漫画雑誌における「漫画家の描いた原稿の外側に配置されるもの」が気になったんで、とりあえず週刊漫画雑誌で調べてみました。
これが、雑誌によって結構差があるんですわ。
概説
漫画家さんが描いた原稿外に何かが入るのは、この図で1〜6に当たる箇所。
また、本の呼び方として、上を天、下を地、開きの方向の外側は小口、内側はノド、と呼びます
そして、3・4にあたる小口側の空白は「柱」とも言います。
つまり、1〜6はそれぞれ
- 奇数ページ 天
- 偶数ページ 天
- 奇数ページ 柱
- 偶数ページ 柱
- 奇数ページ 地
- 偶数ページ 地
となります。
ただし、現代はこれらの位置まで絵が描かれている場合がとても多く、何かを入れる空白があるほうが珍しいです。
作品によっては、連載開始から最終回まで一回も柱に空白が無い、って場合もあります。
多分、「魔法先生ネギま!」はそう。天地柱、何か入ったこと無いんじゃあないかな。
ノンブル
四角で示したのが、ページノンブルの位置。
星型は、作品毎のページ数を示す作品ノンブルがある場合に入れています。
「ノンブル」っていうのは、そこが何ページかを示す数字。
最近は断ち切りまで描く漫画家さんが多く、ノンブルの無いページの方が多い、なんてな場合もよくあります。
で、自分が読んでるのが何ページかわからなくなったり。
雑誌によっては、その作品の何ページ目かを示す作品ノンブルがあるものもありますね。
ページノンブルは地の小口側にあるのが最多。
それ以外の特徴があるものは、以下の様になっていました。
- 作品ノンブルがある
- サンデー・チャンピオン・ヤンマガ・スピリッツ・モーニング
- 数字にカッコがつく
- マガジン・サンデー・チャンピオン
- 天側にある
- ゴラク・週漫
- 余白が無い場合ノド側にページノンブル入れる
- マガジン
天側にノンブルがあるのは金曜発売のオヤジ2誌。
マガジンのみ、小口に記載できない場合ノド側に縦にふる場合あり。*1
なんだろうこれ。
作品タイトル
特殊例としては
と、無いのもあります。
これはチャンピオンの例。タイトル・カット・アオリで構成。
次号予告
特殊なのは
- その雑誌以外の自社雑誌予告もある
- 無い
- スピリッツ、マガジン、サンデー、モーニング
かな。
とはいえ、週刊漫画雑誌だと曜日で憶えてるからいちいち無くても大丈夫なような。
祝日繰り上がりとかでも無いかぎりずれないんだし。
それ以外はどうなってるか
これ以外は、グッズ宣伝、WEBの宣伝など、雑誌によっての統一感が殆ど無かったんですが、出版社ルールかどうかよくわからない。
サンデーは、奇数ページ天側に豆知識が載っていて、伝統ある少年誌ならでは感。
今、他にこういうのが載ってるのはビッグコミックオリジナルくらいかな。そっちは地側。
余談1 作品ノンブルとコマノンブル
現在、隔週までの雑誌で見ると、作品ノンブルがあるのは
- ビッグコミック、ビッグコミックオリジナル、ビッグコミックスペリオール、Sho-comi、KISS、マーガレット
なので、小学館は基本的についている様です。
女性・少女誌に多いのは伝統なのかな。古いのまで調べてみると面白そう。
コマごとにノンブルがふられている、コマノンブル付きの作品は、もっと古い漫画や、子供向け作品の場合ですかね。
今は殆ど無いんじゃないかな。
「漫画の読み方」を読者が知らない、という前提で付けられていたということもあるのでしょうし。
余談2 「う」は色々凝っていた
モーニングで連載中の、ラズウェル細木「う」は、雑誌タイトル、ページノンブルなど、全て特別仕様。
他の作品ではそういうことないので、担当さんががんばってるのかな。
といった所で今回はここまで。
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