情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

鳥山明と笑福亭鶴瓶は、如何なる経緯から対談するに至ったか(1980年)



簡単なまとめ

  1. 鳥山明がD.スランプで鶴瓶を(勝手に)描く
  2. ジャンプを読んだ鶴瓶のラジオ番組リスナーがその切抜きを送る
  3. ラジオ放送で「鳥山明さんこれ聞いとる?」と呼びかける
  4. 鳥山明が番組宛にハガキ描いて出す
  5. ラジオ出演、対談実現


 文中は、敬称略です。

情報ソース

 週刊セブンティーン1981年4・5合併号掲載
 「新春あこがれ対談 Dr.スランプ(鳥山明) VS (笑福亭)鶴瓶」より
 


 


鳥山:は、はじめまして。
鶴瓶ほんまに、はじめてやねー。鳥山:うわー。
鶴瓶どないしはったん?鳥山:いえ、もう感激で、そのう・・・。
鶴瓶ボクかて、そうですよ。えらいもうかってるんやてねー。鳥山:そ、そんなこと・・・。
鶴瓶対談するまえに人から聞いてね、ぜったい友だちになろ思うた。(笑)鳥山:鶴瓶さんと話せるだけでしあわせです。
鶴瓶ちょっとここで読者の人にいうとかなあきまへんな。読者の人、なんできょうこんな組み合わせで対談するんやろうと思うてはるやろから。鳥山:そ、そうですね。
鶴瓶5月くらいやったかな。ボクとこの番組(東海ラジオミッドナイト東海』)に、なにゃしらんけど、視聴者の人から、いっぱいまんがの切りぬき送ってくるんや。そんでようみたら、ボクの似顔絵かいてあるでしょ。ブタといっしょに走ってるやつがね。(笑)鳥山:あっ。ど、どうもすいません。
鶴瓶すまんことあらへんですわ。ごっつう、うれしかったです。
    ボク、あんままんが読まんですから、わからんかったんやけど、聞いたら、
    すごい人気のまんがいうんや。みんなに「そんなの知らんのー」いうてどつかれました。(笑)
    で、そのうち鳥山さんが名古屋に住んでるいうことがわかってきたんです。
    ほな、ダメでもええから番組で呼びかけてみよう、いうことになってね。
鳥山:あのときは、ほんとにびっくりしました。
    ちょうどラジオ聞きながら、仕事してたんです。
    3年間、ほとんど毎週かかさず聞いてる、ラジオから、いきなりボクの名前呼ばれて、もうびっくりしました。(笑)
鶴瓶でかい声で呼んださかいな。(笑)鳥山:思わずペンを落としそうになりました。(笑)


 ということで、その後に鳥山明が番組に送ったという手紙も紹介されており、ちょっと判読しづらいので分からない部分は●にしてますが、
 


 先週は とつぜん 名前を呼んで いただいて
 まことに ありがとうございました おかげさまで
 ビックリ こきました


 寿命が 8時間26分ほど ちぢんだようです


 ぜひ お電話ください! 〆切りの前日
 ですので まちがいなく 起きて います


 ホントは ゼロ戦ゲーム にでたいのですが
 ●●● ハガキを出したお子さまたちが ●●●
 ですので 放送外でも けっこうです


 あわてて この手紙を書いておりますので ●●●●
 簡単●●は
 ありますが どうか
 よろしく お願いします
 それにしても 木曜日に
 つくでしょうか・・・



 鳥山とりやまあきら(25才)


 右のブタイラスト部分吹き出し

 お友だちに
 なりたい
 わぁ!


 かな。(多分、この下に電話番号があったのがカットされてるんだとおもう)



 この対談は上記引用部分からあと2ページ半くらい続きまして、非モテ話とか、昔の事と展望とかのトークを繰り広げております。



 


 このカット見るとラジオ放送にも出演した・・・のかな?それともこの対談自体がラジオ放送からの編集?
 誰か録音持ってる人いないかなー。1980年11月〜12月頃の「ミッドナイト東海」です。



  

 鶴瓶の似顔絵カットもあり。
 ガっちゃんとの、自キャラを一緒にってのはかなり珍しいかも。



ラジオに送られてきたシーンとは?


 これですね。


 

 


 Dr.スランプ完全版2巻Dr.スランプ―完全版 (2) (ジャンプ・コミックス)、P119より。
 「イチゴパンツ大作戦Part2の巻」の扉です。
 週刊少年ジャンプ1980年29号に掲載*1ジャンプコミックス版では2巻、文庫版では1巻に収録。
 左に居る獅子舞顔の胸にも「1332」と東海ラジオの周波数が書かれています。



 実はこれより前にも、着物の柄に「TURUBE」と描いてある鶴瓶が出演はしております。こんな。


 

 はい、ズーム。
 


 Dr.スランプ完全版1巻Dr.スランプ―完全版 (1) (ジャンプ・コミックス)、P76より。
 「どれにしようカナの巻」から。
 これは1980年10号に掲載されたもので、ジャンプコミックス版では1巻、文庫版では1巻に収録。
 10号だと、発売時期は2月になるはず。


 さらに言えばジャンプコミックスDr.スランプ1巻Dr.スランプ (第1巻) (ジャンプ・コミックス)が発売されたのは1980年7月*2です。


 対談中で「5月」*3「ブタと一緒」と説明している以上、上のシーンで間違いないということになりますね。



 なのでWikipediaに書かれてる、「鳥山明東海ラジオでバイトしてた」「連載前から鶴瓶と知り合いだった」ってのは尾ひれの付いた伝説というかなんというか、そういうもののようですね。

時系列まとめ

 ちょっと(?)が多すぎますが、流石に30年前なんでご勘弁の程。

  • 1980年01月:週刊少年ジャンプにて「Dr.スランプ」連載開始
  • 1980年02月:「どれにしようカナの巻」で鶴瓶らしき人物あり
  • 1980年03〜5月:Dr.スランプ、大人気作品となる
  • 1980年06月:「イチゴパンツ大作戦Part2の巻」扉に鶴瓶登場
  • 1980年06月:ラジオリスナー、鶴瓶の番組に手紙や切抜きを送る
  • 1980年07月(?):鶴瓶がラジオで鳥山明に呼びかける
  • 1980年07月(?):鳥山明、返事のハガキを出す
  • 1980年07月:単行本1巻発売
  • 1980年09月:単行本2巻発売
  • 1980年11月:単行本3巻発売。この時点で100万部突破(?)
  • 1980年12月(?):初対面・対談実現

余談


 さて、この扉では色んなキャラが大集合してますが、完全版*4では鶴瓶の右後は、「ウルトラマンっぽい何か」に変わってるんです。
 ジャンプコミックスの場合はこの巻に入ってるので、手元にある方は確認してみてください。Dr.スランプ (第2巻) (ジャンプ・コミックス)
 ある程度古い巻だと、そのままのはずです。


 といった所でバイちゃ!


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#タイトル「1981年」じゃあなくて「1980年」なのは、記事が1981年4・5合併号(お正月号)に掲載されたので、実際の対談は1980年中だったという判断です。


*1:soorce註:あってる筈だ

*2:奥付発行日が8月であることから

*3:soorce註:号数から言えば6月の間違いかもしれない

*4:soorce註:正確には、愛蔵版以降の全て