以前の記事
で、余談として載せたら何故か本編そっちのけで人気あったのがこちら、ということで全データです。
とはいえ、そのままではなんなんで情報を多少補ってみました。
また、別の過去記事
には同じ頃のアニメ人気投票結果もあるんで併せてご参照ください。
投票は、1,2,3位を選んで、それが3,2,1点として加算される上位加算方式。
参加者は「だっくす」の読者。当時10〜20代の濃い目のマンガ好き、当時風の言葉でいえば「まんがマニア」だったと言って良いでしょう*1。
投票総数は2000票くらいかな。
誤植とわかったのは可能な限り訂正してますが、それでも表記ミスとかあったらごめんなさい。
ベストマンガ家106
順位 | 名前 |
---|---|
1 | 萩尾望都 |
2 | 大島弓子 |
3 | 手塚治虫 |
4 | 竹宮恵子*2 |
5 | 松本零士 |
6 | 倉多江美 |
7 | 樹村みのり |
8 | 吉田秋生 |
9 | 山岸涼子 |
10 | 諸星大二郎 |
11 | 三原順 |
12 | 森川久美 |
13 | 石森章太郎 |
14 | 真崎守 |
15 | 聖悠紀 |
16 | 永島慎二 |
17 | 清原なつの |
18 | 木原敏江 |
19 | ちばてつや |
20 | あすなひろし |
21 | 内田善美 |
22 | 高橋葉介 |
23 | ますむら・ひろし |
24 | 山本鈴美香 |
25 | 青池保子 |
26 | 吾妻ひでお |
27 | 星野之宣 |
28 | 藤子不二雄 |
29 | 文月今日子 |
30 | 田渕由美子 |
31 | 岡田史子 |
32 | 白土三平 |
33 | 成田美名子 |
33 | おおやちき |
33 | 永井豪 |
36 | 弓月光 |
37 | 山田ミネコ |
37 | 河あきら |
39 | 和田慎二 |
40 | 水島新司 |
41 | つげ義春 |
42 | モンキーパンチ |
42 | 村野守美 |
44 | 大和和紀 |
45 | 横山光輝 |
46 | コンタロウ |
47 | 坂田靖子 |
48 | 一条ゆかり |
48 | 望月三起也 |
50 | くらもちふさこ |
51 | 矢代まさこ(望月とみ) |
51 | 水木しげる |
53 | みなもと太郎 |
54 | 鴨川つばめ |
54 | 関あきら |
54 | いしいひさいち |
57 | 江口寿史 |
58 | 高橋亮子 |
59 | 水樹和佳 |
60 | 伊藤愛子 |
60 | 阿保美代 |
62 | ささやななえ |
62 | 佐藤史生 |
64 | 池田理代子 |
64 | 板橋しゅうほうとアルゴノウツ |
66 | 岩館真理子 |
66 | 沖倉利津子 |
66 | 本宮ひろ志 |
69 | ケン吉(柴門ふみ) |
70 | 花郁悠紀子 |
71 | 土田よし子 |
72 | 山上たつひこ |
73 | 池上遼一 |
73 | 矢口高雄 |
75 | 千明初美 |
75 | 美内すずえ |
75 | 陸奥A子 |
78 | 小山ゆう |
78 | 柳沢きみお |
78 | 小林よしのり |
81 | 小椋冬美 |
81 | 市川みさこ |
81 | みやわき心太郎 |
84 | 太刀掛秀子 |
85 | つりたくにこ |
85 | 鈴木翁二 |
85 | 小沢さとる |
85 | 杉本啓子 |
85 | 水野英子 |
90 | 笈川かおる |
90 | 名香智子 |
90 | 里中満智子 |
90 | 西谷祥子 |
94 | 槇村さとる |
94 | 高信太郎 |
94 | もりたじゅん |
94 | 石井いさみ |
98 | 宮田陽子 |
98 | 牧野和子 |
98 | 河野やす子 |
98 | ちばあきお |
102 | ところはつえ |
102 | もとやま礼子 |
102 | 夢野一子 |
102 | 吉田まゆみ |
102 | せがわ真子 |
全体的に少女漫画よりなのはこの頃っぽいですが、作品投票をみるとさらにその傾向が。
また、流石に30年以上前なんで物故者、引退なさった方も多い。
も少し解説が必要な漫画家さんも居るか。柴門ふみは、このだっくすで連載持ってたんで、いわば身内贔屓票だと思われます。
つりたくにこや鈴木翁二みたいなガロ系作家が入ってるのもこの雑誌っぽくはある。
ベストマンガ作品105
今や存在しない雑誌に掲載された作品もかなりの数ありますし、単行本が入手しにくいのも結構な数。
1位の「トーマの心臓」は森博嗣がノベライズしたものが出るらしいですな、そういえば。
