情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

竹宮惠子が「少年が主人公の少女漫画」を編集部に認めさせた方法とは



 答え:〆切ぎりぎりまで原稿を編集部に渡さず、もう代わりの原稿もないという状況で作品を編集者に渡した。



 今日発売のビッグコミックスペリオールに掲載されてた「西原理恵子人生画力対決」のゲストが竹宮先生だったんで、なんかその辺ネタなかったかなーと探したら出てきた。
 当時って、ネームチェックとかどうだったんだろうか。読切ならそんなん無かった?



 カッコイイ少年が主人公の少女まんががあったっていいじゃないかと思っていた。
 でも、通りいっぺんの説得では編集部がウンというまい。
 そこで一計を案じた。


 〆切ぎりぎりまで原稿を編集部に渡さず、もう代わりの原稿もないという状況で作品を編集者に渡した。
 編集部一同、内容に仰天し青くなったが、もう載せるしかなかった。
 これが、少女まんが界初の少年まんが「雪と星と天使と・・・」(のちに「サンルームにて」と改題)*1の誕生である。


 反響は予想以上であった。ふだんの3倍をこえるファンレター、そしてその内容は“新鮮だ!”“感激した!”というものばかり。


 コミックSeven Teen1983年11月号「わたしのデビュー時代」(竹宮恵子、文:増山法恵)より。


 このイラスト&エッセイちょっと衝撃的な記述もあって


 

 

 
 育児やゲームで休載って、普通なんじゃあなかろうか、とか。



 


 連載・掲載記録見ると、その3年間でどんだけ作品描いてたのか、(それ以前に描き溜めてたのやネームの量があったからか。しかし。)とか。
 (「ジルベスターの星から」の前3年あたり?計算があわない気が)


 
 


余談


 この「デビュー時代」シリーズ、どこで始まったのかイマイチわかんないんだけど、コミックST誌上では12回目〜27回目までが連載。
 イラストエッセイシリーズなんだけど、人によって4P漫画だったり、インタビューっぽいのだったり、文章+カットだったり色々。
 面白いですよー。


