情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明

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漫画、あるいは小説、もしくはエッセイなどの
印象、あるいは連想、もしくは感想を書いてるBlog。

コミックマーケット95新刊、『昭和・平成 日本週刊誌名鑑』出ます。


今回の新刊


 日本で発行・販売・配布された週刊誌ってどんだけあるんだろうか、というのを調べたのをまとめたものです。(実際の本では、表紙の色は緑になります)
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  • タイトル:『昭和・平成 日本週刊誌名鑑』
  • 価格:400円
  • 40ページ


 そもそもは、

  • 週刊レベルで連載された漫画って、漫画誌以外にもあるよな
  • 週刊誌ってどの位あるかわかればいいよね
  • 大きめの図書館、はては国会図書館もリファレンスお願いしたけど、そういうのまとまった資料って無いらしい
  • じゃあ調べるかあ

 と割と軽いノリで調べ始めたものですが、結構あったのでしっかり調べました。
 ただし、分冊百科は含んでません。
 あれは週刊誌とはいいがたいので。


 漫画雑誌ではない週刊誌に掲載された漫画をどう探していくか、という端緒を探るということで、日本で発行・販売・配布された週刊誌がどれだけあったか、400誌以上を収めた名鑑を作成しました。
 まだまだ未発見のものも多々ある筈ですが、まずは暫定版。


 また、週刊誌っぽいけどこれ違ったわ、というハズレリストも同時に掲載しています。


 表紙
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 内容サンプル
 発見したものを創刊年順に番号付けてリスト化してます。


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 ハズレのはこんなのとか。
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 創刊・休刊数のグラフ
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 また、調査方法はこうしたよってのも載せてあるので、誰でも再現・検証可能です。

コミケWEBカタログへのリンク

配置

  • 日程:2018年12月31日(月)、コミックマーケット95、三日目。
  • サークル名:id:soorce
  • 配置:「J-09a(東1ホール)

 とても覚えやすい「J9」でお待ちしております。
 ♪広がるプラズマ ウ・ウ・ウルフのマーク。

既刊


 立原あゆみ関連本

  • 立原あゆみ雑誌掲載作品データ1970~1979」
  • 立原あゆみ雑誌掲載作品データ1980~1984
  • 立原あゆみ雑誌掲載作品データ1985~1989」
  • 立原あゆみ雑誌掲載作品データ1990~1994」
  • 「本気!雑誌掲載データ補完読本1986~2010」
  • 「仁義-JINGI-雑誌掲載データ補完読本1988 ~2018」


 そして立原あゆみ関連から派生した

  • 『戦後女性漫画の歴史 黎明編1945~1979』
  • 週刊女性誌+α 掲載漫画作品リスト 昭和編』
  • 『女性向け漫画雑誌 創刊・休刊リスト 1969~2017』(弱冠数)

 も持って行きます。


 追加情報がなどありましたら、またこのブログ上で告知させていただきます。
 どうかよろしくお願いいたします。


 また、この本はCOMIC ZINさんに委託予定なので、コミケには行けないなーって方はそちらでよろしくお願いします。


2018年度のモーニングの表紙をまとめて振り返る



 昨年までのまとめはこちら


 本日発売のが、2019年1号、ということで2018年度は先週号まで。
 まとめて振り返ってみようと思います。


 2018年度年は52号までの48冊。
 モーニングは、漫画作品を表紙にしてますが、デザインバラエティーが多くて楽しいですね。


 今年のを並べてみるとこうなります。(左上から右下へ)
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 今年は、なんと集合表紙が3回もありました。
 他誌ではともかく、モーニングでは非常に珍しい。
 

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 ただ、そのうち1回は、紙版と電子版とで違いが。(左が紙版)
 

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 そう、ここですね。
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 各号の表紙は以下の通り。


