一応これに関しては最終回。ということで、
- 前回 1980年の週刊マーガレットはこんな感じ その3 自社広告と余談 - 情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明
- 前々回 1980年の週刊マーガレットはこんな感じ その2 他社広告 - 情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明
- 前々々回 1980年の週刊マーガレットはこんな感じ その1 基礎データとピンナップ - 情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明
に続き1980年の週刊マーガレットよりプレゼント、記事ページなど。
あとは9,12号の2冊のうち12号をメインにやってたんで9号のみの部分を補遺として。山下和美のとか。
画像は別ウィンドウで拡大表示(フォト蔵を使用)。開いた先で画像をクリックするか、「元画像」リンクでさらに大きい画像が開きます。
プレゼント
ファッションセンス、というか髪型や小物が流石に古い。
ただし、現在の流行*1をあと20年後くらいに見たら同じように「古い」と感じるのでしょうけど。
あと、プレゼントの内容としてファッション・グッズ関係がやはり多い。
これは少年誌でのプレゼントと大きく違う点ですね。
アンケートも兼ねてたんですな。
文通相手の募集
漫画作品ページの地側空きスペースに「友だちになろうよ!」という文通相手募集の記事が載ってるんですが、
本名・住所・学年がそのまま掲載されてます。(ここに載せるのは流石にマズいんでボカしました)
今じゃ考えられないよなあとも思うけど、雑誌によっては*2漫画家の住所が載ってた例もあるしこういうものだったんでしょうかね。
下は小5から上は高2くらいまで。中心読者層は中学生だったんですかねー。
現在の年齢は・・・。まあいいか。(以下は一部。1号で80ページくらいに載ってます)
ひょっとして、今の若い人はそもそも「文通」っていうのが何か知らないのかしら?
ものすごく大雑把に言えば、現在における「メル友募集」みたいなもんです。
池田理代子の青春相談室
「ベルサイユのばら」*6でおなじみ*7の池田先生が読者からの相談に乗ってます。
質問者は週2人で計4人。
- 編集者になるためには、どうしたら良いのでしょうか
- 母が娘*8の自慢話ばかりする
- 卒業したら彼との仲が、だめになってしまいそう
- 口うるさい父の居る家になんか帰りたくない
こんな質問に対する池田先生の答えは・・・(大意)
- ずっと先だから今は勉強しときなさい
- 親バカ結構。私は猫バカ。大目に見ておきなさい
- お互いの気持ちしだいだからなるようになるわよ
- お父様は心の弱い方なのです。甘ったれです。
なかなか厳しいのです。
と、ここまでが記事など。以下はちょっとまとめ様がないので補遺として参考まで。
山下和美「マドンナ'80」前編(9号に掲載)
今は講談社のモーニング系列で「天才柳沢教授の生活」*9や「不思議な少年」*10などを描いている山下和美ですが、皆様ご存知のように元々は少女漫画出身。
これはそのデビュー2作目*11にあたります。
惹句がなんとも80年っぽいですか。
でたあ これがウワサの
ナウいフィーリング!!
和美ちゃん
♥山下和美さんは、ロック大好きな19歳の女子大生。応援してね!!
