今回のインスパイアもとはこちらの記事です。
http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20070627/1182958046
同人誌がらみの金銭がどんだけブラックマーケットに流れているのかを知りたければ、郊外のアダルトショップで売られている「同人誌」の出所を追跡調査すればよろしい。
もはや「同人誌」は「同好の士が楽しむ」だけのものではないのだ。
(記事引越し先>http://blog.livedoor.jp/hayashida2007/archives/00722.html)
ブラックマーケットですか・・・ここで言ってるブラックマーケットって誰が利益を得る何のためのものなんですかね。
つーか、作品への愛を語るのに部数とか関係ないと思うんですが。*1
そもそも、闇市場とか盗品市場ですよね「ブラックマーケット」って。釜○崎の露天のアレみたいなの。*2
言葉の意味から考えて「即売会以外での、書店流通や古書店による中古同人誌販売」のことではないでしょうから、なんかものすごい闇の組織が関わってるんですかね。
同人誌専門書店の通販などが発達したこの平成の時代に未だに海賊版同人誌で一儲けなんていう夢以下の話な筈が無いですし、何のことを言ってるのか理解しがたいんですわ。
一時期、アダルトショップや古書店で「同人誌」と称して売られていた(海賊版的)アダルトコミックがいまも在るんですかね、どっかには。
もしも、即売会等で買った同人誌をその「郊外のアダルトショップ」に売ってる人が居たとして、買う側のショップが古物商の免許持っててもそれを「ブラックマーケット」と称さないとは思うのですが。
まさかとは思いますが、この「ブラックマーケット」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。
大体、同人誌の即売会以外での店頭売りってのは1970年代には存在してたし、既にその当時には(発行側も)問題意識をもってはいたけど、読者側の要望から止め得なかった、ということをid:Hayashidaさんが知らないはず無いですよね?
例えば1978年5月発行の「まんがのむし」のNo.3少女マンガ特集*3。
これの「読者のみなさんへ」という巻頭言にはこう書かれてます。
なお、書店店頭での販売について、一部の方に誤解された面もあるようですが、書店での取り扱いをできるだけさしひかえるようにしたいということは、現在の取り扱い書店*4での販売をやめてしまうということではありません。
現在取り扱っていただいている書店は、こういったファン活動によって発行されるファンジンに対して理解のあるところばかりであり、そうした一部の店だけでの取扱であれば、問題にはならないと思うからです。
ただ、やみくもに取り扱い店を増やすことはファンジンという性格上好ましくないので、今後特別の事情がない限りこれ以上取り扱い書店を増やさないようにしたいということです。
閑話休題。
でまあ、もし実際にその「ブラックマーケット」があるのならそれで誰が利益を得てるのか教えて欲しいです。できれば具体的に。
もちろん、id:Hayashidaさん以外でも構いません、是非コメントかトラックバックをくださいな。
#釈迦に説法ではありますが「現状」に対して掣肘を加えたいというのならばなおのこと、その「現状」に居るユーザーに対して伝わる、分かるように説明した方が良いと思いますよ。「そういう店では買わず、とらのあなとかの通販で買おうね」とか>id:Hayashidaさん。ただ「お前らは屑だクズだ俺は違う偉いゲハハハハ」って芸風なのも面白いし良いんですけど、その「芸風」に溺れちゃったんじゃ本末転倒ですってば。
(ここから2007/07/01 14:30追記)
で、id:Hayashidaさんからトラックバックを頂いたんで追記。
http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20070701/1183261346
そりゃ調べる気すら無い人に判るくらい噛み砕けとは言いませんわ。
痛くなければ覚えませぬが、もう少し、こう、何というか、手心というか…
「海賊版同人誌」の問題を知らないとは思えないわけですけど、それに触れないのはなぜ?
それはもちろん、そうすることでid:Hayashidaさんが「ブラックマーケット」についてちゃんと書いてくれると信頼してた*5からです。
サークル自身が悪なんじゃなくて、それを利用してるのがいて、それこそが真の問題なんだって話を。
俺が見た例では、いわゆる「ピンクチラシ」を刷る印刷業者(ピンクチラシは刷る事事態が「違法」なので)オモテの商売として同人誌印刷を請け負って、その版から直接「海賊版」を刷ってたわけですけど。
で、付き合いのある組に卸してたんですが。(ちなみにこの業者は本業(ピンクチラシ)で逮捕されたがね)他にも横流しをする印刷屋は普通にいるし、その横流ししたものが出て行く先は「とらのあな」などのマニア向け同人ショップだけだとでも?
台湾などに旅行すれば、日本人観光客向けの偽ブランド品に混じって「同人アニメ」のDVDなども売っていますが、それらを作ってる連中については?
あと、海外の「HENTAI Doujin」を販売している連中は「ブラック」じゃないのですかね。
これらはもちろん「ブラック」でしょう。これを書いて欲しかったんですってば「ブラックマーケット」の定義として。
悪い人が居ますね。恐ろしいですよね。
こういうのにひっかかりたくないし、出来ればどうにかしたいですよね。
で、100部以上の同人誌を作ってる人達が愛を語っちゃいけない理由はその人達自身じゃなくて横流ししたり海賊版を作る業者が居るから、なんですか?