号数表紙作品
1CITY
2+3集合表紙
4+5宇宙兄弟
6島耕作
7クッキングパパ
8ドラゴン桜2
9GIANT KILLING
10グラゼニ
11はじめアルゴリズム
12バトルスタディーズ
13コウノドリ
14テセウスの船
15女子集合表紙
16ドラゴン桜2
17グラゼニ
18鬼灯の冷徹
19宇宙兄弟
20ハーン
21+22集合表紙
23島耕作
24終電ちゃん
25犬ヶ島
26クッキングパパ
27鬼灯の冷徹
28GIANT KILLING
29グラゼニ
30ランド
31コウノドリ
32はじめアルゴリズム
33ドラゴン桜2
34バトルスタディーズ
35CITY
36+37サガラ
38島耕作
39グラゼニ
40コウノドリ
41GIANT KILLING
42クッキングパパ
43グラゼニ
44バトルスタディーズ
45ハコヅメ
46ドラゴン桜2
47宇宙兄弟
48島耕作
49はたらく細胞BLACK
50サガラ
51サガラ
52GIANT KILLING




 表紙になった回数は、以下のとおり。(同回数内は順不同)

 新連載あり、新たに出て来た作品あり、スピンオフ作品あり、と色々。


 大きめサイズも置いておきます。
 

 ちなみに昨年までは


 ということで、グラゼニはアニメ化の影響もありますが、やっぱり強いなあと。


 バガボンドはいつ再開するんだろうなあ。



 といった所で今回はここまで。

サイゲしか載ってねえ!2018年度、週刊少年漫画雑誌の裏表紙広告の98%、190/194がCygames関連でした。



 2018年度の週刊少年漫画誌の裏表紙広告は、Cygames関連だけで全体の97.9%、約98%を占めていました。
 全194冊のうち、190冊サイゲ関連の広告だったのです。




 サイゲ本体の「グランブルーファンタジー」113回、「シャドウバース」27回、「プリンセスコネクト!Re:Dive」33回、「ウマ娘」5回。
 そして、共同開発*1で12回。
 週刊少年四誌の裏表紙広告はもうサイゲしか載ってねえ!状態。
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 円グラフにすると、こんなですわ。
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 2015年は31回、2016年は117回、2017年は159回、今年は190回。
 多いとかなんとかじゃあなくて、他はどうなってるんだって話ですね。
 どういう契約なんだろう。

 昨年、一昨年、一昨々年の記事はこちら。



 グラブルもシャドバも色々コラボしたり、キャンペーンやったりしてました。
 ノーマル時はこういうのありつつ
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 ガチャピングラブル
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 名探偵コナンだけどグラブル
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 ペルソナだけどグラブル
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 プリキュアだけどグラブル
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 グラブルだけどシャドバ。
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 ラーメンだけどグラブル
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 有名人起用だと、ウマ娘武豊、ドラガリ大泉洋など。
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 わかりやすく図にすると、こう。曜日の関係で同じ号が同じ週じゃないのに注意。
 J:ジャンプ、M:マガジン、S:サンデー、C:チャンピオンで、色付けるとこうなります。


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 サンデーとマガジンは、すべての号、1年通して全ての裏表紙広告がそうでした。
 (ジャンプ:47/48冊、マガジン:48/48冊、サンデー:49/49冊、チャンピオン:46/49冊)
 独占はギリギリ免れてるけど、寡占っても程があるだろうという状態。





 回数順で見るとこうですね。


 

広告種類回数
グランブルーファンタジー113
プリンセスコネクト!Re:Dive33
シャドウバース27
ドラガリアロスト7
ウマ娘プリティーダービー5
THE IDOL M@STER シンデレラガールズ STARLIGHT STAGE3
ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS(ゲーム)2
MONSTER HUNTER WORLD(ゲーム)1
パパはわるものチャンピオン(映画)1
ファンタジーライフオンライン1
戦国炎舞-KIZNA-刃牙道コラボ1
総数194


