どうやって日本に入ってきたんだろうこれ。
以前紹介した「HUNTER×HUNTER」もひどかったけどこれもひどいなあ。
どう見ても正規翻訳ではない、藤子不二雄A「オバケのQ太郎」の2巻。
左が表紙で、右が裏表紙。
大きさは、今週のチャンピオンと比較してこんなもん。普通の青年コミックと同じB6サイズですね。
総扉などには「Q太郎」というタイトルと共に「〔日〕藤子不二雄」とあり、日本の作家による漫画だ、ということは隠していない模様。
この7話が収録されています。(日本語タイトルがわからんなあ。財宝探し、手品、戦争ごっこ、床屋、苦手克服、映写機、月ロケットの話)
奥付には1990年8月発行、との記述。
定価1.2元、表紙含めて全100ページ。
海賊版だと断定した理由
- 日本でも出版されていない時期であること
- 正式許諾とどこにも書かれていないこと
- 印刷物から版を起こしたと見られること
の3点ですね。
1990年頃は、日本でもQ太郎は出版されてなかったし、正式版ってことはありえないと思われます。
(現在は、藤子・F・不二雄大全集で無印・新共に復刊されています。)
海外版、それも中国語版で正式に出版されたものの場合、「翻訳権取得」とか「正式許諾」と奥付などに入っているはず。
なのですが、それが無い。
例>スタンド使いは替身使者、スパゲティーは義大利麺 -ジョジョの奇妙な冒険第4部 台湾版(新訳版)-、ジャイロの馬は「華爾裘麗雅」。香港版のSTEEL BALL RUNはこんな感じ -ジョジョの奇妙な冒険第7部 中国語版-
海賊版の常として、印刷物を底版としてるからか、つぶれ・掠れなどが多い。
こういう感じのですね。
ただ、ISBNもまともに取得されてるんだよなあ。
そもそも中国と日本の著作権条項ってどういう扱いだっけ、という話になるんですかね。
1991年以前だから、中国国内的には問題なかったんだろうか。
でも、ネットで検索すると、今でも一応売ってるみたいなんですが、どうなってるんだろう。
初版日が批准以前ならOKなんですかね。
といった所で今回はここまで。