悪用される可能性があるから愛を語っちゃいけないし、沢山作ってもいけないって、それはおかしいでしょう。
海賊版DVDを売る業者が居るから映画制作会社が悪い、みたいな話になっちゃってますよ。
そこで思考停止して(させて)、悪のが居るからもう同人誌関連皆クズじゃなくて、じゃあどうしましょう、って所が必要なんですよ。
今だったらネットを使って、この印刷屋で刷るとその後でこうなった、みたいな情報を共有できる可能性もあるし、ここのショップ系列で売ってるのは海賊版だよ、って情報も行き渡らせることが出来るかもしれないじゃないですか。
id:Hayashidaさんが書いていたように、同人てのはニッチな*6市場なわけで、特に今は情報伝達速度が速いし、反応も速い訳ですよ。
そういうのもあって
そのためには著作権をがっちり保護しつつ、同時にこういった二次創作をどう扱うかを明確に規定していく。たとえば
* 二次創作は非営利に限定する
* 改変については基本的に自由とする
* ビットレート制限などで低品質なコピーの流通は認める
つまり二次創作は事実上ネットに限定する。そのかわり、ネット上での改変については規制を原則設けない。コミケについては基本的に「交換会」として、二次創作品による金銭の授受には厳しい罰則を設ける(コミケのように日時を限定した場所よりもネットで広く公開させることが目的)。
http://moustacheetgrandssein.g.hatena.ne.jp/wetfootdog/20070627/p2
ってな話も検討してみましょうよ、ってことじゃないんですかね。
ネットで常時公開されているものに対して「海賊版」を作って売るのがどれほど困難か、ちょっと考えてみれば判りますよね。
もちろん、ある程度のいたちごっこはおきるでしょう。表紙だけ作って中身はどっかから持ってきただけの印刷物、とか。
でも、現状で足踏みしてるよりは良いのかな、というくらいの話なんですよ。
いきなり十把ひとからげで全否定してもしょうがないよね、ということです。
(ここまで2007/07/01 14:20追記)
(ここから2007/07/01 21:30追記)
そうではなく、他人のフンドシで(キャラクターや物語を拝借して)「確実に売れる性的コンテンツを量産する」ということの危うさをもうちっと認識しろよと。
で、「自分の作品をもっと多くの人間に読んで欲しい」ってんなら、キャラクターを借りずにやりなさい。
と、教えてあげるのも即売会主催団体の役目じゃねえの?そうしないのは、「それだと儲からない」事を皆知ってるからでね。
俺が即売会に関わっていた時期(15年以上前)より比べてもだな、印刷費用は劇的に安くなったし、流通経路も規模も大きく変わっている。
ちっと捻れがあるようなので、追記
これはもうid:Hayashidaさんの書いてるとおりですわ。
でも、これ抜きでいきなり
同人誌がらみの金銭がどんだけブラックマーケットに流れているのかを知りたければ、郊外のアダルトショップで売られている「同人誌」の出所を追跡調査すればよろしい。もはや「同人誌」は「同好の士が楽しむ」だけのものではないのだ。
で、国内で野放しにしていることによる、海外でのリスクも少なくは無い。米国グーグルで「HENTAI Dojin」というワードで検索してみればよろしい。
それらとどう向き合うのか、なんてことを語る人間なんて俺ぐらいしか居ないっつーのはなんなのかね?
http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20070627/1182958046
じゃ判りませんよね。
ブラックマーケットを叩きたいのか、語らない人達を叩きたいのか、元記事を叩きたいのか、オタク全体を叩きたいのか。
あとはこの辺ですかねえ・・・。これはもうエロに限らないんですが。
んで、どう考えても真っ黒な商品である「アニパロ同人誌」を野放しにしていることによって、ウハウハ笑ってる人間は沢山いるわけよ。
オタクが自分達の欲で「グレーゾーンのアニパロ同人誌を認めて欲しい」と言い続ける限り、「グレーゾーンであるがゆえの弱み」や「オキニのキャラで抜きたいという欲」につけ込むヤカラは居なくならないよ。
シャーロックホームズの2次創作小説がどれだけあるかとか考えると、欲としては抑えようが無い、ってのを承知の上でって話だと思うんですけどね。
それこそ、「流通経路も規模も大きく変わっている」から手のつけようがなさげな気もしますし。
それもあって、
同人誌の即売会以外での店頭売りってのは1970年代には存在してたし、既にその当時には(発行側も)問題意識をもってはいたけど、読者側の要望から止め得なかった
つー話の古い例を探して来てたんですけどね。
(ここまで2007/07/01 21:30追記)
*1:これは私見ですが、部数は結局読者によって決められてしまうと言って良いと思っています。1000人が求めるものを100部しか発行しなければ、オークションやコピーで余計におかしなことになるだけかと
*2:あそこも最近行って無いから分かりませんが最近はどうなんでしょね。以前は煙草を1本単位で売ってたり、ビデオやCD-Rを売ってたり、ものすごく安いブランドバッグやら工事用品やら並べてましたけど
*3:「地球へ…」連載当時の竹宮惠子へのインタビューや水野英子のデビュー作「赤っ毛小馬」の再録が載ってるやつ。
*4:soorce註:この号には「まんがのむし 少女マンガのお求めは有隣堂チェーンへ」との名古屋有隣堂の広告が載っており、今池地下街店、池下店、桜山店、新瑞橋店が挙がっている
*5:って言い方もおかしいですかね。基本的に真面目な反応をしてくれると思ってたから、かな
*6:だった、かもですが