若者へ
アントニオ猪木
わたしは、プロレスラーになってよかったと思っていますし、大きな誇りを持っています。きたえぬかれた肉体と、不屈の精神力とをかねそなえた者のみが生き残れる世界だからです。
この本にある通り、わたしは、いつも“世界一!”を夢みてきました。これは、わたし自身の、心の奥底から燃え上がるものであると同時に、多くのファンあってのものと信じています。
人生は、平凡に生きるか、夢を求めて激しく生きるか、のどちらかです。
今度は、皆さんが夢を追う番です。ひとによって、夢はちがいますが、ひとよりも努力することで、どんなに大きな夢もかなえられるはずです。
わたし自身の夢も、まだまだ達成されたとは思っていません。さらに激しく戦わなければ、と決意を新たにしています。さあ、皆さん、一緒に前進しようではありませんか!
「実録まんが アントニオ猪木」(1983年、学研)より。
人生は、平凡に生きるか、夢を求めて激しく生きるか、のどちらかです。
この年、猪木はIWGPを立ち上げ、さらに6年後の1989年には国会議員に立候補、当選を果たしています。
波乱万丈、闘魂一番、やってみせたが男の華と、激しく戦い続ける猪木ならではの言葉かと。
「実録まんが アントニオ猪木」について
1983年10月発行で、作画はいけうち誠一、協力が新日本プロレス。
学研「アイドルコミックス」シリーズの一冊として出されたもの。
収録内容は
- 巻頭カラーグラビア
- 思い出のアルバム
- 猪木からのメッセージ
- 実録まんが
- 企画記事
と盛りだくさん。
巻頭グラビアは1980年代前半、まさに脂の乗り切った時代の写真。
「思い出のアルバム」ではブラジルから日本に渡ってきた直後、こんなヤング時代の写真も。
実録まんがでは、生い立ち、少年時代、ブラジル移民時代などの過去話と、レスラー修行とその後の活躍が描かれています。
一応、回想形式・・・とはちょっと違うか。
作画が結構苦労しているな、と分かるのは、少年時代から当時までの成長の過程で全く顔が違うんですわ。
しかし、最初に挙げた写真とか考えると、別人っぽく描かざるを得ないのでしょう。
にしても変わりすぎです。
当時の名勝負シーンなども色々と。
ブラジル時代の農園名シーンとしては、
この土地をエスペランサ(希望)と名づけよう!
(真ん中が猪木)
コーナーによってはぜんぜん違う人が絵を描いてたり、編集方針的にはちょっと謎。
アイドルコミックシリーズのラインナップとしては、タイガーマスク、原辰則、荒木大輔、堀ちえみなどがラインナップされていたようです。
こういう、伝記とはまた別の「実録まんが」って最近は少ない気もしますが、どうなんでしょう?
そう珍しい本でもないんで、アマゾンだと1円から。
アントニオ猪木―実録まんが (アイドル・コミックス)
絶妙な面白さではあるので、機会があったら一読してみてはいかがでしょうか。
といった所で今回はここまで。
*1:愛車はキャデラック、とか