 また、平行して漫画家のリレー・インタビュー企画が連載されてました。
 そっちはそっちで面白いので、そのうちなんやかんや。

*1:註:別冊少女コミック1970年12月号

読んだ本

  1. 週刊漫画ゴラク
  2. 週刊コミックバンチ
  3. 週刊漫画TIMES
  4. 隔週ヤングアニマル
  5. 隔週ビッグコミックスペリオール
  6. 月刊コミックビーム
  • ゴラク
    • 新連載。見事にこれまで通りで一安心。チラシの値段間違いは怖いよー。>家電のデンさん@神保あつし
    • 新シリーズ連載。今野直樹は月ジャン休刊以来久々に作品見たかも。吉原と忍者って、バンチのあれと丸かぶりですな。>廓ノ幻@市原剛×今野直樹。
    • 短編ゲスト。車漫画におけるminiの出現頻度ってすげー高い気がする。形もエピソードも>ドライヴィング・テイスト@鈴木あつむ
    • 黒須のオヤジはやっぱり良い。この軽さがたみゃらん。「乗ってるか〜い!」って何時のセンスだ、ホント>白竜LEGEND@天王寺大×渡辺みちお
    • 次号からの土山しげるの新連載「大食い甲子園」ってことは、「喰いしん坊!」アフターで、大食いが完全にスポーツになった世界なんかね。
  • バンチ
    • なんかシレっと仲間です、みたいな雰囲気になってるんですが。いいのかそれ>天翔の龍馬@梅村真也×橋本エイジ
    • なんかあっさり優勝。やっぱり終了近げ?>グ・ラ・メ!-大宰相の料理人-@西村ミツル×大崎充。
    • 車を立て掛けるって何キロ?いやトン?怒りのエネルギーってすげえな>裁判長!ここは懲
    • 読切。なんか見覚えのある絵柄、ってアシ出身かな。キメ顔の角度が一定すなあ。監察医ネタもジャンルになってくのかねえ>デッドマントーカー-警視庁死因究明課-@吉田健二。
    • ラスプーチンを「らすぷ〜ちん!」って書いたらなんとなく萌えっぽい気がする。するだけか>ミキストリII-太陽の死神-@巻来功士
  • 週漫
    • 新連載。同窓会ネタの発展系というか、そこで終わらない系というか。とりあえず、誰か刺されるね>初恋ドラッグ@七瀬あゆむ
    • 新連載。自分がなんで坂辺周一作品が苦手かというと、キャラクターが状況の為に行動するだけで、思考過程が描かれないんだよね。そんな所に泊まろうとする、ヤろうとする、抵抗しない、躊躇なく刺す、警察に連絡って事も考えない、いきなりそういうこと言い出す。一人か二人なら人間らしくないのが混じってても良いんだけど、ほぼ全員がそうじゃないので意味が分からなくなる>新・濡れないイチゴ-裏バイトの女-@坂辺周一
    • みやたけしはかつてサッカー漫画描いてましたからね。>小料理みな子@南たかゆき×みやたけし
    • 義民伝ですなあ。ボランティア労働の問題は、事故が起こった時の保険や労災認定なんてのもあります>解体屋ゲン@星野茂樹×石井さだよし
    • 子供の方がしっかりしているじゃあないか。地上を止めたのは誰がらみだろうか>涙星アースチンピラ子守歌@立原あゆみ
    • 茶柱に相当するものって他の飲み物だと何があるだろう。珈琲の場合は、カップに残ったので占うのがある。紅茶は思い付かないな>茶柱倶楽部@青木幸子
  • アニマル
    • 特別読切。前回の時には店頭からベルセルクが引っ込められた*1というのがあるにも拘らず、こういう路線で描けるのがすげえ。あと、条文解釈はその通り。ただ、担当者になると個人情報ネットに流されて事故死する、っていう流れになるかも知れないけどね>(どれがタイトルかわからん意見漫画)@三浦建太郎
    • 出張読切。設定とかストーリーとか、あんま関係ないな。ヤングアニマルは本番アリアリの雑誌なんだけど、作品によるエロ度合いは誰が決めるんだろう>豪デレ美少女 凪原そら@水無月すう
    • 読切。学科にもよるんだろうけどけど、大学入学時点の年齢が「揃いすぎてる」ってのはあるかねえ。しかし、「描かない漫画家」と真逆ではある>IGNIS@犬飼泰二郎。
    • この絵、シチュエーションを考えつくのがすごい>PUNK@長尾謙一郎
  • スペリオール
    • 大工の修行っても、町大工と宮大工じゃ違ったりしてたんだろうね、などと思う。>匠三代@倉科遼×佐藤智一。
    • 読切秘密基地シリーズ最終回。「探偵」もまた心震わせるワードなので、この組み合わせは子供心に来るな>こども探偵物語@すぎうらしんいち。
    • 別の病院に転職するとか、そういう話はあんま考えない方向で>医龍@永井明×乃木坂太郎
    • えー、そんなでいいの?>AZUMI-あずみ-@小山ゆう
    • この格差は、地上での平均の差そのままなのかもしれん、が、全人口から月に行ける人数比とか考えると、どうなんだってのも>MOONLIGHT MILE@太田垣康男
    • これは慧眼。確かに古い少女漫画ファンと宝塚ファンは確かになんか似てる。まあ、竹宮先生の創作エピソードもぶっ飛んだの多いですからねえ・・・。学生運動に興味があったから漫画家休業とか>西原理恵子人生画力対決@西原理恵子
  • ビーム
    • 新連載。タイトルなしとはいえ、今までに描かれた作品から数々のモチーフが持ち越され(「ここはいきどまりだよ」など)、集大成を目指しているのでしょうか>「   」@しりあがり寿
    • 次回最終回。試合のルールをも超えた何か。単行本は・・・>アベックパンチ@タイム涼介
    • 今回の話の何が凄いって、奥さんのネタを先月やって、今月は娘のネタをやってるってことだろう。それもありがちな日常を描いたのを。>夜は千の眼を持つ@上野顕太郎
    • 読切前後編の前編。随分と絵柄を変えて来てますが、この作品にはそれが必要だったということでしょう。背骨に来る恐怖感>まほう少女トメ@武内柚樹明×おおひなたごう
    • なんかもう水周りならなんでもありになってきたな>テルマエ・ロマエ@ヤマザキマリ
    • 馬の首は調達しづらいですしねー。というのはともかく、PCとネットがあれば仕事できる業種(場合によっては漫画家さんも)ってのは増えてるだろうし、環境整えればいけるのかね>限界集落ギリギリ温泉@鈴木みそ
    • 最終回。リヤカーで日本一周って、知り合いで本当にやった事のある人が居るのですが、日焼けが凄かった>びっくりまん@いましろたかし



*1:今なら賞やなんかを持ちだしてお前らの眼は節穴だったんだぞ、と言う事だって可能