- ほったゆみのネーム版「九つの星」を収録すること。
ご存知の様に、「ヒカルの碁」はそもそも「第2回ストーリーキング」ネーム部門「N準キング」入選作「九つの星」が原型です。
週刊少年ジャンプ1998年37・38合併号での発表時の記事を見てみると、こんな風に全122P、6話分のネームがあることが確認できます。
あらすじ
(第1話)
10歳の少年・ヒカルは普通の小学生。
地震の日に1000年前の碁の名人・藤原佐為の幽霊が、ヒカルの意識にもぐり込んでしまう!!
佐為は過去の勝負の時に、イカサマをしたと濡れ衣をきせられて自殺してしまったのだ。
その心残りで成仏できない。まったく碁を知らないヒカルは、佐為のために、時々碁を打つことを約束する。
(第2話)
一週間後、ヒカルは囲碁教室に行ったとき、囲碁の天才少年アキラに出会う。
(第3話)
アキラの実力は小学6年生にして、プロに近い実力を持っていた。アキラと試合をするヒカル。
僅差でヒカルが勝つものの、佐為が助言するヒカルの実力との差は負けたアキラが一番わかっていた。
(第4話)
その後、少年少女囲碁全国大会を見物しに行く。
ヒカルはある対局で思わずアドバイスをしてしまし試合を台無しにしてしまう(公式試合中に他人が助言するのは反則です)
(第5話)
だがその助言があまりに鮮やかだったため、名人武宮と碁を打つことに。
講評
長いページ数を飽きさせずに読ませる引き込み方は、うまい。
壮大な物語も大切だが、読者はその作品を途中で読むのを止める可能性もある。
それを防ぐために、長い物語でも読者を引きつける工夫に気を配るのは、大切なことだ。
実際に連載されたバージョンの「ヒカルの碁」では、122ページだと第4局が終わったあたり。
この原型と同じ部分と、ここからかなり違っている部分があることがわかります。
どうですか、読んでみたいでしょう、これ。
少なくとも私は読んでみたい。
ただ、122ページという分量は、通常の単行本で丸半冊になろうかという分量なので、かつてのCOM入選作の様に1ページ4分割くらいで収録する必要があるかもしれませんが。
今、小畑健がを描いているからこそやってほしいと思います。
ところで、ほったゆみ(19)っていうのは誤植ですかね・・・。
余談
ちなみに、この週刊少年ジャンプ1998年37・38合併号がどんな頃だったかというと、
表紙はカジカ(鳥山明)。
巻頭カラーはONE PIECEで、第52話「誓い」(ゾロがミホークに敗北する回。まだ単行本は4巻まで!)
他に、矢吹健太朗が「邪馬台幻想記」*1でジャンプ本誌初登場、同じく新人読切として竹山佑右「拳侠闘士フィストマン」が掲載されていました。
ジョジョはセッコVSブチャラティで、最後のアオリは「バカの相手は必要なし!」ってひどいなオイ。
*1:読切版