 そりゃあ、気づいた人は、またグラブルかってなりますわ。。




 各号の広告は以下の通り。ジャンプ・マガジンとサンデー・チャンピオンは1号発売週がずれてます。
 また、サンデー・チャンピオンは53号まであって1冊多いです。




ジャンプマガジンサンデーチャンピオン
1グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
2グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
3合併号休合併号休グランブルーファンタジー合併号休
4シャドウバースシャドウバース合併号休シャドウバース
5合併号休合併号休グランブルーファンタジー合併号休
6シャドウバースシャドウバース合併号休シャドウバース
7グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
8グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
9グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーMONSTER HUNTER WORLD(ゲーム)
10グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
11グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
12プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
13グランブルーファンタジーグランブルーファンタジープリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
14グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
15グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
16プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
17シャドウバースシャドウバースプリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
18グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
19グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
20シャドウバースシャドウバースグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
21グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
22合併号休合併号休グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
23グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー合併号休合併号休
24プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジー戦国炎舞-KIZNA-刃牙道コラボ(スマホゲーム)
25ウマ娘プリティーダービー(スマホゲーム)ウマ娘プリティーダービー(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
26グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーウマ娘プリティーダービー(スマホゲーム)グランブルーファンタジー
27プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
28ウマ娘プリティーダービー(スマホゲーム)シャドウバースプリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
29ウマ娘プリティーダービー(スマホゲーム)グランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
30シャドウバースシャドウバースグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
31グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
32プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
33グランブルーファンタジーグランブルーファンタジープリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
34グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
35グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
36グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
37合併号休合併号休グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
38プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)合併号休合併号休
39グランブルーファンタジーグランブルーファンタジープリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
40 ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS(PSゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
41グランブルーファンタジーTHE IDOL M@STER シンデレラガールズ STARLIGHT STAGE(スマホゲーム) ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS(PSゲーム)パパはわるものチャンピオン(映画)
42THE IDOL M@STER シンデレラガールズ STARLIGHT STAGE(スマホゲーム)グランブルーファンタジーTHE IDOL M@STER シンデレラガールズ STARLIGHT STAGE(スマホゲーム)グランブルーファンタジー
43シャドウバースシャドウバースグランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
44グランブルーファンタジーグランブルーファンタジーシャドウバースシャドウバース
45ドラガリアロスト(スマホゲーム)ドラガリアロスト(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
46グランブルーファンタジーグランブルーファンタジードラガリアロスト(スマホゲーム)ドラガリアロスト(スマホゲーム)
47プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
48グランブルーファンタジーグランブルーファンタジープリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
49プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
50グランブルーファンタジーグランブルーファンタジープリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)プリンセスコネクト!Re:Dive(スマホゲーム)
51ファンタジーライフオンライン(スマホゲーム)ドラガリアロスト(スマホゲーム)グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー
52グランブルーファンタジーグランブルーファンタジードラガリアロスト(スマホゲーム)ドラガリアロスト(スマホゲーム)
53 グランブルーファンタジーグランブルーファンタジー



 サイゲームス以外は全部で4回。しかもゲームじゃあないのは「パパはわるものチャンピオン」だけなんですよ。


 ジャンプは自社コラボとかあるから、と思ってたら、増刊の「キン肉マンジャンプ」「北斗の拳ジャンプ」とかではそれらのコラボだったけど、本誌ではまったくというありさま。



 ちなみに、表4広告の料金は、ジャンプで350万円、マガジンで260万円、サンデーで150万円、チャンピオンで145万円。(いずれも基本定価)(参考:http://www.zasshi-ad.com/media/comic/boy/ )
 



 (350*47)+(260*48)+(150*49)+(145*46)=42,950。四億二千九百五十万円。よんおくにせんきゅうひゃくごじゅうまんえん。


 昨年が推定29,320万円、二億九千三百二十万円でしたから、一億三千万円ぐらい上積みされてますね。




 料金は、昨年よりもちょっと値上がりで2016年と同じに戻ってるっぽい。ほぼ1社にしか請求行かないけど。


 来年度、どうなるんだろう。完全独占になるのか、減らすのか、いやしかし。


 といった所で今回はここまで。




*1:ドラガリアロスト、THE IDOL M@STER シンデレラガールズ STARLIGHT STAGE、ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS

