スティーブ・ジョブスの伝記の日本版の装丁がなんたらかんたらって話がありますが、原著者の意向がどこまで尊重されるかって難しい話だと思います。
今回もそうですが、亡くなっちゃってるともうどうしようもないし、その「権利」がどこまで生きてるのかってのはよくわからない話です。
翻訳された小説の作者による謝辞で「素晴らしいカバーイラストを描いてくれたXXXにもお礼を」ってあっても日本語版では別のイラストレーターが描いてたりとかね。
で、「フォアー!-ゴルフ狂騒曲-」で紹介されてたエピソードですが、こんなんがありました。
『レッドブック』刊行に際して彼がつけた注文は三つ。まず装丁はクラシックであること、定価は20ドル以下におさえること、そして、自分の赤いノートにちなんで表紙を赤くすること。
この注文は刊行元のサイモン&シェスター社によって忠実に守られたが、なぜか日本では白い表紙に人工芝のカップ写真が飾られた上、原題の『リトル・レッドブック』が『奇跡のゴルフレッスン』と改題された。
同書、「ハービー・ペニックの素敵な世界」より
日本版はこれですね。原書の内容は素晴らしいんですけど、ねえ。
原書はこういう装丁。
Harvey Penick's Little Red Book: Lessons and Teachings From a Lifetime of Gold
ジャンル的希求ってのもあるかもしれませんが、やっぱりどうなんですかねえ。
ジョブスのはまだましなレベルだったんじゃあ、とも。
逆に、原書に異常なまでに忠実ってのもどうなのかなーとか。
日本の漫画が海外で翻訳された際のとかね。
といった所で今回はここまで。