情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明


漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

風呂場の椅子のリアリティ。立原あゆみ「涙星-アース-」第1巻が発売。




 ということで、昨日、立原あゆみの最新作「涙星アース-チンピラ子守歌-」が発売になりました。


涙 星 ―アース―1 (芳文社コミックス)
涙 星 ―アース―1 (芳文社コミックス)


 昨年11月の「仁義S」仁義S 11 (ヤングチャンピオンコミックス)、12月の「極道の食卓」極道の食卓 10巻 (プレイコミックシリーズ)に続き3ヶ月連続の単行本刊行となります。(さらに言えば、来月には「仁義S」の12巻が出るので4ヶ月連続!)
 週刊漫画TIMESで昨年8月より連載中。

あらすじ

任侠道まっしぐらの日々を送る写楽は、行きずりの女
から4歳の女のコ・歌ちゃんを預かることに。
軽い気持ちで引き受けた写楽だったが、
母親は行方知れずで、同居生活は長引く気配が…。

  週刊漫画TIMES  哀愁恋慕【涙 星】 紹介


 裏表紙側の帯では「チンピラ(野蛮人)×幼女(天使)」って(別の意味に読めてしまうのがイヤな)コピーも。
 


すごい、と思った風呂場の椅子のシーン


 普段小さい子供が家に居ないけど、(孫を連れて)遊びに来たりするようなシチュエーションで経験すると思うんですよ。これ。
 子供用の踏み台として風呂の椅子を使っちゃって、入ってから無い事に気付く。


 


 



 子供と大人は何が違うか。やっぱり背の高さ。
 「外から帰ってきたら手を洗いなさい」と教える。
 この時に、そのままだと洗面台に届かないので、大人が持ち上げるか、踏み台を置く事になる。
 そういうことにちょうど良い高さなんですよ。風呂場の椅子って。
 で、それを風呂場に戻し忘れるとこういうことになるわけです。



 お孫さんがいらっしゃる、というのを最近の雑誌巻末コメントなどに書いてらっしゃるのですが、その経験がこういう所に出ているのだなあと。


街の風景などのリアル

  

 今作の「立花駅」や「立花仲見世商店街」は名前こそ架空*1ですが、多分どこかモデルになってる場所があるみたい。
 (これは駅の構造などから八千代台ではないですよね?)


 

 この「本新戸橋」もどこか実在の場所っぽいのですが、名前は変わってる模様。


 

 ただし、登場する店の中で「喰わせ屋しげる」は八千代台に実在するお店。

 機会があれば行ってみたいものです。


 

 写楽の愛車、ミツオカMC-1は現在絶版になっちゃってますが、大男が小回りの効く小さい車に乗る、という面白さが随所に出ています。(歩道だって走れる、というのはこの車ならではでしょう)


 

 そういや、この隈取みたいな刺青って、実在するんだろうか。顔に入れるにしても珍しいよね。




 さて、基本的に一話完結、また既存立原世界とのリンクも(今の所)無いので、今まで立原作品あんま読んだ事無いなー、という方はここから入ってみるのもいいんじゃあないでしょうか。
 逆に、バリバリの立原あゆみファンだぜ、という方でも週刊漫画TIMESはチェックしていない、という方は今すぐ書店に走りましょう。


 そんなこんなで(基本的に涙星は隔週連載だけど)読もう!週刊漫画TIMES


余談


 立原あゆみが地球を「涙の星」と表現するのは、実はこの作品が初めてではありません。
 月刊セブンティーンで連載してたショートメルヘン「パーキーちゃん」(1983年〜)でも出てきてました。
 25年以上前ですね。




*1:関西に同名駅があるけど、そことは違います