週刊少年漫画雑誌が値上がり傾向にある、という話をトピック入りグラフで示す

週刊少年漫画雑誌が値上がり傾向にある、という話をトピック入りグラフで示す



簡単なまとめ



 結論としてはここ10年くらいは「値上がり傾向にある」です。


  • 値上がり傾向は、2005年頃から見えてくる
    • 実情は「ページ単価」で見た場合がわかりやすい
  • 2018年になって、定価300円台のが出てきてる
    • 最高で320円(サンデー)
    • 同じ週に発売されたジャンプとサンデーで50円差という例も


 ということで、

発端


 現在の週刊少年誌の値段を知って「高い」てな事言う人が居ます。
 確かに、サンデーとマガジンは2018年に入って300円台が出てきています。サンデーでは、特別定価とはいえ320円という号がありました。*1


 他には「私が買ってた頃は○○円だったのに」てな事言う人が居ます。
 しかし、それは自分が年食ったって事告白してる上に、現役読者でも無いって事なのですよね。
 金は出さないけど口だけ出したい、飲食店が閉店する時に「最近行って無かったけど残念」とか、鉄道路線廃線になる時にだけ盛り上がる「葬式鉄」と同レベル。


 でも、実際の価格変化を知ってないと、その発言がどこまでかってわからないよね、と言う事で、実際の変化を見てみると、確かに値上がり傾向にあるのです。
 1年1号という粗目のサンプリングですので、完全に正しいとは言い切れません、が。



グラフ内に記載したトピック


 値段に関する主トピックは青丸数字。
 消費税については赤丸数字
 部数の区切りトピックは、上昇中のを緑、下降中のを黒緑で示しています。

1973定価100円突破
1976定価150円突破
1991定価200円突破
2007定価250円突破
2018定価300円突破

1989消費税導入(3%)
1997消費税率上昇(5%)
2014消費税率上昇(8%)

A1967マガジン100万部
B1977チャンピオン200万部
C1978ジャンプ200万部
D1980ジャンプ300万部
E1984ジャンプ400万部
F1989ジャンプ500万部
G1991ジャンプ600万部
H1995ジャンプ653万部

A1998ジャンプ400万部割れ
B2005ジャンプ300万部割れ
C2007マガジン200万部割れ、サンデー100万部割れ
D2016マガジン100万部割れ(電子含まず)
E2017ジャンプ200万部割れ(電子含まず)

M↑1997-2002マガジンがジャンプを抜いてた期間


 グラフの生データは一番下に。


定価の変化



 




 上がる事はあっても、下がることはありません。
 150円から200円まで15年、200円から250円まで16年掛かってるのが、250円から300円まで11年と短いように思えるのかも。


 合併号などの特別定価の号では、10~20円程度値上がりすることもあります。
 ジャンプは、基本的に他誌よりも定価を下げる、という戦略を取っているようにも見えますが、部数で優っているから可能なのかもであり、因果関係はどちらが先なのか不明です。
 



ページ数の変化



 




 一度オイルショックでガクっと落ち込んだ後は、漸増傾向。
 しかし、500Pくらいから停滞し始めます。過去最高のページ数は、サンデーが2018年3・4合併号で記録した600Pのはず。
 ページ数が多いという事は、作品が多く連載できるという事で、単行本が沢山出せるという事です。
 しかし、雑誌製作の為の固定費は上がり、印刷部数が減ると負担はより大きくなります。
 



ページ単価の変化



 そもそも「ページ単価」とは何か。
 「雑誌の定価÷総ページ数」で示される値で、これが小さいほど1ページあたりが安い、という事になります。

 