「さん」付けと微妙に統一されていないのはご愛嬌。
9号表紙・目次・巻末コメント
>今週の“どようびのひとりごと”は聖バレンタイン・デー特集でした。
ということでバレンタインネタな巻末コメント。
- 人にチョコレートをあげるより、自分で食べちゃったほうが、ずっとよいのだ。 <直子>
- せめて雰囲気だけでも味わおうと、昔のクラスメートとチョコレートを交換しました <めみ>
- チョコレートは、バレンタインにかぎらず大好き。いつも食べすぎて鼻血だします <礼>
- 今年のバレンタイン作戦は、プロレスの藤波さんと根津甚八さんをせめるわ。 <ようこ>
- わたし自身は、あまり関心ないけど、チョコをあげる習慣は、女の子らしくてステキ <あや子>
- むかし、クラスの男の子にあげました。でも、反応はなし。ちょっぴり悲しかったわ。 <真弓>
- 「SWAN」の主人公・真澄の誕生日は、2月14日、つまりバレンタイン・デーなのよ <京子>
- 高校生のとき兄にあげました。兄は、けっきょくわたしからしかもらえなかったの。 <真理子>
- 新連載への応援が、皆さんからのチョコレートだと思って、がんばりま〜す! <シモン>
- 中2のとき、チョコレートを買ったんだけど、勇気がなくてプレゼントはできず <和代>
- ことしのバレンタイン・デーには、ぜったいにジュリーにあげたい。ジュリーッ!! <タマミ>
- 高校生のとき、クラスの女の子全員である男の子にプレゼント。でもシカトされたわ <たんぽぽ>
- 学校が女子校だったので、バレンタイン・デーは未経験。わたしって、ウブだったの。 <はつえ>
- 矢沢永吉さんと宇崎竜童さんにサングラスの形をしたチョコレートを贈りたいわ! <和美>
- なぜか女の子からチョコレートをもらってしまった。いまでもその子とはなかよしよ。 <普美>
出てくる芸能人の名前があの頃ですねえ。
SWANにそんな設定があったかどうかは忘れました。
愛読者賞の投票募集(9号)
1号から9号まで「愛読者賞」として毎号読切が掲載されており、この次の10号がその最終決選投票を募集する号だったんですね。
昔は週刊少年ジャンプでもやってた*12んですけど、今はもうやってません。
いい企画だとは思うんですが、連載作家の場合は本編と平行して*13描くとかで負担が大きかったようで。
マーガレットではこれが3回目ってことですが、何回目までやったんでしょうね。
この年の掲載作は以下のとおり。でも、どれが優勝だったかとかは不明。
- あなた行き最終列車 (桂むつみ)
- 勝手にしやがれ (森川タマミ)
- 3DKのサバイバル (弓月光)
- 雪は何色 おもいで色 (富塚真弓)
- スノードロップ-ゆきのはな- (川崎苑子)
- もう一人のハニー (菊川近子)
- 冬には枯れた花を飾り (塩森恵子)
- 卒業旅行 (柴田あや子)
単行本に収録されてるのは3DKのサバイバルくらい?*14
次号予告
多分アリモノイラストの寄せ集めだけど、カラーなのが嬉しい所。
表3が広告じゃなくて次号予告ってのは少女漫画誌の特徴なんだろうか。
たしか花とゆめとかLaLaもそうだったような。(今はどうか知らない。多分20年以上前の話ですよ)
といったところで今回はここまで。
※当ブログの関連記事
去年の記事まとめ内の「古雑誌」関連など:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/20061231
過去記事一覧を[古雑誌]で検索:http://d.hatena.ne.jp/./soorce/archive?word=%2a%5b%b8%c5%bb%a8%bb%ef%5d
#取り上げる対象の選択法則からほぼ予想がつくとは思いますが、一応次回は未定ということで。
*1: 最新・ヘアオーダーカタログ 2007年spring (saita mook)
*3:多分この辺。
*4:立体アニメ?
*5:
*6:そういやこれも完全版出てるんだっけ。もうマーガレットコミック版も中公愛蔵版もあるんだよなあ。でも欲しい。古本屋でセットとかあったら買っちゃいそうだ。
*7:ちょうどこの時期にアニメ放映中
*8:自分
*9:来月に三年ぶりに25巻が出ます。
*10:来週発売のモーニング2に新作掲載。
*11:正確に言えば、デビュー作は投稿作品だったので、依頼を受けて描いた初の作品
*12:これは名作が色々描かれてます。車田正美の「リングにこけろ」(ISBN:4088510070)や、本宮ひろ志の「春爛漫」(ISBN:4088570464) など
*13:って今じゃ考え難いですが
*14: