988年には発売されているため。

*4:1991年4月創刊

*5:雑誌新聞総かたろぐ〈1992年版〉 のP243少年ガンガンの項に「ドラクエファイブの最新情報を毎月掲載する」との記述アリ

*6:当時はアダルトゲームと称していた