 最初にページ単価が跳ね上がるのは、オイルショックの時。
 1970年代後半から、ジャンプとチャンピオンが200万部を争って伸長した頃にその二誌が下がる。


 ジャンプは部数がどんどん伸びる間、他誌よりもページ単価が安い、お得感があるのを維持し続けた。
 そして、全誌が0.5円前後を長い間キープしていた。


 M↑で示したマガジンがジャンプより部数多かった頃は、マガジンの方がページ単価は低め。
 その後、逆転し直すとジャンプの方がページ単価低いまま、なんですね。


 チャンピオンが先導する形で2000年頃から上がり始め、ここ数年は0.6円台も珍しくない。
 このように、はっきりした上昇傾向が2005年あたりから出始めてると言って良いでしょう。



 ページ単価を安くすることで売れる…?でもそれだけなら月刊ヒーローズ*2が最強って事になってしまう。



おわりに、ついでに



 という事で、やはり週刊少年漫画誌の価格は上がりつつある。
 のだけど、漫画雑誌全体の販売金額の当該期間のグラフを見てみるとこんななんですね。



 



 値上げをしても、部数が下がるのが速過ぎて販売金額を補えない。
 逆かな。部数が下がってるのを補うべく値上げしても、追いつかない。




 紙の雑誌はどんどん休刊してて、こんな感じで銘柄が減って行ってます、が、週刊少年漫画誌は各出版社で最大の発行部数になるのだけにそう無くせないだろうし。
 (単行本の供給源としても、またということです)



 
 


 今後も値上がりしてく可能性は高いけど、限界点はある筈なんですよね。
 


 完全電子化が速いのか、その前に休刊してしまうのか、また別の形が模索されるのか。
 漫画雑誌のあしたはどっちだ。





 と言った所で今回はここまで。



生データ



 定価

定価ジャンプマガジンサンデーチャンピオン
19593030
19603040
19614040
19624040
19634050
19645050
19655050
19665050
19676060
19686060
196990606090
197080707090
197180808090
197290909090
1973100100100100
1974130130130130
1975130130130130
1976150150150150
1977150170150150
1978150170150150
1979150170150150
1980150170170150
1981170180170170
1982170180170170
1983170180170170
1984170180180180
1985170180180180
1986170180180180
1987170180180180
1988170180180180
1989180190190190
1990180190190190
1991190200200200
1992190200200200
1993190200200200
1994190200200200
1995190210200200
1996200210200200
1997200210210210
1998210220220220
1999220230220220
2000220230220220
2001220230220220
2002220230220220
2003220230230230
2004230230230240
2005230240240240
2006230240240250
2007230250250250
2008230250250250
2009250260260260
2010240260260260
2011230260270270
2012250260270270
2013240260270270
2014255260270270
2015255260280270
2016260270280270
2017260270280280
2018280300300280

 ページ数

ページ数ジャンプマガジンサンデーチャンピオン
1959112106
1960108126
1961138136
1962152152
1963184218
1964218218
1965232226
1966224230
1967240242
1968240240
1969288234242270
1970276264264304
1971280282278296
1972284288286278
1973316298304302
1974252238238238
1975268252254252
1976318300302300
1977320332300300
1978320332300300
1979336348316316
1980336348348348
1981348348332332
1982352348332332
1983356348332332
1984358348340348
1985356348340348
1986354344340348
1987378380356364
1988382396396380
1989436412428412
1990414412412412
1991418432412412
1992424412412412
1993420430412412
1994416412404412
1995428428420412
1996424432430412
1997452424450428
1998432464450432
1999458480450444
2000450480448444
2001448492452444
2002456472452444
2003450468452448
2004456544462468
2005458464452456
2006484466452450
2007490476480482
2008460472532448
2009516514478448
2010470480470450
2011450462504458
2012512498516466
2013482482486452
2014496474490454
2015486448510436
2016514482444436
2017496468478432
2018456458440434