この当時の森博嗣(むく)の絵やポエムなんかはこの辺の雑誌見てるとそれなりに出てきて、ああ、まあ、影響受けてたんですねーというあたりの話もそれなりにできそうな気もします。
閑話休題。
恐ろしいことに、ここに挙がった作品には今もなお継続中のものが幾つかあります。少し強引に解釈すると7作品。
「超人ロック」「ファンタジーゾーン」*3「ガラスの仮面」「あぶさん」「ヨウスケの奇妙な世界シリーズ」*4「エロイカより愛をこめて」「超少女明日香」*5
より厳密に言えば、ずっと連載が続いているのは「あぶさん」だけですが。
2作品以上入ってる作者
- 12作品
- 6作品
- 5作品
- 4作品
- 3作品
- 2作品
大島弓子は票が分散してたというか、短編でもそういう対象として見られていたというべきか。
どれも読んだことある、そうでなくともタイトル聞いたことくらいあるって人が殆どじゃないでしょうか。
「綿の国星」、「バナナブレッドのプディング」、「海にいるのは」、「さようなら女達」、「いちご物語」、「ジョカへ」、「草冠の姫」、「F式蘭丸」、「アポストロフィーS」、「ミモザ館でつかまえて」、「七月七日に」、「全て緑になる日まで」
色んなバージョンが出てるしどの作品も簡単に読めるんじゃないかな。
逆に、倉多江美のなんかはちょっと入手難しいのもある。「一万十秒物語」なんかは文庫もあるし簡単だけど。
それにしても所謂「24年組」の多いこと多いこと。
ベストに3作品以上入ってる雑誌
- 13作品
- 8作品
- 7作品
- 週刊少年マガジン、りぼん
- 6作品
- 4作品
- プリンセス、JOTOMO
- 3作品
- 別冊マーガレット、週刊少年チャンピオン、週刊少年キング、月刊セブンティーン、プレイコミック
これまた偏ってるなあ。別冊少女コミック強いね、やっぱり。
しかし、ジャンプ、週刊少女コミックと並んでマンガ少年ってのがまた。
ワーストマンガ103
すいません、私の調査能力が足りないのと漫画知識が薄っぺらいもんで、89位の「バカンス」と95位の「いとしのモンスター」が誰の何に掲載された作品なのか分かりませんでした。ごめんなさい。
ベスト・ワースト両方に入ってる作品が結構あって、人気があるということは大変なんですなあ、という今と変わらない感想を持ったり。
ワーストに3作品以上入ってる漫画家
これ、逆に見れば一般ウケしてた作家・作品だともとれるんだけどどうか。
期待が大きい分落差もってこと、と思ったけど、なんというか仮想敵を引きずってるっぽい感じもする。
ジョージ秋山は純粋に作品が多かったからってことかね。
ワーストに3作品以上入ってる雑誌
- 13作品
- 10作品
- 9作品
- マンガ少年
- 8作品
- 6作品
- 5作品
- 4作品
- 3作品
一般的知名度があるというか、やっぱりマニアも読んでいた、というべきか。
知られてすら居ない作品はワーストに名前が挙がりもしないんだし。
ゴラクやマンサンや週漫は当時も存在してたけど、この辺のまんがマニアが劇画誌を読むってことはなかったんだろうと言う証左でもあるか。
余談2
当時発行されていた少女漫画雑誌を「ぱふ」1979年2・3月合併号「'78年度雑誌別少女マンガ全作品リスト」を元に挙げておくと以下のとおり。
- 秋田書店
- プリンセス、ビバ・プリンセス、ボニータ、ひとみ
- 講談社
- 小学館
- 集英社
- 白泉社
- サンリオ
- リリカ
- 主婦の友社
- GALS LIFE
- サン出版
- Comic Jun(June)
- 笠倉出版社
- ウィンクル
- せぶん社
- プリティ プリティ
これ全部読めてた人って言うのはそうそう居なかった・・・んじゃないのかと思うけど、だっくす読者かつこのアンケートに参加してた人ならば、相当の割合で居たかもしれない。
といったところで今回はここまで。
当ブログの関連記事
- 萩尾望都もマニアへの対応には苦慮していた、という話。「まんがABC」(1974年)、「わたしのまんが論」(1976年)より。
- 少年誌発行部数1位だった頃(1978年)のチャンピオンはこんな感じ その1 基礎データと記事ページ
- 1978年頃に人気があったアニメはこんな感じ(マンガ少年でのアンケートより)
- かんなぎ騒動で思い出したけど、池田理代子も「漫画を描くのを止めろ」という脅迫の手紙を受け取ったことがあるよ、と言う話(1979年、講談社Be-Loveより)
- 児漫長屋 第1期漫画黄金時代を語る!(コミックAGAIN 1979年7月号より。1950年代の話)
- 鳥山明の最初期インタビュー(スターログ1980年11月号、インタビュアーは高千穂遙)
- 1982年に人気のあったアニメ、キャラクター、声優などはこんな感じ