立原あゆみデビュー40周年記念イベントセルフ参加記事第一弾。
こうなりました。
これだけじゃあわかんないですかね。
では、これは一体何なんだ、というのを解説。
出版社と雑誌名
以下は、立原あゆみが作品を発表した事のある雑誌。
2010年11月現在まで、soorce調べなので抜けがあるかも。(内はこの記事書いた時点以降に知ったもの)
他に掲載された雑誌をご存知の方、是非教えてください。
- 集英社
- 週刊マーガレット、別冊マーガレット、デラックスマーガレット、ぶーけ、週刊セブンティーン、月刊セブンティーン、コミックST、小説ジュニア、コバルト、YOU、OFFICE YOU、スーパージャンプ、Oh!スーパージャンプ
- 白泉社
- 講談社
- 小学館
- JOTOMO、小学四年生、小学六年生、プチコミック
- 秋田書店
- プリンセス、ビバ・プリンセス、ひとみ、ひとみデラックス、デジール、週刊少年チャンピオン、月刊少年チャンピオン*1、ヤングチャンピオン、グランドチャンピオン、プレイコミック、ボニータ、きらら16
- 日本文芸社
- 芳文社
- 朝日ソノラマ
- DUO
- 虫プロダクション
- ファニー
- サンリオ
- リリカ
- サン出版
- JUNE
- 徳間書店
- メタモル出版
- シャトン
- 勁文社
- パーキーコミック
- 主婦と生活社
- 主婦と生活、コミックギガ
- 文藝春秋
- コミックビンゴ
単発の増刊*2は除いてあるのですが、上記だけでも56誌。
これはかなり多い部類と言っていいとでしょう。
縦横軸
これは私の勝手な分類ですが、男性向け・女性向けを横軸に、雑誌のターゲット年齢を縦軸に取ると、こういう感じで雑誌傾向が別れると考えます。*3
ということで、このgifアニメは、そのXY軸に対して、立原あゆみがその雑誌に執筆を開始した時期順に並べ、最後に全部重ねたものを表しています。
少女漫画で活動を開始し、学年誌でも描き、女性向漫画雑誌で執筆し、少年誌から青年誌、オヤジ雑誌まで、というイメージが伝わればいいのですが。
これは、掲載期間などを考慮せずに(読切が一度載っただけのもの*4から、創刊以来20年以上描いている*5まで)をどう見せるか、という試行錯誤のうち1パターン。*6
「主婦と生活」と「なかよし」と「漫画ゴラクネクスター」と「小学四年生」を1つにプロットするのに向いた方法というのが他にあるならそれも試してみたいものです。
軸の取り方次第なんで、切り口を変えるとまた違った感じになるでしょう。
自分の好きな作家さんで、こういうの作ってみると面白いと思います。
ちなみに30年〜40年位のキャリアの漫画家さんで少ない例だと、デビューから34年の秋本治は読みきり入れても*76誌、同じく今年40周年を迎えたあだち充が12誌、42周年の弓月光は10誌かな。
逆に多いのだと、38周年のいしいひさいちは、新聞・雑誌など合わせて150を超えてる・・・はず。
デビュー年次を考えないなら、現役最多は小島功で、200を超えていると思われます。
備考
少女・女性漫画雑誌に発表した作品の内大半は、書籍の新品を現在手に入れることは難しいのですが、講談社系作品は電子出版やオンデマンドで幾つか出ているので、こちらをチェックしてみてください。
BE・LOVEで連載された、“愛の町 八千代台”などを舞台にしたファミリー漫画の金字塔「桜桃物語」(連載当時のキャッチフレーズは「ほっかほかファミリー漫画」、1986年にはイメージLP*8も出ていました。)もここから入手可能です。
また、小説ジュニアで連載された「麦ちゃんのヰタ・セクスアリス」は現在でも文庫新装版が現役商品。
コバルト文庫から出てたこれ読んでドキドキした、性に目覚めたって方も結構いらっしゃるんじゃあないでしょうか。
余談1 創刊号で巻頭カラーを描いた経験数
立原あゆみは、(確認済みの範囲では)、ヤングチャンピオン、グランドチャンピオン、月刊少年キャプテンの3誌では「創刊号の巻頭カラー」を描いてます。*9
これは現役作家としては永井豪、さいとう・たかをに次ぐくらいの数かと思われます。(そもそも、創刊雑誌の数と漫画家の数考えたら、そういう経験があるほうが珍しいのではありますが。)
もちろん、史上最多は手塚治虫のはず。
雑誌の新創刊にあたり、その看板となる作家・作品が非常に重要なのは間違いなく、筆頭、切り込み隊長にして総代ともいえる巻頭カラーを任されるというのは名誉でもあり、プレッシャーでもあると思われます。
余談2 掲載雑誌の多さと一作品の長さ
多くの雑誌で執筆するのと、一作品が長いというのは両立しづらいものです。
「1作で50巻を超える作品がある、かつ、50以上の雑誌に執筆したことがある漫画家」という方を考えてみてください。
私の知る範囲でこの条件を満たしてるのは
の3人だけ。
水島新二でも、雑誌の数をどう数えるか(貸本時代とか)でギリギリ入るか入らないかくらいの所。
50巻を超える作品*10はかなりの数あるし、50以上の雑誌に執筆したことがある、というのも大人漫画・ギャグ・ショートを含めるとそれなりに居ます、が、両立は殆ど居ない。
多くの雑誌で描いた漫画家、例えば、手塚治虫の最長作品は「ブラック・ジャック」で全25巻だし、石森章太郎は「HOTEL」で全37巻、50巻には達していない(とはいえ、連載期間ということで考えれば、10年以上続いてるシリーズはざらにあるのですが)
1980年代以降は週刊を含め、漫画雑誌における人気作品の連載は長期化する傾向にあり、多くの雑誌で執筆する、というのが少ないです。
少女漫画や以前の少年・青年向け作品では、そもそも50巻を超えるような単行本巻数の作品ってのが滅多に無いというのもまた然り。
短編・多作・複数雑誌の経験を少女漫画で積み、その後異なる傾向の雑誌に活躍の場を移し、そこでもまた人気を博したからこその結果であるとも言えましょう。
過去と現在では、雑誌・連載事情も大分変わってきているので、この記録に並べる人ってもう出て来ようが無いのかもしれません。
といったところで今回はここまで。