 ページ単価

ページ単価ジャンプマガジンサンデーチャンピオン
19590.2680.283
19600.2780.317
19610.2900.294
19620.2630.263
19630.2170.229
19640.2290.229
19650.2160.221
19660.2230.217
19670.2500.248
19680.2500.250
19690.3130.2560.2480.333
19700.2900.2650.2650.296
19710.2860.2840.2880.304
19720.3170.3130.3150.324
19730.3160.3360.3290.331
19740.5160.5460.5460.546
19750.4850.5160.5120.516
19760.4720.5000.4970.500
19770.4690.5120.5000.500
19780.4690.5120.5000.500
19790.4460.4890.4750.475
19800.4460.4890.4890.431
19810.4890.5170.5120.512
19820.4830.5170.5120.512
19830.4780.5170.5120.512
19840.4750.5170.5290.517
19850.4780.5170.5290.517
19860.4800.5230.5290.517
19870.4500.4740.5060.495
19880.4450.4550.4550.474
19890.4130.4610.4440.461
19900.4350.4610.4610.461
19910.4550.4630.4850.485
19920.4480.4850.4850.485
19930.4520.4650.4850.485
19940.4570.4850.4950.485
19950.4440.4910.4760.485
19960.4720.4860.4650.485
19970.4420.4950.4670.491
19980.4860.4740.4890.509
19990.4800.4790.4890.495
20000.4890.4790.4910.495
20010.4910.4670.4870.495
20020.4820.4870.4870.495
20030.4890.4910.5090.513
20040.5040.4230.4980.513
20050.5020.5170.5310.526
20060.4750.5150.5310.556
20070.4690.5250.5210.519
20080.5000.5300.4700.558
20090.4840.5060.5440.580
20100.5110.5420.5530.578
20110.5110.5630.5360.590
20120.4880.5220.5230.579
20130.4980.5390.5560.597
20140.5140.5490.5510.595
20150.5250.5800.5490.619
20160.5060.5600.6310.619
20170.5240.5770.5860.648
20180.5920.6550.6820.645







[ごはん日記]今日の夕食

 


 炒麺の変形版

*1:ジャンプの定価が270円なので、同じ週に発売される少年誌で50円もの差があると考えると、これは過去最大

*2:セブンイレブン限定で販売されている月刊漫画雑誌。パチンコマネーによって定価200円を実現。

週刊少年マガジンも定価300円台に突入。電子版にも大きな変化が発生。



 本日発売の、講談社週刊少年マガジン2018年34号は、特別定価300円。
 ついに、300円台の大台に乗りました。


  
 


 先週号が280円/464P(P単価0.603円)、今週号が300円/466P(0.6437)だったので、直前からすると7%弱の値上げですね。


 とはいえ、週刊少年サンデーは昨年11月に発売された2018年3・4合併号から300円のが混じって来てますんで、後追いなんですね。
 少年サンデー 1/17号:BOOK SHOP 小学館


 しかし、今号からのマガジンの値上げは、「グラビア大改革宣言」と打ってのもの。
 カラーページ増える分っていう名目もあっての値上げかなと、まあ納得できない事もない。

 先週号予告。
 


 じゃあ電子と値段変わるのかなー、と思ってたら電子も上げてきた。
 え、と思ったらちゃんと理由があったんですね。


電子版の変化とは


 実は先週号までは電子版にはグラビアが載っていなかったんですわ。


 AmazonKindle版バックナンバーFujisanの紙版バックナンバーを見ると一目瞭然。
 電子版は表紙も別物で、グラビア無し。はじめの一歩も無し。(でも定価は同じ)


 Amazon CAPTCHA
 



 週刊少年マガジンのバックナンバー | Fujisan.co.jpの雑誌・定期購読
 



 それが、見てわかるように今週号から電子版にもグラビアが載るようになったんです。
 これをどうとるかなんですよね。何が理由なのか。

  • グラビア無いと電子の売り上げがイマイチ
  • はじめの一歩が電子に無い分を補おう
  • Amazonとか各種電子書店の基準を乗り越えられるようなグラビアしか載せないよ
  • 電子配信分も芸能事務所に払う必要が出たんで値段は上げざるをえないよ
  • 紙版と別編集にする予算を少しでも減らしたい

 どれもありそうなので、複合要素なんじゃあないかなあとは思うんですが、さて。


 今のところ、ジャンプとチャンピオンは200円台(最高で280円)を保っていますが、消費税値上げもあるし、その辺で300円台突入してもおかしくないかな。


 といった所で今回はここまで。


今回もコミケ初日、08/10 (金)の夜に都内でOFF会やります。参加者募集中



 OFF会参加者募集のお知らせです。
 オープン参加なので、どなたでもご参加いただけます。

  • 日時:08月10日(金) コミックマーケット94初日
    • 18:00くらいに一次会開始、二次会は自由参加、で考えてます。
  • 場所:東京都内(ビッグサイトからの移動を考慮して、新橋から東京あたり、山手線の三時〜七時らへん)
  • 目的:漫画やネットの話などをだらだらとする。*1
  • 予算:一次会は三〜四千円くらいでしょうか。二次会は現状未定。
  • 幹事:不肖私ことsoorceが務めさせていただきます。

参加希望の方は下記のいずれかの方法にてご連絡ください


 一応、参加者の募集期限は、08/04(土)まででお願いします。

  1. twitter
    • @あてにメッセージ投げるかDM頂ければお返事できると思います。
  2. メールで
    • soorce[atmark]gmail.com ([atmark]を@に)宛に「08/10のOFF会参加希望」という件名でメールを下さるようお願いします。
  3. コメントにて
    • この記事のコメント欄までコメント下さい。出来ればその際に連絡方法をお教えいただけるとありがたいです。

 確認しだい、soorceからメール他の手段にて連絡を送らせて頂きます。
 どうぞ皆様ふるってご参加くださいますようお願いいたします。

ちなみに、私が参加したオフ会はどんな感じかというと、こんな感じです。

 過去のオフレポ。(最近ちゃんと書いてないけど)

 以上、よろしくお願いします。



*1:アルコールは飲めない人は飲まない会です

コミックマーケット94に参加します。新刊は『JINGI 仁義 雑誌掲載データ補完読本』です。



今回の新刊


 新刊と言っても、既にGWの「資料性博覧会」で出してるので、コミケ初売り、ですね。
 資料性博覧会では殆ど動かなかったので、そんな感じの数を持っていきます。

  • タイトル:『JINGI 仁義 雑誌掲載データ補完読本』
  • 価格:700円
  • 84ページ


 昨年ヤングチャンピオンでの29年にわたる本編の連載*1を終えた、立原あゆみ「JINGI 仁義」シリーズが、どのように掲載され、どんなコメントが書かれていたのか、などを纏めた本です。
 実は、今年に入って外伝にあたる「仁義 BEFORE」が始まってるので、完結していないのですが、まずは現在掲載されたところまでを纏めています。


 表紙
 



 内容サンプル
 

 掲載状況
 


 原作者:積木爆としての作品も載ってたりで、多い時には3作品が1冊にという時も。



 コメントの一部
 
 

 QA形式の時には、質問も載せています。


 付録として、ヤングチャンピオンの価格とページ数の変遷記録とグラフ化したものを。
 



 また、立原あゆみ任侠関連作品の簡易年表を作成してみました。
 Vシネマ化とかこんなにあるのかよ、とびっくりですわ。


 評論島に来たついでにでもお寄りくださいませ。


配置

  • 日程:2018年08月12日(日)、コミックマーケット94、三日目。
  • サークル名:id:soorce
  • 配置:「ナ-17a(東6ホール)」

既刊


 立原あゆみ関連から始めた研究成果である

  • 『戦後女性漫画の歴史 黎明編1945〜1979』
  • 週刊女性誌+α 掲載漫画作品リスト 昭和編』
  • 『女性向け漫画雑誌 創刊・休刊リスト 1969〜2017』

 も持って行きます。


 追加情報がありましたら、またこのブログ上で告知させていただきます。
 どうかよろしくお願いいたします。




*1:中断期間あり